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ボンクラ360魂クロスカルチャーゲームブログ 

【Frog Minutes】背徳のカエル獲り

   ↑  2013/10/22 (火)  カテゴリー: Android
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ガキンチョの頃の私は、今と違ってビデオゲームの類いにはそれほど縁がなく、遊びと言えば野山や河原などで奔放にクダを巻く、大人からは一見情操に良さそうに思えるようなことばかりをしていました。
もっともこっちからしてみれば、ビデオゲームから距離を置いていたのは、単にそういうものにホイホイと手を出せるブルジョワの子供ではなかっただけの話で、自然の中で遊んでいたのも、カネがかからずバカでもできるからでしかありません。
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ゲーム&ウオッチやLSIゲームを手にするいいとこの子供たちを横目に、鬱屈を抱えた私たちが野山でしでかすことといったら、"自然の中でのびのびと健康的な子供たち"なんて大人の理想像からは、およそ対極のことばっかりで、捕まえた虫に爆竹背負わせて解き放ったり、川を塞き止めて魚を乱獲したり、ザリガニを焼いて食って腹を壊したりと、ビデオゲームなんかよりもよっぽど情操に悪そうなことばかりをやっていました。
そんな我々に被害を一番蒙っていた生き物は、なんといってもカエルです。
あの愛嬌のある生き物を捕獲しては、世が世なら731部隊からドラフト1位指名がかかりそうなくらい、そりゃもう酷いことをしていたのですが、多くの731部隊関係者が戦後に口をつぐんだのと同様に、追求を避けるために具体的にどんなことをしたのかについては、沈黙を守りたいと思います。
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そんな無かったことにしたい過去を嫌でも思い起こさせるようゲームを作ったのは、グラスホッパーマニファクチュア。
この『Frog Minutes』は、美しい野山の中で、まるで餓えた野獣のように、ただひたすらとカエルを乱獲し続ける、いかにもGhMらしいクルエルな作風のアプリなのです。
まずはカエルの餌となるハエやバッタ、トンボなどをあたふたしながら捕まえて、草むらなどをつついて飛び出してきたカエルにそれを与え、満腹になったところをすかさず捕獲する。
とは言っても、ぴょんぴょん跳ね回るカエルにうまくエサの虫たちをドロップするのは、なかなか難儀なのですが、身軽なカエルに翻弄されるカエル獲りの雰囲気は、なんとなく再現されているような気もします。
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この年にもなって、相変わらずアホみたいにカエルやバッタを追いかけ回している自分の進歩のなさに、我ながら呆れたりもしますが、ひとまずそれは置いといて、アマガエルやヒキガエルといったお馴染みのカエルに、ベルツノガエルやコバルトヤドクガエルなどの海外カエルを捕まえるだけ捕まえたあとは、本来なら爆竹や空気ポンプ、接着剤やマブチモーターなどの出番となるところですが、その辺りの表現はZ指定でも収まらなくなるのか、残念ながらこのゲームではそれ以上の再現は為されていません。
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水彩画風の美しいゲーム画面には、河原木志穂(Android版のみ。iOS版は坂本真綾がナレーションを担当)による、「川のせせらぎが気持ちいいね」「遠くの景色が綺麗だなあ」なんてのんびりとしたナレーションがかかり、その雰囲気をもってこのアプリを癒し系などと誤解してしまう向きもあるようですが、カエル獲りが道徳にとことん外れた行いであることを熟知している私は、そんな偽装に騙されたりしません。あそこがそんな腑抜けたモノを作るわけがありません。
カエル獲りのバックにそのようなナレーションは、例えるならば、連合赤軍総括リンチの光景に、「山の空気が澄んでるね」「赤城の山並みが綺麗だなあ」なんてナレーションを被せるようなもので、これはもうGhMならではのブラックユーモアでと言えましょう。
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ただ延々と無為にカエルを捕まえるだけではなく、ゲーム中には一応の達成すべき目標が与えられるのですが、これも「虫をたくさん捕まえた」「カエルをたくさん捕まえた」「長い時間遊んだ」などと、もうアホの子から無理矢理褒めるところを探しているような案配。
自分でも身に覚えがありますが、日が暮れるまでカエルを捕まえて遊んでいるようなガキは、ほぼ例外なくバカで短絡的な傾向がありますので、この辺の設定も大変リアリティに溢れて適切なものと言えるでしょう。
透明感溢れる風景をバックに展開するカエル受難劇。近年のGhM作品でも、もっともアンモラルなゲームです。

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2013/10/22 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

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