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【The Book of Watermarks】ブックオブウォーターマークス

   ↑  2016/10/26 (水)  カテゴリー: PS1
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流刑の貴族が魔術書の力で孤島に築き上げたのは、荘厳なる巨大建築群。
しかし超絶のの力は壮大で強力なるも儚い。
魔術書の行方が分からなくなると共に、この絶海の夢物語のようなアーキテクチャも、すべてが幻として消え去ろうとしている。
その孤島にまるで吸い寄せられるがごとく新たに流れ着いたのは、ナポリの流浪王子。
流刑の貴族プロスぺローは、王子ファーディナンドに一つの頼みごとをする。
失われた魔術書を探しだしてほしいと。
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孤島のCG建築物巡りwith謎解きADV。
一世を風靡した『Myst』のフォーマットだが、この『Books of Watermarks』は、それとはちょいとばかり趣向が違う。
精密な絵画のようなビジュアルに歯ごたえのありすぎるパズル謎解きが組合わさった『Myst』に対して、本作の謎解き、ADVのフラグ立て部分は、年寄りの備忘メモなみに簡素なもの。
それに代わってウリとなるのは、『Myst 』の小ぶりな建物とは対照的な、存在感をもって立ちはだかる巨大建築物のCGだ。
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『The Book of Water marks』の視点は、その巨大建築群を下から仰ぎ見るように統一されている。
屋外ですらもこもって木霊するかのような、現実感の希薄な音響をバックにプロスぺローの美しく儚い建築物を巡る行程は、どことなくBSなどでやっている世界遺産の探訪番組のような、浮世離れした雰囲気を漂わせているだろう。
Macカルチャー経由のPCゲームのテイスト、作法を巧みに取り込むのは、初代プレイステーションの大きなアドバンテージの一つだったが、『The Book of Watermarks』は、その流れの中でも、コンシューマーゲームへの歩み寄りを、もっとも妥協を最小限に留めた作品と言えるかもしれない。
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CD-ROMに詰め込まれたインタラクティブジャーニーは、わずか数時間で終わりを告げる。
それはプロスペローが孤島に施した魔術のように、あっけなく儚い夢物語だ。
ROMの黒い盤面をあえて浮き出させるパッケージに始まり、マニュアル、クラナドのモイヤが手がけた音楽に至るまで丁寧なトータルデザインが施された本作だが、唯一の粗はパッケージ内に問答無用で挿入される、コンセプトを明らかにぶち壊すけばけばしいPSソフトの商品リーフレットなのであった(激走トマランナー!)。
プロスぺローの魔術書の力も、SCEのフォーマットだけには、ついに及ばなかったようである。

 

(記事編集) http://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2563.html

2016/10/26 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

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