ボンクラ360魂Xbox Oneとの蜜月の日々 

この記事に含まれるtag :
ウルティマオンライン  

【ウルティマオンライン】ハロウィン・オブ・ザ・デッド

   ↑  2015/10/23 (金)  カテゴリー: PCゲーム
それは忘れもしない2005年。我が千葉ロッテマリーンズが、笑っちゃうくらいの強さで阪神タイガースを圧倒して日本一の座に輝いた直後の頃だった。
当時は今みたいな広告代理店臭のするイベントの押し売りもなく、ハロウィンはまだ馴染みない異国の催しのイメージを保っていた。
そんなハロウィン未開拓の日本で、この季節的行事の雰囲気を体験できるのは、海外産ゲームの中であった。
その年の『ウルティマオンライン』に開設されたのは、ハロウィンの季節限定の特別シャード。
そこでオレは忘れることのできない強烈なハロウィンの一夜を体験することになったのだった。
151023001.jpg
オープンほやほやのこのハロウィンシャードは、なんとものどかなムードが漂っていた。
ハロウィンカラーの染めタブがあちこちに置かれ、オレンジと黒と緑と紫で着飾った人々が、「Trick or Treat」を連呼しながら街を走り回っている。
その中に混じってオレも、ぎこちなく「Trick or Treat」の文字をタイプしながら、このほのぼのとした異国のお祭りの気分を楽しんでいた。
所用があったオレは一通りの散策を終えた後、キャラをブリテイン中央の宿屋でログアウトさせた。
夜に帰宅すれば、またこの宿屋から気ままにブリタニアのハロウィン風景を巡ってみようというつもりだった。
151023004.jpg
そして用を終え帰宅したオレがさっそくログインすると……、あたりは相変わらずのブリテインの風景だ。しかし、どことなく空気が違う。どことなく様相が違う。
まず目に付いた異変は、宿屋の周りにうろつく赤ネームNPCの存在だ。昼にログインした時には、こんなのは見当たらなかった。しかもその数がやたらと多い。
なんとなく周囲の雰囲気を測りかねていると、宿屋の玄関前に別のプレイヤーのキャラクターが湧いた。
すると宿屋の周囲をうろつく赤ネームNPCのうちの数体が、彼の方にふらふらと歩み寄って来たではないか。
戸惑って立ち止まる彼。そんな彼にお構いなしにふらふらと襲い掛かる赤ネームたち。
なにせ生れ落ちたばかりの非武装のキャラである。彼はあっという間に赤ネームに囲まれ息絶えた。地面に転がる彼の死体。そしてしばらくするとそこから彼の名前にZombieという単語を加えた赤ネームキャラが突然出現し、周囲を徘徊し始めたではないか!
151023002.jpg
オレは改めて周囲をうろつく赤ネーム連中の名前を確認した。Zombie DEAN、Zombie Mildred、Zomibie Kouichi213、Zombie analayla、どいつもこいつも明らかにプレイヤーの名前とZombieの組み合わせだ。つまり、こいつら元々はみんなプレイヤーキャラクター、その成れの果てだ。
慌ててウィンドウの枠に目をやって、今まで気にも留めていなかったこのシャードの名前を確認する。
このシャードは、その名も"Shard of the Dead"。……そういう事だったのか!
これ以上は無いくらいヴァーチャルリアリティなゾンビ映画体験だ。『バイハザード』や『デッドライジング』とは訳が違う。
バイオやデッドラは、そこにゾンビが居る事を最初から織り込み済みで体験する。
しかしこのケースの場合、こっちはゾンビ騒ぎなんてこれっぽっちも予期してはいない。呑気でのどかなハロウィンに彩られた、いつもとちょっと違うブリタニアを体験するつもりで来ていただけなのだから。
151023005.jpg
日常から非日常への全く予期せぬ急転直下。暮らしの中に突然降って湧いたゾンビクライシス。
今まで嫌と言うほど観てきたゾンビ映画の、あいつやそいつやこいつと全く同じシチュエーションに置かれてしまった。一体これからどうしよう。
とにかくこの宿屋から離れて街の外れまで逃れようか、あるいは街の中心部はゾンビ化していないプレイヤーキャラがまだ沢山居るかも知れない。それらとの合流を期待して銀行の方まで行くか。
そう優柔不断に考え込んでいたのがの尽きだった。呑気に考え込んでいるうちに、宿屋の周囲を徘徊するゾンビの数は倍以上に膨れ上がっていたのだ。
これ以上増えたら脱出もままならない。それにあいつらが宿屋の中に押し入ってこないという保証はどこにも無い
一か八かで宿屋の外に走り出したオレにに群がる無数のゾンビたち。
ああ、やっぱり駄目だった。オレはしょせんゾンビ映画では、エキストラ程度の器しかない男だったのだ、ぎゃぁぁぁぁ!
151023003.jpg
灰色の世界の中で幽霊となって立ち尽くすオレ。そして地面から湧いて出たYOICHI Zombieという赤ネームキャラ。
そのYOICHI Zombieが、宿屋の前にたったいま生まれたばかりの事情を全く知らないプレイヤーキャラに襲い掛かるその様を、オレはただ呆然と眺めるしかなかったのだった。
そしてブリテインの街は、あっという間にゾンビの群れに埋め尽くされてしまった。
なにせ事情を知らない人々は普通スタート地点に首都であるブリテインを選択する。そして宿屋の前に生まれた途端ゾンビの大群に襲われゾンビ化。それの繰り返しでゾンビの数はネズミ講のようにあっという間に膨れ上がった。
やがて事態を把握した人間(プレイヤーキャラ)たちは、第三の街ムーングロウを拠点に反撃体勢を整え、そして首都ブリテインを巡っての人間とゾンビの熾烈な攻防が繰り広げられた。
いったん組織的態勢をとれば、そこはみんな百戦錬磨のブリタニアの冒険者たち。
人間側の圧倒的火力の前にゾンビの群れは徐々に鎮圧されていき、やがては数の少なくなったゾンビを囲い込んで人間側が己の悦楽の為にゾンビを狩りまくるという、「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」を地で行く展開へと向かって行ったのだった。
151023006.jpg
古今東西のあらゆるゾンビ映画をシェイクして土鍋で煮立てたような世界は丸々三日続いた。オレの『ウルティマオンライン』生活の中でも、ここまで濃かった三日間は他にはないだろう。
この"Shard of the Dead"は、その翌年も開設されたのだが、やはり最初からゾンビ騒ぎが起こる事が分かってい”世界は、去年のような鮮烈な体験をオレに与えてくれることはなかった。
だけどあの年の"Shard of the Dead"は、デッドラやバイオの最新作と比較にならないチープな見下ろし型2Dグラフィックにも拘らず、デッドラやバイオでも実現できなかったインタラクティブなゾンビ体験を、確かに与えてくれたのであった。

 

この記事に含まれるtag : ウルティマオンライン 

(記事編集) http://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2394.html

2015/10/23 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Comment


ハロウィンを知ったのはレイ・ブラッドベリ作品

事前に分かっていればワクワクのイベントでも突然、長閑なお祭りから悪夢のゾンビワールドに叩き込まれたら一生記憶に残りますね。それはゾンビ映画にも言える事でロメロ作品を観た時の衝撃も忘れられません。今じゃあ走る奴?乾いた奴?ぐちゃぐちゃ?知性や記憶はある?と、すっかり擦れっ枯らしに。

奈良の亀母 |  2015/10/24 (土) 09:13 No.1141


私もロメロのゾンビを最初にテレビ放映で観た時は、それこそ夜もトイレに行けませんでした。
ゾンビって他のクリーチャーと比べると、消費されるスピードがより早かったような印象がありますね。
まあそれだけ何かと便利な存在なんでしょうけど。

与一 |  2015/10/25 (日) 18:01 No.1143

コメント:を投稿する 記事: 【ウルティマオンライン】ハロウィン・オブ・ザ・デッド

お気軽にコメント:をぞうぞ。
非公開 (管理人のみ閲覧可能なコメント:) にしたい場合には、ロック にチェックを入れてください。

  任意 : 後から修正や削除ができます。
  非公開コメント:として投稿する。(管理人にのみ公開)

Trackback