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【あにめらんど】マイシールコンピュータ ルーピー

   ↑  2015/06/23 (火)  カテゴリー: その他ハード
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かつてゲーム機は玩具のカテゴリに属する機械であった。
それがさらに幅広い層に向けたデジタルガジェットへと転換を遂げたのは、90年代中期のCD-ROM搭載機の登場だ。
黎明期のCDロムロムやメガCD、情報家電を謳った3DOを経て、サターンやプレイステーションの定着で、ゲーム機は玩具の位置づけから脱却を果たした。
その陰で、これらと平行してより玩具としての立ち位置を強めたハードが相次いで登場する、ちょっと面白い現象も起こった。
キッズコンピュターのピコ、子供向けCD-ROM再生機プレイディア、そしてマイシールコンピュータのルーピー。
一般のゲーム機が幅広い年齢層を想定した汎用機なのに対して、これらは対象の年齢層を徹底的に絞った、ハード戦争とかゲーム業界の覇権だとかを最初からこれっぽっちも考えていない、まるでモビルアーマーのような局地戦専用マシンである。
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マイシールコンピュータ、ルーピー(LOOPY)は1995年に発売されたカシオ産のハード。
ニンテンドウ64と並ぶ最後のカートリッジROM機で、本体のサイズも64とほぼ同じくらい。
しかしその半分を占めているのは、取替え式のシールカートリッジ挿入口を中心とするシールプリンタ機構だ。
そう、ルーピーは小さなシールをプリントする機能に特化した、いささか特殊な形態のハード。
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『ドリームチェンジ 小金ちゃんのファッションパーティー』では、様々な衣装に百変化する読モ主人公の姿をシール化、『わんわん愛情物語』では、愛らしいペットの様子をシール化と、別売りのゲームやアプリケーションソフトは、すべてこのシールプリント機能と一体化しているのが、その大きな特徴だ。
ちなみにプリクラが爆発的人気を博して、シール文化が一世を風靡したのは、ルーピーの発売と同じ95年。その意味ではなかなかの慧眼であったと言えるかもしれない。
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この『あにめらんど』は本体にバンドルされていた、言わばルーピーの基幹ソフト。ゲームではなくシールの作成に特化したアプリケーションだ。
モンタージュ機能で人の顔を作成し、背景やふきだしの文字を入れ替えて、お気入りの絵が作れたら、いよいよシールプリント機能の出番。
女児向け玩具とは思えないけたたましいモーター音と共に、たちまちのうちにその絵は専用台紙にプリントされ、シールとなって排出口から顔を出すであろう。
本体の内蔵カッターで台紙リールからこれを切り取ったら、あとは文具や机や友だちの顔や先生の背中に貼り付けるなどして、心ゆくまで有効利用しよう。
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こうして女児の夢を乗せてシールと共にテイクオフしたルーピーは、別売りのマウスや、デジタルコミックメーカーにビデオを取り込めるソフトなど、さらなる高機能アプリケーションを送り出してゲーム産業の隙間への定着を目論む。
しかし玩具としての性質を強めてしまったことは、高価な別売りカートリッジソフトを追加で次々と買わせるゲーム機ビジネスモデルとの折り合いを自然と欠いてしまう。
ソフトの他に決して安価ではないシールカートリッジという消耗品が加わるのも、大きなネックとなった。
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PV-1000以来、久々のカシオ産ゲームハードとなったルーピーであったが、次世代CD-ROM機が起こした大変革の波の中では、ユーザー世代限定の特化も功を奏さず、やがて人知れずフェードアウトしてしまう。
現在でもハード、ソフト共に細々と中古市場に流れてはいるが、シールプリンタ部分の脆弱さと必需品であるシールカートリッジの欠乏から、完動する個体はさらに限られてくるだろう。
我が家に残るルーピーも、とうとうシールカートリッジの残りが尽きかける寸前となり、気分はまるで、アフターアポカリプスの世界で貯蔵物資が底を尽かんとしているサバイバリストだ。
バンディット化したルーピー現役ユーザーたちが、希少なシールカートリッジを求めて血で血で争う終末世界の到来も、このままではそう遠くないだろう。



(記事編集) http://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2333.html

2015/06/23 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

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