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【デモリションマン】スタローンは怠けない

   ↑  2012/03/19 (月)  カテゴリー: 3DO
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サイモン・フェニックス(ウェズリー・スナイプス)は、人殺しなんか鼻くそをほじる程度の行為としか思っていない、筋金入りの凶悪犯。
ロサンゼルス市警きっての暴力刑事、ジョン・スパルタン(シルベスター・スタローン)は、このサイモンを追い詰めるが、その際に数十名の人質を巻き添えにしてしまい、過失致死の罪を負わされて冷凍刑に処されてしまう。
やはり冷凍刑を受けたサイモン共々、冷凍刑務所で長い日々を過ごしている間に、アメリカ社会は一変していた。
そこは強度な管理が施された社会となり、社会的に不適切なあらゆるものが、厳しく取り締まられていた。
酒やタバコはおろか、塩すらも禁止。ちょっと汚い言葉を吐いたりすれば、すかさず罰金を徴収される。落書きなんてのは、この世界ではもっとも忌まわしい重大犯罪だ。
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犯罪らしい犯罪なんてのは数十年来、全く起こっていない。もしここで万引きを犯せば、連日トップニュースのネタとなり、家族までもが凄まじい糾弾を受けることであろう。
そんなお花畑みたいなユートピアに、20世紀きっての殺人鬼サイモンが突如として解き放たれたから、さあ大変。
冷凍刑務所から出獄するやいなや、刑務所長以下3名をすかさず血祭りに挙げるサイモンに、もはや駐車禁止の取り締まりだけが主な業務となっていた警察は真っ青だ。
どうしよう。殺人なんて、歴史教科書の中だけのお話だと思っていた。私たちでは、この常軌を逸した犯罪者に全く対応できない!
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慌てた警察は、"伝説の暴力刑事"ジョン・スパルタンを解凍して、サイモンの対処を一任するのであった。
ところが当のスパルタンは、寝ている間に激変していた社会にただ戸惑うばかりで、トイレに入ってもどうやって尻を拭くのかすら分からない有様。
「紙は!? トイレに紙がないぞ!」「紙でお尻を拭くですって!? なんておぞましい!」「俺、なんかおかしなこと言ってるか!? 紙でケツを拭くのが何故悪い!」「ブーッ! ケツハフテキセツナコトバデス。バッキン」「いったい何なんだ、この世界は!?」
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まぁ一見ディストピアものに見えるかもしれないが、そんな大層なもんじゃない。
要はお花畑みたいにお上品な世界に、スタローンとウェズリー・スナイプスを、いきなり野放しにしたらどうなるか。「デモリションマン」は、そんな実験みたいな映画だ。
この馬鹿馬鹿しい設定に、スタローン以下がクソ真面目(特にサンドラ・ブロックにエッチを誘われたときの、スタローンのにやけっぷりは最高だ。直後、この世界のセックスは体を触れずバーチャルで行うと判明してブチ切れ)に取り組んだおかげで、意外と小気味よい映画に仕上がっている。
特にそれまでにインフレ状態となっていたスタローンの強さをチャラにする、ウェズリーのブチ切れて強力な悪役ぶりは冴え渡っている。
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例えどんなアホらしいことであろうと、真っ向から真摯に取り組む。
スタローンのそんな哲学は、同映画のシネマゲームである、このゲーム版『デモリションマン』でもいかんなく発揮されている。
普通、原作映画の主演俳優が、この手のシネマゲームでやることと言えば、「ゲームの中で僕を自由に操作してね」なんて、心の全くこもっていないプロモーションインタビューに出るくらいが関の山だったが、我らがスタローンは違う。
このゲームのためだけに、わざわざ映画と同じ衣装を着込んで、幕間ムービーや実写取り込みパート用に、ちょっとマヌケなブルーバック芝居の大盤振る舞い。
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格闘ゲームパートに於いても、プレイヤーが操るのは、もちろん実写取り込みのスタローン本人。
この有名俳優実写格闘というと、もう一人ジャン=クロード・ヴァン・ダムの名が思い浮かぶが、いかにも積まれたお金に応じてやってますな気配が濃厚なヴァン・ダムに対して、スタローンのそれは、「こういうのは、俺本人がやってなんぼのものだろ!」という、確たる意志が感じられるではないか。
そんな気概のもとに、ブルーバックスクリーンの前で、しゃがみ足払いをしたり、パンチを喰らってのけぞるなんて小芝居に、汗も厭わずチャレンジするスタローン。
「ちょ、スタローンさん。よくそんな青い布きれの前で、パンチだのキックだの一人で素面でやれますねえ、ひっひっひ」
「お前もやるんだ、ウェズリー!(CV・玄田哲章)」
「えええええ、マジっすかぁ!?」
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ダイジェスト進行の映画流用ムービーを間に挟んで、ガンシューティング、格闘、FPS、カーチェイス、4つのゲームパートがループするだけの内容なのだが、よくよく考えてみれば、映画も銃撃戦と殴り合いとカーチェイスの繰り返しだったような気もする。
それぞれのゲームパートは、どれも非常に大味な仕上がりなのだけれど、それがこのゲームの場合には、ちっともマイナス要因になっていないことは、言うまでもないだろう。スタローンの主演作が大味でなくてどうする!?
今や技術の進化は、実際の俳優に瓜二つなCGキャラをゲーム内に登場させられるようになったが、そんなご時世でも我らがスタローンは、自分の出演作がゲーム化されるときには、必ずこう言うだろう。
「で、俺は何をすればいいんだ? 何でもやるぞ。体はなまってないからな!」
『デモリションマン』は、そんな熱く真摯なスタローンが、頭から尻尾までみっちりと詰まった、極上のシネマゲームなのだ。



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2012/03/19 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

Comment


モータルコンバットはヴァンダムの格ゲーとして開発したのに、当の本人はストリートファイターですからねえ.... スタローンは偉大ですね。

ket |  2018/09/24 (月) 21:33 No.1434


モーコンの映画版もはたしてヴァン・ダムだったらどうなっていたか。
なんかまんまストⅡ映画版みたいになってたかもしれませんが…。

管理人 |  2018/09/27 (木) 18:06 No.1438

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