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【Crysis】ポストFarCry後半失速

   ↑  2013/12/29 (日)  カテゴリー: XBOX 360
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「クローク起動」
なんと心強い言葉だ。ガキの頃から常に落ち着きがなく、ホームルームで学級崩壊のA級戦犯に名指しされることが常だったオレにとって、例えゲームの中であろうと、気配を殺したステルス行動は、実にハードルの高い要求だ。
ソリッド・スネークにも、サム・フィッシャーにも、バイオレット・サマーにもなれなかった。
そりゃそうだ。敵が視界に入るや否や、「てめえら(もオレも)みんなここでお陀仏だあ!」とわめきちらしながら、全身を豪快にさらけ出すようなオレの性格に基づくプレイスタイルと、これらのキャラクターは根本的に相性が悪い。
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コソコソと細心の注意をはらって行動できないオレに、エイリアンのテクノロジーを流用したこのナノスーツは、実に頼りになる相棒だ。
「鉛玉をたんと喰らいな、このすっとこどっこいどもがあ!」と、大見得をきった直後に、相手の丁寧なお返しを頂戴して慌てふためくはめになっても、クロークを発動させればすぐに姿をくらますことができる。
ガジェット任せのステルス三昧。大雑把な奴でも簡単にできる隠密行動。実に素晴らしい!
生い茂る木々に身を隠しながら、息を殺してターゲットに接近する。
Crytekのデビュー作、『Farcry』は、ゲームではなかなか表現するのが難しいと思われた、密林でのゲリラ戦を見事に具体化させた作品。
諸般の事情により『FarCry』ブランドはCrytekの手を放れることとなるが、代わりにCrytekは、『FarCry』をさらに洗練させたようなシューターを、全く新しいIPと、バージョンアップさせたCryENGINEの下に放つのであった。
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『FarCry』では、等身大の隠密行脚を続けていた生身の人間が中盤から超人的パワーを入手し、映画のプレデター顔負けなスニーキング能力の保持者へとアップグレードされていたが、『Crysis』で冒頭から使用可能なこのスーツは、『FarCry』のプレデター級超人能力を最初から手に入れてるようなもの。
このクローク機能をフルに活かしたヒット&アウェイ戦術の餌食となる北朝鮮兵たちは、神出鬼没なこちらに対し、「出てこい! 臆病者に相応しい死に方を与えてやる!」と精一杯の憎まれ口をたたくが、生憎だけど臆病者ほど長生きするのは、この世の節理なんだよ!
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そんな驚異的な能力を秘めたナノスーツのバックアップを受けた、前半のポスト『FarCry』的な展開は充実している。
開放感に満ちたステージ。バラエティに富んだ地形。自由度の高いルート選択と戦術。そして何よりも、『FarCry』から格段にグレードアップした圧倒的なビジュアル。
木々をかき分け、枝葉に顔を撫でられ、濡れた砂浜を踏みしめ、絶景の中を血生臭い戦場に変えて敵を蹂躙する。
山岳から美しいビーチまで、ロケーションも豊富だし、装甲車にボート、戦車と、乗り物だってよりどりみどりだ。
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だが手放した『FarCry』に替わる新しいブランドを確立させようと意気込むCrytekは、残念なことにこの『Crysis』を、以後続くシリーズ作のパイロット版的な位置づけに留めてしまうのだ。
開放感に満ちた前半から一転、話の鍵を握るエイリアンが本格的に出没し始める後半に入ると、残念なことに展開は唐突に窮屈で急ぎ足気味な状況説明ばかりに邁進する。
ナノスーツの力を背景に、前半はあれほど活き活きと躍動していた主人公ノーマッドも、慌て気味に畳まれるストーリー展開の前に、最終的にはこのプロローグ的なシリーズ第一作の捨て石にされてしまうのであった。



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