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映画【激走!5000キロ】

   ↑  2014/01/07 (火)  カテゴリー: 映画・DVD
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吹き替えの上に短縮編集されたテレビ放映での映画体験というと、お堅い映画マニアが「そんなもん映画を観たうちに入るか!」と目尻を吊り上げて色をなしそうだが、そんなこと言ったっていわゆる名画座なんかには、間違ってもかかるような映画じゃないんだから仕方がない。
だがこの映画、何故か80年代のテレビ洋画劇場で、しつこいくらい繰り返し放映され、そしてその度にガキの頃のオレは、ブラウン管に食いつくように見入っていた。
吹き替えセリフの一字一句まで完コピしているにも関わらず、ガレージの中に野太いエンジン音が木霊するスタートシーンでは息を呑み、真っ二つになるコルベットや、一杯食わされて荒野で微笑み続ける警官や、何度も何度も酷い目に遭うロスコーやハンガリー人ライダーに、毎回声を上げて笑った。
テレビで不完全版しか観たことがない。だけど「激走!5000キロ」は、紛れもなくオレのフェイバリットムービーの一つだった。
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色とりどりのスーパーカーに乗った個性豊かなドライバーたちが、アメリカ大陸の東端から西端まで、誰が一番早く辿り着くかを争う非合法レース。
設定をそのまま戴いたハル・ニーダムの「キャノンボール」など、手を変え場所を変え色んな作品に受け継がれてゆくプロットだが、レースとは名ばかりの単なるスター顔見せ映画に留まっていた「キャノンボール」(それはそれで面白かったが)は勿論のこと、「激走!5000キロ」を超える作品など一つとしてありはしなかった。
ハリウッドミリオネアのショーケースだった「キャノンボール」と違って、この映画には名だたるスターなど一人も出ていない。
だからこそ、この「激走!5000キロ」に登場する華麗な名車たちは、もう一方の主役としての確かな存在感を見せ(「キャノンボール」のスーパーカーたちは、指輪やネックレスと同じ単なるアクセサリーみたいなもんだ)、ガソリンや排気やタイヤの焼ける匂い、エンジンの振動、そしてそのハンドルを握る連中の"クルマを転がす悦び"が、生々しくこちらに伝わってくるのだ。
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ACコブラ、フェラーリ・デイトナ、ポルシェ911、シボレー・カマロZ-28、ベンツ300SL、ダッジ・ポラーラ、ロールスロイス・シルバーシャドウ、ジャガーE-Type。
これらの錚々たる名車たちが、役者に金をかけていない分、こちらは遠慮無く酷使され、「ワイルドスピード」以降の公道非合法レース映画とはひと味もふた味も違う、ナマのカースタント、カーアクションをがんがん披露してくれる。
そしてそのドライバーズシートに納まる輩どもも、クルマに負けず劣らずキャラが立ちまくり。
シェビーのバンにガソリンを満載し、無給油で突っ走ろうとする三人組。ダッジのニセ警官は各州ごとのハイウエイパトロールのステッカーを抜かりなく用意し、棺桶に片足突っ込みかけた爺さんたちは、優雅にワインを味わいながらベンツをかっ飛ばす。
その中でも周囲を食いまくっているのは、イタリア人プレイボーイを過剰に演じるラウル・ジュリアと、オチ担当のハンガリー人ライダーだろう。
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近年の公道レース映画の嘘くさいスピード感とは対照的に、どことなく優雅さが感じられるのも、この時代の非ニューシネマ系クルマ映画ならではの持ち味だろうか。
早朝のニューヨークを名車たちが駆け抜けるシーンだけでも、切り取って保存したくなるほど素晴らしい、「ミニミニ大作戦」と双璧を為す至高のクルマ映画。
最近になってようやくTSUTAYAからセル&レンタルのDVD版がリリースされたけど、これはVHSの字幕版をそのままコンバートしただけのおざなりな内容。
馴染みのある吹き替え版も収録したDVDなりBlu-rayが発売されることを、是非とも期待したい。オレに限らず、結構隠れファンが多い映画だと思うよ、これ。



(記事編集) http://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2005.html

2014/01/07 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

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