ボンクラ360魂Xbox Oneとの蜜月の日々 

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【Scourge: Outbreak】さいなん: かいせん

   ↑  2014/05/23 (金)  カテゴリー: XBOX 360
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飛び交う銃弾。入り乱れる情報。錯綜する両軍。最前線は常に混沌と背中合わせだ。
ゲームによくあるオペレーター的な存在は、そんなシチュエーションを整理してプレイヤーに的確な指示を与え誘導し物語を収束する頼りになる連中。
『HALO』シリーズのコルタナ、『Gears of War』シリーズのアーニャ、『メタルギアソリッド』の大佐。放っておけばふらふらと無意味に歩きまわり、そして何をすればいいのか判らなくなって途方に暮れる、まるで幼稚園児なみのプレイヤーどもが、彼女たちの存在によってどれだけ救われ、そして無事にエンディングを迎えたことだろうか。
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しかしそんな未知の地でのカーナビに等しいオペレーター自身が、錯誤しまくって四六時中ワケの分からないことばかり口走るようになったら果たしてどうなるか。
「諸君の位置上の駒を進めている部隊がいるぞ」「ノガリの未加工のアンブロシアは君たちが慣れてるものよりずっと濃厚だ」「踏ん張んだ!(ママ)」「さいなん遺伝子」「後ろだ、こだま、無様な模様」「足らんじっと設備(ママ)」「早くお逃げになってください!」
意味不明なだけにとどまらず、命令口調や敬語やフランクな口調が10秒おきに切り替わり、オレ、私、お前、君と、あらゆる名詞がフリーダムに行き交う。
まるでマジックマッシュをキメてる最中かのようにアナーキーなアドバイスの数々に、前線のオレは物陰に身を潜めながら、ただ頭を抱えるばかりだ。
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"山湖秘伝隊に雇われたエリート傭兵こだま分隊"などという肩書きに、一抹の不安を覚えながら戦場に出てみればこの始末。
気づけばその"こだま分隊"の仲間たちにもブロークンジャパニーズは伝染し、通信と現場とで妙ちきりんな日本語の板挟みにされて、もうこっちは銃撃戦どころではない。
ああ、こんなハンパに意味の通じる言葉ではなく、いっそハナモゲラ語にでも終始してくれたら、オレもこいつらとコミュニケーションをとることを潔く諦めて、目の前の敵に専念できるのに!
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この『Scourge: Outbreak』またの名を『さいなん: かいせん』が、どうしてこんな珍字幕のオンパレードになってしまったのかは、こちらに興味ぶかい考察記事<なぜ『さいなん:かいせん』という災難が起きるのか――自分が知らない言語にローカライズするときに起きやすい問題>があるが、まあオレもなんとなくその事情は伺えるような気もするし、それに必要もないのにわざわざ骨折って日本語化してくれた、その労は一応ねぎらいたい。
しかし武装ヘリに追い回されるシーンで、対処法がわからずに困り切っていたところに、「手榴弾を持ってるなら使用することを深くお勧めする」などと、慇懃無礼この上ないアドバイスを貰ったときは二重の意味でキレてしまった。
嫌味ったらしいのはまだいいとして、あの空をぶんぶん飛び回ってる奴に手榴弾を直接ぶつけろってのか、おい!
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『Gears of War』や『Dead Space』、そして『ロストプラネット』あたりから適当な部品を拾ってきてでっち上げた模造品。
『Scourge: Outbreak』は、そんなオリジナリティのカケラもない冴えないサードパーソンシューターなのだが、その中で唯一のパーソナリティとして唯一無二の光を放っているのが、この製作者側も意図していない珍翻訳だけなのは、なんとも皮肉な話である。
ブロークンジャパニーズの山の押し潰されそうになりながらも、なんとかラストまで辿り着いてみれば、そこで待っているのは衝撃の"トゥー・ビー・コンティニュード(次回に続く)"エンディング。
ローカライズ云々以前の問題として、配信系ゲームで準AA規模のシューターを出すために分割しての連作という形式をとり、そして一作目で力尽きるっていうパターンはいい加減やめようぜ!

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2014/05/23 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Comment


この翻訳がひどい!

考察記事に爆笑した後、ウームと唸ってしまいました。
面白うて、やがて哀しき翻訳かな・・・。
翻訳SF業界に浅倉久志先生がいて下さったことは
奇跡のような僥倖だったのですね。

奈良の亀母 |  2014/05/23 (金) 21:56 No.823


ウィリアム・ギブソンなどでも、浅倉さんの訳は一段と光っていましたもんね。
逆に翻訳SFのこの手の問題で、つい思い浮かべてしまうのは、悪名高きサンリオSF文庫です。

与一 |  2014/05/25 (日) 18:23 No.824

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