ボンクラ360魂Xbox Oneとの蜜月の日々 

この記事に含まれるtag :
麻雀  

【信長麻雀】イカサマ技で天下布武

   ↑  2014/03/21 (金)  カテゴリー: XBOX
14032106.jpg
工藤かずや原作、池上遼一作画の「信長」は、もうかれこれ30年近く前にビッグコミックスペリオール誌上で連載されていた劇画。
とあるデリケートな理由により、当時の小学館版単行本は最終巻が発売されないままに終わっていましたが、そんな幻の作品がメディアファクトリーより復刊発売されるのと前後するようにして、池上遼一デザインキャラの下、信長の半生を麻雀で再現しようという珍妙なコンセプトに打って出た作品が、この『信長麻雀』です。
ちなみに“のぶながまーじゃん”ではなく"しんちょうまーじゃん"と読ませるらしいです。
信長公記の麻雀版といった意味のネーミングでしょうが、同じ"しんちょうまーじゃん"なら、落語界の大御所たちと陽気で粋な卓を囲む"志ん朝麻雀"の方がありがたいかもと、つい思ってしまうのは、信長という人物があまり率先して麻雀の相手をしたくないタイプであるからでしょう。だって出和了りとかしたら即手討ちにされそうじゃん!
14032101.jpg
まあこのゲームにおいては、プレイヤー自身が信長の立場なのでその心配は無用だが、だからと言って存分に信長らしく振る舞えるわけでもありません。
佐久間信盛に風牌積み込みを命じたら、来た配牌はオタ風の西が暗刻。その仕事の甘さに思わず「お前、追放!」と処分を下したくもなりますが、このゲームの信長は涼しい顔で部下の失態を受け入れてしまいます。
このゲームは基本的に合戦を模したイカサマ四人打ち麻雀。
積み込みを築城、リーチ一発を鉄砲、ぶっこ抜きを石垣抜き、通し(サイン)を下知、牌透視を細作と言い換えて雰囲気を出そうとはしていますが、勝家や秀吉や光秀が、あの池上画の濃い顔で「築城」を宣言して、配られる牌パイが一盃口というギャップ。思わず脱力するしかありません。安土城は一翻役なのか!
そんなギャップだらけの言い換えをするくらいなら、まだスーチースティックならぬ信長スティック、スーチーアイならぬ信長アイ、ハイパーせっかんならぬハイパー打ち首なんて言い換えをしてくれたほうが、よっぽど潔いような気もします。
14032103.jpg
また、このゲームはツキという概念を運気(士気)というシステムで実際に数値化している特徴があります。
このシステムがやっかい極まりなく、敵将の罵声攻撃などで運気がどんどん下がると、例え積み込み(築城)技を駆使したとしても、以後のツモ牌は全て無駄ヅモばかり、などという展開が頻繁に起こります。
柴田勝家に「うつけに織田家は任せられんのじゃあ!」と罵倒され、落ち込んで無駄ヅモを繰り返す信長。多くの人々が持つイメージを覆す、なんとも斬新極まりない信長の姿がそこにはあります。
この運気システムと、相手の兵士数(持ち点)をゼロにしなければ終わらない合戦麻雀の変則ルール(西入、北入り、当たり前!)、演出過多によるテンポの悪さが災いして、だらだらとした長期戦ばかりが続くのいは、ちょっとばかり辟易させられます。
しかし落語の三題噺を思わせるような、信長、池上遼一、麻雀の無理矢理な取り合わせが生み出すハーモニーが、狙ったのかイレギュラーなのか分からないながらも、得も言われぬ珍味として機能していることもまた事実。
14032104.jpg
プロローグにあたる正徳寺会見での、「では婿殿と卓を囲もうとするか」「しかし一人余っちゃいますぞ!?」なんて、斎藤道三&西美濃三人衆のオモシロ会話を皮切りに(結局見学に回ったのは稲葉一鉄でした)、劣勢になるとどんどん情けない顔になる池上絵の武将たち、「敵のテンパイはまだ遠いようです!」と物見から帰ってきて報告する木下藤吉郎、「顕如殿、ツモ順を乱されるな!」(足利義昭)などと、意外な理由から足並みを乱し始める信長包囲網など、麻雀を力技で無理やり経由した信長合戦史の新解釈には、思わず頭がクラクラしてくることでしょう。



この記事に含まれるtag : 麻雀 

(記事編集) http://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2055.html

2014/03/21 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Comment


全盛期の片山まさゆきみたいなゲームですね。
そいや氏の作品に戦国武将の名前を模したキャラクター達がいましたっけ。
もともと麻雀に興味を持ったのがドラクエのパロディを麻雀でやるというネタを小学生の頃読んだからだったりします。
ところで、このゲーム折角の池上絵なのに、姫様とかくのいちとか出てこないんですか?

性サターン |  2014/03/23 (日) 15:55 No.770


あー、まさに片山まさゆきマンガそのものみたいな感じですね。それが池上遼一絵で真顔に展開されるキッチュさが最高です。
姫とかも一応出てきますけど、揃いも揃ってお歯黒に白塗りの池上絵ですから、ちっともありがたくありません!

与一 |  2014/03/24 (月) 17:52 No.771

コメント:を投稿する 記事: 【信長麻雀】イカサマ技で天下布武

お気軽にコメント:をぞうぞ。
非公開 (管理人のみ閲覧可能なコメント:) にしたい場合には、ロック にチェックを入れてください。

  任意 : 後から修正や削除ができます。
  非公開コメント:として投稿する。(管理人にのみ公開)

Trackback