ボンクラ360魂Xbox Oneとの蜜月の日々 

【ネッパチ ~10連チャンでラスベガス旅行~】

   ↑  2014/04/26 (土)  カテゴリー: ドリームキャスト
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インターネットという言葉がまだ未知の響きを保っていた頃、それは世界を一つに繋げ人々や社会の可能性を無限に広げてくれる夢のニューテクノロジーであった。
だが実際に訪れてみると、それはみんなに発展をもたらすどころか、人のしょうもなさや社会のろくでもなさを細部までほじくり出す、身も蓋もないネットワークだったのだ。
ゲームの世界でも同様だ。オンラインで広がるゲームの可能性。そんなフレーズに心躍った日もあった。
しかしいくらインターネット単体が素晴らしいテクノロジーであろうと、それを取り巻く人間に急に叡智をもたらしてくれるわけではない。
ドリームキャストは家庭用ゲーム機で初めてインターネット接続機能を標準搭載した、オンラインゲーム時代の尖兵となるべきマシンであった。
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だが、その世界で最もカジュアルなインターネット端末で人々がとりあえず振りまいたものは、ネットナンパとセガBBSでの不毛で犬も喰わない論争。
そしてソフトを提供する側がとりあえず放ったのも、オンラインを使ったまったく新しい創造性に満ちた遊びではなく、湯川専務を通じで1万円札を分捕りあったり、なすびを通じてひたすら懸賞に応募し続けたりする、夢も希望もないアプローチばかり。
新時代のインターネット端末を取り巻く人々がこんな調子だから、「そのネットとやらを使って、家に居ながらにしてパチンコが打てるんじゃないですかね?」なんて、ろくでもないアイデアが出てくるのも時間の問題だったのだろう。
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パチンコ機器メーカーであるダイコク電機が自ら放った、この『ネッパチ』シリーズに授けられたジャンル名は「景品ネットワークパチンコ」。
まだそれなりに神通力が残っていた頃の「ネットワーク」の文字に、「景品」の二字をつけていきなり台無しにする所業。
オープニングムービーで流れるのは、暗い部屋に座って寂しくドリームキャストのコントローラを握る若い男。
そのドリキャス本体に繋がれた電話ケーブルを伝ってゆくと、その先にあるのは派手な電飾に彩られたパチンコ屋。
夢のインターネットが、我々のろくでもない現実の単なる延長でしかない事実を、いきなり思い知らせてくれるイントロダクションである。
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パチンコ攻略マガジンとタイアップした詳細な攻略情報が付随してくるのは、この手のパチンコ台シミュレータのお約束だが、これで予行演習をして本番のパチンコ屋に備えるのだけが、この『ネッパチ』の役割ではない。
モデムを通じてネッパチタウンというポータルサイトに接続すれば、そこでは実際に景品を手に入れることができるパチンコ大会が常時開催されているではないか。
景品獲得の基準となるのは、実際のパチンコ屋と違って出玉の数ではなく連チャンの回数。見事10連チャンを達成すれば、夢のラスベガス旅行。ギャンブルに勝ってさらなるギャンブルのお膳立てを手にする。なんとも業の深い話だ。
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しかししょせんはビデオゲーム上のパチンコ。ソフトの代金さえ払えば、あとは玉にお金はかからないんだから、ギャンブル性はそれほどないんじゃないか?
そう思うあなたは、この頃のネットは接続するのに分刻みでカネをとられていた事実を忘れている。
ネッパチタウンへの接続料金は1分10円。現実でパチンコに負けカネをすり、ネットでもパチンコに負けてカネを失う。
そんな夢のインターンネットというフレーズの儚さを伝えてくれる『ネッパチ ~10連チャンでラスベガス旅行~』。
ちなみに『湯川元専務のお宝さがし』、『電波少年的懸賞生活ソフト なすびの部屋』、そしてこの『ネッパチ』。いずれもドリームキャスト元年の作品である。
我々に来るべきオンラインゲームの未来を感じさせた『ファンタシースターオンライン』が登場する以前、ドリキャスが切り拓いたネットの大地は、こんなにも荒涼としていたのだった。

<ネッパチタウンのオンラインサービスはとっくに終了しています>



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