ボンクラ360魂Xbox Oneとの蜜月の日々 

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【State of Decay: Year-One Survival Edition】倦怠な日常

   ↑  2015/09/10 (木)  カテゴリー: XBOX ONE
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どんなおぞましいゾンビハザードも、いつまでも非日常の世界であり続けることはない。
幾日も当て所なくそんな毎日が続けば、それはたちまち惰性の日常と化す。
増殖するゾンビたちに埋め尽くされた田舎町。生き残った人々は身体を寄せ合って建物に篭もり、襲い来るゾンビの群れから我が身を守ろうとする。
その家は急ごしらえの要塞だ。ゾンビを阻む高い塀に見張り台、救護施設やクルマを修理するガレージ。
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そして人が集まって日々を過ごすには、そこには当然調理施設やダイニング、寝る場所といった生活の施設が必要となってくる。
かくして"ホーム"の一丁出来上がり。
終末世界のルームシェアといえば聞こえいいが、その実態はちょっとスケールの大きい貧乏学生たちの下宿生活みたいなもの。
自然とそこは、いしいひさいちが描く東淀川大学生アパートのような、怠惰な空気が流れる生活空間と化すのであった。
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生活するには飯が要る。資材や医薬品、そして弾薬だって必要だ。
これらは空から降ってくるわけではないから、当然誰かが調達しに行かなけりゃならない。
「おい、食い物もう無いんだけど、誰かそこらの民家漁って獲ってこいよ」
「えー、やだよ、めんどくせえよ、お前行ってくれよ」
「オレは疲労がたまって走れなくなってるし、あいつはケガしてるし、お前しかいないんだよ。文句言わずに行ってこいよ!」
「あー、もうしょうがねえなあ……」
気力の感じられないキャラクターの端々からは、まるでそんな会話が漏れ聞こえてきそうな雰囲気がある。
終末世界のサバイバルといえば聞こえいいが、その実態はやはりアパートの一室で何をするわけでもなく数日ゴロゴロしているダメ学生たちの、飯の買い出しみたいな風景になってくるのだった。
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「リュック忘れんなよ。持ち帰れそうなモノは目一杯持って買えるんだぞ」
「あー、いちいちうるせえなあ。分かってるよ、心配すんなよ」
「おい! ショットガンの弾、そんな持ってくなよ! 残り少ねえんだからよ!」
「いいじゃねえかよ、これくらい。外に行くのはオレなんだからよ。ゾンビの大群とかち合ったらどうすんだよ」
「棒切れかなんかでどうにかしろよ」
「お前じゃあるまいし、やだよそんなの! とにかく持ってくぞ、これ」
「おい待て! オレが出かけるとき困るだろうが、おい!」
弾薬という非日常的なアイテムも、この『State of Decay』の世界では、下宿に一本しかないボロ傘みたいな扱いだ。
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給料袋を抱えた亭主を女房が心の底から歓待するのも新婚のうちだけ。無人の建物を回って食料や物資を拾い集めてきたって、ヒーロー扱いされるのも最初だけだ。
ゾンビの気配に怯え、心臓をバクバクさせながら物音を立てないようにタンスを漁っていたのは過去の話。
物資を調達してホームに戻るサバイバルも、数日も経てば相も変わらないルーチンワークになる。
そして気づけば近隣の建物は、もう全部漁り尽くした。どうすっか? じゃあ引っ越すべ。
お引越しは怠惰が続く日々の中では、目先の変わる唯一の心躍るイベントだ。それに大抵の場合は、引越し先は今いる家よりグレードが上がる。
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「おー、ここが新しい家かー」
新居を訪れた一同も、みんな久々に表情が明るい。
しかし新居が"新"でいられるのも、やはり数日の間だけ。しばらく経てばせっかくの新居も、またいつもの怠惰なムードに包まれるのだった。
サバイバルシミュレーションなんて触れ込みとは裏腹の、ゾンビに囲まれた倦怠の日常。
そんな終わりのない生活に倦む日々が、真夏のぬるま湯のように感じられてきたら、それはもう『State of Decay』の他にはない奇妙な魅力に囚われたということだ。
ゾンビの腐った顔はもう見飽きた。でも一緒に暮らす連中の辛気臭い顔はもっと見飽きた。
でも連中のツラを拝む生活は、まだまだずるずると続く。ああ、この終わりのない素晴らしき倦怠な毎日よ!

<無印版の有料DLC二編をバンドル / 国内ストア未発売>



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2015/09/10 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Comment


がっこうぐらしというアニメが怖すぎ。

バイトくんも鏡の国の戦争も地底人も大好き。東淀川大学のある駅の近くが最初の就職先でした。グダグダのマンネリな日々も後から思えば懐かしかったりして。

奈良の亀母 |  2015/09/11 (金) 22:01 [ 編集 ] No.1119


学生時代のグダグダな生活とか、当時や直後は時間を無駄にしていたように感じても、しばらく経てばそれもかけがえのない日々であったように思えてくるから不思議なもんですよねえ。

与一 |  2015/09/12 (土) 17:47 No.1120

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