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【ゲームウェア2号】シンデレラクルージング

   ↑  2015/02/01 (日)  カテゴリー: セガサターン
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ゼネラル・エンタテイメントがセガサターンで発売していた『ゲームウェア』シリーズは、PCエンジンの『ウルトラボックス』と並んで、家庭用ゲーム機における数少ないCD-ROMマガジンへのチャレンジでした。
その誌面ならぬ盤面は、『エジホン』などのミニゲームや連載デジコミ、映画や音楽などのカルチャー情報などで構成されていましたが、それらに混じって存在していたのが、アドバゲームの走りのような作品群です。
資生堂や日本テレコム、三菱自動車などが、一般的な広告の代わりに、自社製品が登場する小規模ゲームを提供しましたが、しかしアドバゲームというものは、いかにプレイヤーに楽しく遊んでもらうかよりも、いかにクライアントの製品を遊び手の心に刷り込むかの方に注力しているので、結果として物凄くキッチュなゲームが産まれてしまう危険を孕んでいるのです。
その、時にはクライアント側にブーメランのように跳ね返ってくるアドバゲームの危うさを、『ゲームウェア2号』に収録された『シンデレラクルージング』という作品で検証してみましょう。
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ゲームの主役となるのは三菱自動車のSUV車、チャレンジャー。
当時のSUVにしてはスポーティーな外観が特徴で、"街乗りでも違和感のないSUV"がセールスポイントのクルマでした。
姉妹車となる無骨なパジェロと違って、わたせせいぞうもどきの小洒落たイントロダクションも、それなりに似合わなくもありません。
彼女と一緒にチャレンジャーで出向いたのは友人の結婚式。その幸せそうな雰囲気に次は自分たちもといいムードになる、一丁上がり間近のカップルです。
しかし厳格な彼女の家には門限があります。そのリミットまではあと3時間。
「大丈夫かしら?」
「大丈夫さ! チャレンジャーなら間に合うよ!」
クライアントの名誉にかけて断言する彼氏でしたが、しかしチャレンジャーはちっとも大丈夫じゃありませんでした!
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アクセルボタンを押して推進する操作系のクルマゲームは、例え見下ろし画面タイプとはいえ、進む方向は十字パッド左右の舵角調整によってやりくりするのが一般的ですが、この『シンデレラクルージング』は、アクセルボタン+360度パッドを押した方向に任意移動という、物事を深く考えないワイルドな操作システムで、チャレンジャーをちょっとした制御にも苦労する暴れ馬に変貌させています。
あっちにごっつん、こっちにごっつんと、ふらふらと蛇行するチャレンジャーの姿に、プレイヤーはその運転性に対する大きな疑問符を拭えないことでしょう。
行く手を阻むはオフロード、雪道、泥に落石、。濡れた路面でつるつる滑りまくり、坂道ではぜいぜい息を上げ、挙句の果てには地面に空いた大穴に転げ落ちるチャレンジャー。
その姿はとてもパジェロの流れを汲んだ、ダカールラリーでも実績のあるSUV車とは思えません。
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おまけに途中のスタンドでまめに給油しておかないと、あっという間にガス欠を起こすチャレンジャー。
燃費の悪さをことさらに強調するクルマの広告なんて、私も生まれて初めて見ました。
落石に巻き込まれてクルマはボコボコ。おまけに門限には間に合わず彼女には呆れられる始末。
そんなゲームオーバー画面でも、自らの責任に我関せずの態度で、存在だけを誇示するチャレンジャー。ああ、こんなことなら素直にランドクルーザーかフォレスターに乗っておけばよかった!
チャレンジャーの宣伝どころか、その真逆の効果しか及ぼさない本末転倒ぶりで、アドバゲームの危うさを象徴する作品となってしまいました。
こんな回りくどいマネをするよりも、普通のレーシングゲームに自社製品のライセンシーを提供したほうがよっぽど宣伝になることに、いずれクライアントが気づくのも必然の流れだったのでしょう。
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『ゲームウェア2号』に収録されているもう一つのアドバゲームは、日本テレコム提供の『TELECOM TOWN Ⅱ』。
『1号』所収の前作と合わせて前後編となる作品ですが、こちらもまた「0088を使って愛のメッセージを世界に送り続けるテレコムタウンを、巨大化した全国の名産品たちが突如襲撃。その危機を救うのはテレホンカードをブーメランのように扱う幼稚園児。しかし途中にあるお助けアイテム補給ポイント代わりの電話ボックスは、頭に0088をプッシュしないとうんともすんとも言わない」なんて気の狂った設定で、こちらもまたのっけからクライアントの宣伝の役割をぶん投げているのでした。

(記事編集) http://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2249.html

2015/02/01 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

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