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【ILLBLEED (イルブリード)】死を呼ぶホームラン

   ↑  2012/08/03 (金)  カテゴリー: ドリームキャスト
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東京ドームシティの20周年記念企画お化け屋敷や、山口敏太郎氏がプロデュースした岐阜柳ケ瀬の口裂け女お化け屋敷など、この夏は例年以上に各地でお化け屋敷アトラクションが盛んですが、しかし、ビデオゲームフリークは知っています。最狂のお化け屋敷はドリームキャストにあることを。
ドリームキャストで登場したアクションアドベンチャー『ブルースティンガー』は、ちょっぴりバッドテイストなフィーリングと、3Dゲームとしてこなれていないぎくしゃくした部分が、奇妙なハーモニーを醸し出すクセのあるゲームでしたが、その開発会社がクレイジーゲームというとんでもない社名に改めて発表した次作が、この世界最狂のお化け屋敷『イルブリード』です。
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『ブルースティンガー』でもところどころに見られた、ネジの外れた悪趣味ぶりが、歯止めを超えてアンリーシュド状態になった、日本ゲーム界が生んだ最大の怪作。
これが発売された当時は、まだCEROが存在せず、パッケージには今や懐かしい「暴力などの表現が含まれています」マークが記されているのみですが、エログロナンセンスを濃縮液状態のまま大盤振る舞いした『イルブリード』のイカレっぷりは、今じゃ恐らくCEROのZ指定も通りはしないんじゃないでしょうか。
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マイケル・レイノルズというホラー映画プロデューサーが、55億ドルの巨費を投じて作り上げた戦慄のホラーアトラクション、その名はイルブリード。
脱出できれば1億ドルの賞金。しかし、今まで生きて帰ってきた者は居ないという、この戦慄のガチお化け屋敷に挑むのは、ホラーキャラバンを経営する両親を持ち、幼い頃からアトラクションの実験台にされるという、ホラーの英才教育を受けた女子高生、エリコ・クリスティ。
6つに分かれたアトラクションの、それぞれの入り口は、まるで映画の封切館みたいな面持ちになっています。
その最初のロードショーは、我が子を奪われて狂気の怪物と化した父親が、火炎放射器を手に犠牲者を求めて暴れ回る戦慄のスラッシャームービー、「死を呼ぶホームラン」。
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"2000年の夏、ミネソタ州メリー湖に洒落た山岳ホテルがオープンした。
その経営者であるバンブローには、ジミーという一人息子が居た。ジミーはミネソタこどもリーグのスラッガー。
バンブローはホテルの地下に練習場を作り上げ、そんなジミーにさらなる英才教育を施すのであった。
末はルースかアーロンか。親子のそんな夢は、ホテルに宿泊した無軌道な若者たちの暴走によって灰燼に帰した。

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酒を飲み暴れた若者たちは、やがてホテルの中で打ち上げ花火をぶっ放し、そこから燃え移った火の手は、たちまちホテルを包みこみ、逃げ遅れたジミーは焼け死んでしまったのである。一人息子の夢を絶たれ復讐の鬼と化したバンブローは、ホテルの焼け跡でその若者たちを惨殺。
以来、バンブローは、すべての若者に復讐する殺人鬼となって、廃屋になったホテルに潜み、犠牲者がやって来るのを待ち構えているのだ。"

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この狂気のお化け屋敷の中で、エリコの目となり耳となるのが、ホラーモニターという道具。
アトラクションの中に仕掛けられた様々なトラップを、このホラーモニターを駆使して回避や解除して行くのです。
しかし、このホラーモニターの存在は、『イルブリード』という、システムそのものが不条理なゲームの象徴みたいなもの。
ホラーモニターを有効活用しまくって、よどみなく進んでしまうと、道中に点在する、奇天烈で悪趣味なトラップの数々が、まったく陽の目を見ないまま終わってしまう矛盾。
棚から飛び出す焼け爛れた手。洗面台から噴き出す鮮血。首切りギロチンと化して迫り来る扇風機。トイレから逆流する汚物。
これらバリーエーション豊かなトラップを呼び覚まして、このゲームをホラーアトラクションらしく彩るためには、自分の体力や心拍数などと相談して、時にはわざとトラップに飛び込んだりしなければなりません。
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トラップを回避したり、わざと真っ正面から突っ込んだりしながら、ジミーのバットや賞状、トロフィーといったキーアイテムを集め、やってきたのは地下練習場。
ここのバッターボックスに立ち、飛んで来たボールを見事バックスクリーンに弾き返すと、「やったぁー! ホームランだぁぁぁぁ!」の絶叫と共に、ついにバンブローが姿を現します。
その容貌は、火災によって焼け爛れ、二目と見られないもの。そう、無軌道な若者たちによって、全身にやけどを負った殺人鬼と言えば、1981年の映画「バーニング」に登場したバンボロ。
『イルブリード』のバンブローは、もちろんそのバンボロのオマージュなのです。
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しかしバンブローは、キッチンばさみの派手なのを振り回していたバンボロよりも、さらに狂気に満ちてエクストリーム。
「うおおお、ジミー! 三番ファーストジミィィィィーー!!」
そう絶叫するバンブローの手に握られている凶器は火炎放射器。この手の焼け爛れた殺人モンスターは、火を異様に恐れたりするなんてのが定番な設定ですが、「バーニング」なんて三流駄ホラーを作った連中の百倍イカレているこの『イルブリード』のスタッフは、そんなベタなお約束など知ったこっちゃないのでした。
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さぁ、焼け落ちて廃墟と化したホテルの中で、"ホラーの申し子"エリコと、"狂気の星一徹"バンブローの最終決戦が始まります。
そして、こんな胸焼けの四重奏を起こしそうな素晴らしきゲテモノゲームの話題を締めくくるのは、「あなたのハートには何が残りましたか?」という便利な言葉しか思い浮かばないのでした。木村奈保子さん、尊敬してます。



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2012/08/03 | Comment (6) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Comment


これてっきりクライマックスが作ったと思ってましたが、クライマックスの関連会社だったんですね。
クライマックスのゲーム好きだったけど、クライマックスランダース以降やってないなぁ…
ブルースティンガーも、声と全く合ってない口パクなどありましたが割かし好きなゲームでした。主にバットが。そしてがんばってお金ためてビームサーベル買ったりしたもんです。

 |  2012/08/04 (土) 01:20 No.258


ラストで方向キー+Aボタンで出るサイドステップの有用さに気付くシナリオでしたね。
そして心拍数で死ぬとw

ナチョス |  2012/08/04 (土) 07:24 No.259


『ランドストーカー』のスタッフに名を連ねていた人が、こちらのスタッフに居たりしますから、分家扱いで枝分かれしたところなんでしょうね。
『ブルースティンガー』は、カメラとか、色々粗が多いんですけど、変に人を惹きつけるところがありますよね。

与一 |  2012/08/04 (土) 17:30 No.260


エリコ使ってると、心拍数を普段意識しないで進んできますから、最後で余計ドツボに入るんですよねw

与一 |  2012/08/04 (土) 17:36 No.261


与一さんこんにちは。いつもブログ参考にさせてもらっています。:-)
ぶっちぎりの与一節でイルブリード記事を書いてくれるのをずっと待っていましたよ!!

omnititle |  2012/08/13 (月) 18:17 No.266


イルブリードの項を書くにあたって、元ネタや傾向の似たホラー映画を、色々と観返してみたんですけど、どんなイカレポンチなホラー映画よりも、イルブリードの方が百倍イカレてることを再確認して、ちょっぴり苦笑しています。
無茶ぶりはさんざんするクセに、投げっぱなしになるときは、とことん無責任に投げっぱなすから、油断も隙もないんdねすよね、このゲームw

与一 |  2012/08/14 (火) 20:35 No.267

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