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【ダブルドラゴン】80年代バイオレンスゲームの金字塔

   ↑  2017/03/01 (水)  カテゴリー: XBOX 360
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テクノスジャパンが1987年にリリースしたアーケードゲーム『ダブルドラゴン』は、『ビジランテ』や『ファイナルファイト』といった亜流を生み出し、たちまちのうちにベルトスクロールアクションのブームを作り上げた。
基本的には『熱血硬派くにおくん』の発展型であるこのゲームが、まさか一世を風靡するジャンルの礎になろうとは、当のテクノスジャパンですら思いもしなかったことだろう。
『ダブルドラゴン』は、ベルトスクロールアクションの基本フォーマットの他に、"犯罪がはびこる荒廃した街で、1人から数人の男女が、時折武器などを拾ったりしながらも、基本的には素手でチンピラどもを打ち払い、ボスの下にまで赴く"という、同ジャンルのメイン潮流となるプロットをも確立させた。
『ビジランテ』に『ファイナルファイト』に『ベアナックル』に『ラッシングビート』と、同ジャンルの後発ゲームのほとんどが、このプロットをそのまんま頂いちゃっており、この辺りに関してはテクノスジャパンも一言あってもよさそうなものだったのだけど、当のテクノスジャパンは、バブル後のゲーム界をくにお君一本で切り抜こうとした無理がたたって、90年代の前半には、既にそれどころではない状況に陥っていた。
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しかし、テクノスジャパンはなくなっても、『ダブルドラゴン』が残したインパクトは、後々にずっと残り続けた。
特にベルトスクロールアクションというスタイル以上に画期的だったのは、冒頭からいきなり女性の土手っ腹にボディブローで幕を開け、バットフルスイングで殴打、ドラム缶叩き付け、首根っこを押さえつけて顔面に膝蹴り連打、チョーパン(インストカードにこの文字が記されたゲームなんて、後にも先にもこれだけだろう)、相棒が羽交い締めした相手に、容赦ないパンチ乱打、ベルトコンベアー巻き込み、相手が女性であろうと全く容赦せず(『ファイナルファイト』だって、この辺は「実はこの人ニューハーフです」などと逃げを打っていたのに)などの、荒んで殺伐としたバイオレンス性だった。
これらは、今の目から見れば非常に牧歌的なレベルかもしれないが、当時としてはあまりにもセンセーショナルだったのだ。
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このテイストは日本以上に海外でバカ受けし、同ゲームは大ヒットを記録。しまいにはマーク・ダカスコス、スコット・ウルフ、アリッサ・ミラノという、いかにも80年代一発屋的な顔ぶれのキャストで映画化されるにまで至った。
そんな『ダブルドラゴン』の海外での根強い人気ぶりは、テクノスジャパンが倒産して20年以上経った今でも、XBOX LIVEアーケード版やiPhoneアプリ版など、手を替え品を替えリメイクが登場することからも、よく分かるだろう。
もっとも、"初のアーケード版完全移植"という快挙を成し遂げたXBLA版は、リリース元のEmpire Interactiveがぶっ飛んでしまい、やはり同社が出していた『Speedball 2』共々、配信停止となり今では入手不可能になってしまっている。
人はこれを"テクノスジャパンの呪い"と呼んだとか呼ばないとか。
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テクノスジャパンと言えば、なんたってヤンキー受けするゲームを作ることに長けた会社だったが、この『ダブルドラゴン』も、当時のヤンキーと相性が良かったブルース・リーのネタを大量にぶち込んで、バイオレンス性以外の部分でも、しっかりとそっち方面にアピールしている。
主人公の名前は言うに及ばず、雑魚を含めた敵方の面々も、ローバー、ウィリアムス、ボロ、リンダと、もろにブルース・リー絡みの命名だ。
もっとも、ムチを片手にぱっつんぱっつんの衣装で出てくる、パーマのきついおばさんに、リンダ夫人からとった名前を付けてしまうのは、ちょっと酷いような気もするが。
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酷いと言えば、このゲームはヒロインもちょっと酷い。
よく『ダイナマイト刑事』の"大統領の娘"が、助けたくないヒロインの筆頭に挙げられたりしているが、いいや、本作のマリアンの比ではないだろう。
"大統領の娘"は仮にも非力な少女だが、この人はぶっとい脚した拳法使いのはしくれである。助け甲斐のないこと、実におびただしい。
厚化粧だし、口紅とかなんか変だし、オープニングやエンディングでパンチラのサービスをしてくれるが、それがちっともありがたみがない。
2人プレイノ場合だと、ボスを倒した後、拳法兄弟の間で壮絶な仲間割れが始まるが、あれは別にヒロインの取り合いで争っているのではなく、どっちが責任もって引き取るかで揉めに揉めているだけだと思う。
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ぼったくる気満々の難易度で、薄暗いゲーセンに怒り狂ったヤンキーの怒声と、テーブル筐体を叩く音をこだまさせたゲームだが、皆さんご周知の通り、肘打ちオンリーならほぼ無傷で突き進めるという、開発側も予期しない"抜け道"が発見されたため、ヤンキーの怒声もほどなく解消された。
このXBLA版は、そんな様々な経緯や由来を持つアーケード版を、ほぼ完璧な形で移植した貴重なバージョンであっただけに、配信が停止されているのはつくづく残念なことだ。
アーケード版そのままの『ダブルドラゴン』。これを遊ぶと、アルミの灰皿にタバコがくすぶり続ける、まだ殺伐としていた薄暗いゲームセンターの空気が蘇ってくる。
もうこのゲームにコインを吸い取られ続けることもない。コンティニューは無限だ。
それでも肘打ちの恩恵が及ばない、敵アジトのトラップステージになると、また昔のように思わず「ふざけんな、こらぁ!」と、ヤンキーたちと同じような怒声を上げてしまうのだけど。

 

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