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映画【バニシング IN TURBO】

   ↑  2014/04/14 (月)  カテゴリー: 映画・DVD
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H.B.ハリッキーによるカースタント映画の金字塔「バニシング IN 60」。
これの本来のタイトルは「Gone in 60 Seconds」。邦題とは60しか被っていない。
一見原題そのままに思えるが、実はほとんど関係ない造語という、配給会社が付ける勝手邦題の中でも一番罪深いパターンだが、この背景には日本でもヒットを記録したカースタントニューシネマの名作「バニシングポイント」に便乗しようとする腹積もりがあったのだろう。
そして「in60」と並ぶもう一つのバニシング便乗タイトルが、今や巨匠となったロン・ハワードの監督デビュー作である「バニシング IN TURBO」。
親から結婚を反対されている若いカップルが、父親のロールスロイス・シルバークラウドをかっぱらって駆け落ちを目論む。

それを追うのは父親の雇ったマフィアに、結婚を反故にされた娘のフィアンセに、その身を案じる過保護ママ。
映画が始まってものの10分も経たないうちに、フィアンセのぼんぼんがポルシェ・カレラにダッジ・チャージャーと、高級車を立て続けにクラッシュさせる大盤振る舞いは、製作総指揮ロジャー・コーマンらしからぬ太っ腹さだが、そこはコーマンも若きロン・ハワードに煌めく才能を見出していたのだろうか。
とにかくあっという間に状況説明を終えて、矢継ぎ早に本題のカーチェイス騒ぎに話をつなげる抜群のテンポは、現代でも通用するスピード感に溢れている。弱冠23才のロン・ハワード。この時点で既にタダモノではない。
さらにフィアンセがラジオを通じてカップルに2万5千ドルの賞金をかけたから話はさらにこんがらがる。
ドラッグカーにパトカー、ジジババを満載したバスにキ印レッドネック一家のピックアップトラックなど、厄介極まりない連中が泥縄式にカップル追撃レースに加わり、そしてあっちこっちで豪快なクラッシュを引き起こすのであった。
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狂言回しをラジオパーソナリティが務めるフォーマットは、「バニシング・ポイント」以来の70年代カースタント映画の伝統だが、ロン・ハワードはここでも巧みにひとひねりを加えた。ラジオDJがカウンターカルチャーの伝道師だなんて、とんだ嘘っぱちだ。
最後に一同が揃って迷いこむのは、クルマを壊す気まんまんの輩が手ぐすね引いて待ち構えるデモリッションダービーの会場。この突然の飛び入り参加車たちに手加減する気なんかさらさらない。哀れロールスロイスの運命は。そして駆け落ちの顛末は。
「バニシング IN TURBO」なんて、まったく意味の通らない酷い邦題だが、その原題は「Grand Theft Auto」。
そう、Rockstar Gamesのあのゲームに先駆けた"素晴らしき自動車泥棒"の元祖こそが、若きロン・ハワードの才気あふれるこの映画なのである。



(記事編集) http://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2074.html

2014/04/14 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Comment


正直バニシングin60の方は鑑賞中に一度寝てしまった事があるのですが、この映画はマイお気にベスト50の中に入れてもいいくらい大好き!
タイトルはほんとうに酷過ぎますよね。上の予告編も日本語字幕の入っているやつだと「バニシングインターボ」とか、英語ですらないカタカナに開いたのを挿入してやがるんで、腹立つやら笑えるやら…
いまやゲームのほうが有名になったんだから、原題にもどすべきでしょう。

性サターン |  2014/04/15 (火) 07:57 No.787


「バニシングin60」は、ぶっちゃけ素人映画ですから、当時の目で見てもぎくしゃくしたところが多くいびつな作品なんですけど、「inTurbo」の方はプロフェッショナルによって作りこまれているだけに、今の時代にも充分通用するスピード感がありますよね。
ただハリッキーがカースタントの描写にものすごく情熱を込めているのに対して、ロン・ハワードにとってはカーアクションはあくまでも素材なんでしょうか。
そこら辺がちょっとあっさりしているような印象があります。

与一 |  2014/04/16 (水) 17:41 No.790

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