ボンクラ360魂Xbox Oneとの蜜月の日々 

このページの記事目次 ( ← 2015-09- → )

total 3 pages  次のページ →  

【WWE RAW 2】バックステージの陰謀

   ↑  2015/09/30 (水)  カテゴリー: XBOX
150930001.jpg
アンカー制作の『WWE RAW』が、『エキサイティングプロレス』シリーズと比較して物足りなく感じた原因の一つは、シーズンモードが欠けていたことである。
全てのプロレスラーにとっての憧れであるプロレス世界最高峰のイベント、レッスルマニア出場を目指してWWEの各シリーズを闘い抜いくシーズンモードは、パワプロのサクセスモードのように、もうエキプロとは切っても切り離せない関係だ。
しかしアンカーは、前作の約一年後に発売された『WWE RAW 2』に於いて、敢然とこのシーズンモードにチャレンジしてきた。
そしてその『RAW 2』版シーズンモードは、当時のエキプロのそれよりも数倍濃いものだったのだ。
150930002.jpg
落語界に香盤という絶対的な番付があるように、プロレス界にも明記されているわけではないが、やはりレスラーの格や人気に応じた序列が存在する。
エキプロのシーズンモードは、そのレスラー間の序列、格をポピュラリティ度の名で数値化している。
そしてポピュラリティ度は、試合の勝敗によって上下し、それによってプレイヤーは、団体内で己の分身が徐々にポジションを上げていく過程を楽しめたのだ。
ただしこの当時のエキプロに於いては、ポピュラリティ度の変動はあくまでも試合結果のみが頼り。
花道の長州を藤原喜明と小杉俊二のどちらに襲わせるか。そんなアントンとピーターのその場の思いつきの選択で、レスラーはその未来を大きく左右されてしまう。
会社のプッシュをひたすら待って、目の前の試合を淡々と消化していくだけで果たしていいのだろうか? 否!
ここは弱肉強食のアメリカマット。自分の未来は自分の手で切り開かなければならないのだ。例えロッカールームでどんな汚い手を使ってでも!
150930005.jpg
自分とポピュラリティが近いライバルは、なんとしてでも蹴落とさなければならない。
その為にプレイヤーは、通常興行が行われている合間にロッカールームで様々な策謀を凝らす事ができきるのだ。
代表的な例はトラップ。
会場内の廊下を悠然と歩くTAJIRI。その脳天を天井に仕掛けられた段ボール箱が直撃! 頭を抱えてのた打ち回るTAJIRIを嘲笑うショーン・マイケルズ。
「ざまぁみやがれ、この野郎! てめえの醜態は世界中に生中継されてるぜ!」
そう、ここはWWEのバックステージ。事件の起こるあらゆる場所には必ずカメラクルーが待機しているのだ!
醜態をさらされ激減するTAJIRIのポピュラリティ値。これで自分の地位を脅かしてきそうなニューカマーの芽を一つ摘むことができた。
ただしポピュラリティ値が大きく離れてる相手には、そうそうこのトラップが成功することはない。クリス・ノウィンスキーごときがロック様相手に段ボール箱やバケツ落としを仕掛けたところで、ロック様が易々と引っ掛かるワケがないだろう。
150930007.jpg
プロレスラーだって人間だ。ロッカールームでは、自然と仲の良い奴も生まれれば、どうしても虫の好かない野郎だって出てくるだろう。
それを端的に表現した友好値、敵対値はライバル抗争などのアングルにもかかわってくるステータスだ。
直接的に相手を襲えば敵対値は跳ね上がるし、誰かをそそのかして仲違いをさせる間接的な行動もとれる。
あるいは相手を励まして友好値を上げるのも手だ。味方は多ければ多いほどいい。。
「なぁブッカー、元WCWチャンプともあろうものがどうしたんだ? オレが付いてるぜ、元気出せよ」
「嫌味な野郎だと思ってたんだけど、実はお前イイやつだったんだな、ありがとよ」
そう持ち上げた直後にブッカーTにトラップ攻撃!
「うっそじゃーい、バァーカ、真に受けてんじゃねえよ!」
「このタコッ! ぜってえ許さねえ、ぶっ殺す!」
150930008.jpg
分岐選択によるマルチシナリオに留まっていた当時のエキプロシーズンモードに対して、『RAW 2』のシーズンモードはアングルや抗争相手を、これらの行動で好きなようにクリエイトできる自由度が目玉。
抗争をふっかけたい相手がいるのなら、リングの上から思い切り挑発してみよう。ただしトリプルHを挑発してスティーブン・リチャーズが出てきたら、こっちの面子は丸つぶれだ。
控室で気に入ったディーバを自分のマネージャーに勧誘もできる。ただしニディアあたりを誘って思い切り断られ、その様子が全米中に放送されたら立つ瀬がないが。
ライバルのロッカールームに忍び込んでコスチュームを盗み出す嫌がらせだってありだ。クリエイトモードで使える衣装も増えて一石二鳥。
これらの行動には精神値を消費するが、このステータスは試合でも重要な役割を果たす。
陰謀に熱中するあまり、肝心の試合でふらふらになっていたなんて事態は、なるべく避けたいものだ。
150930004.jpg
このエキプロを凌駕する充実のシーズンモードに加えて、ビジュアルや前作の問題点だった操作性も格段に向上。
こうしてライバル、エキプロに一矢を報いた『RAW』とアンカーだったが、しかしこの充実のWWEオフィシャルゲームは、フジによる地上波放送も始まってWWEが知名度を増していた時期にも関わらず、とうとう日本国内では未発売に終わってしまう。
そして次世代機に移ると、THQはWWEゲームを『WWE Smackdown VS RAW』のタイトルに統合してマルチプラットフォーム化。
ゲームの分野に於いてのニリーグ制は、初代Xbox一代限りで終演を迎えてしまうのであった。

<海外版>

 

この記事に含まれるtag : プロレス 

(記事編集) http://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2383.html

2015/09/30 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【WWE RAW】RAW(Xbox)とSD(PS2)の代理戦争

   ↑  2015/09/27 (日)  カテゴリー: XBOX
150927001.jpg
2001年の春、ビンス・マクマホン率いるWWEは、長年のビジネス上の宿敵であったWCW(ワールドチャンピオンシップレスリング)を崩壊に追い込み、自壊した第三極ECWをもその傘下に収め、ついに全米プロレス界の統一に成功した。
並の人間がリーダーシップをとる組織ならば、この後に待っているのは束の間の我が世の春と、それに続く衰退というお決まりのヒストリーだろう。
しかしビンス・マクマホンは並のビジネスマンではない。競争のない状態は団体に弛緩した空気を生み出すだけだ。
150927006.jpg
WCWやECWの残党を吸収してレスラー数が大幅に膨れ上がった台所事情もあり、ビンスは団体の大改革に手をつける。
WWEを異なる二つのリーグに分け、レスラーやスタッフをそれぞれに所属させ、ライターやテレビ局に至るまで、ライバルとの競争による緊張感をもたらそうとしたのだ。
そしてWWEにRAWとSmackdown!、二つの団体内団体が創設され、レスラーはドラフトによって分配された。
関わる人間が違えば、同じWWE内とはいえ二つのリーグの性質が違ってくる。
RAWとSmackdown!はライバルとして番組や興行のクオリティを競い合い、WWEはさらなる繁栄を極めてゆく。
150927004.jpg
意図したものか契約上の偶然かは分からないが、面白いのはゲーム界にもこのニリーグ制の構図がもたらされたことだ。
プレイステーションプラットフォームで展開されているWWEの主幹オフィシャルゲーム『エキサイティングプロレス』シリーズの原題は『WWE Smackdown!』。
そのPSが支配する市場に敢然と殴りこみをかけてきたのは、マイクロソフトのXbox。
普通ならば『WWE Smackdown!』をマルチ展開してXbox版もリリースするところだが、当時のTHQの判断は違った。
Xbox向けのWWEゲームに『WWE RAW』の冠を与えて、『Smackdown!』とは別のディベロッパーに開発させ、オフィシャルゲームにおいても本体同様事実上のニリーグ制を敷いたのだった。
150927005.jpg
『Smackdown!』のユークスをに対して『RAW』の開発に白羽の矢を立てられたのは、やはり日本のアンカー。
ドリームキャストの『Ultimate Fighting Championship』で、裸の男たちが取っ組み合うゲームに対する適正は証明済みだ。
しかしやはりMMAとプロレスは勝手が違うのか、あるいは開発期間がタイトだったのか、未知の新ハード故か、既にブランドを確立していた『Smackdown!』を向こうに回すと、この『RAW』の一作目は少しばかり見劣りのするものであった。
特にそれはリズム感と操作レスポンスに顕著で、プロレスゲームにとってもっとも重要なこの部分での見劣りは、『Smackdown!』を上回るグラフィックや、実写エントランスムービーが挿入された巨大タイタントロンといった、『RAW』ならではの長所でもフォローしきれなかった。
150927002.jpg
制作期間がWWEの組織改編期と被ってしまったためか、既に退団しているレスラーが多く収録されており(日本国内版は本国版より大幅に遅れてリリースされたので、その問題がさらに顕著に表れた)、そのラインナップの微妙な古さも『Smackdown!』と比較するとイマイチという感想に拍車をかけてしまう。
そして日本に於いては肝心のXbox本体がスタートダッシュに大コケし、煽りを食った『RAW』はレスラーフィギュア同梱の限定スペシャルパッケージが大余りする始末。
こうして散々なWWEデビューを飾ったアンカーだが、しかしあのロック様だってデビュー当時は似合わない青いタイツを履いて、しょっぱいベビーフェースをやっていたのだ。
誰だってデビューの頃は散々な思いをする。問題はそれを糧に出来るかどうかだ。
そしてアンカーは次作『RAW2』で、それを糧に大きく成長した事を証明したのだが、それについてはまた回を改めて。

 

この記事に含まれるtag : プロレス 

(記事編集) http://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2382.html

2015/09/27 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【ECW Hardcore Revolution】ハードコア革命とアクレイム

   ↑  2015/09/26 (土)  カテゴリー: ドリームキャスト
150926001.jpg
「プロレス界のニルヴァーナだ」
ECWの歴史を追ったドキュメンタリーDVD「ECW ライズ・アンド・フォール」の冒頭で、ポール・ヘイマンは自らが創造した団体をそう表現した。
シンプルかつ的確だ。事実ECWはニルヴァーナのような影響をプロレス界全体に及ぼし、そしてそれは団体が崩壊して10年以上経つ今でも色濃く残り続けている。
ロートルと無名の新人しかいないフィラデルフィアの呑気なローカル団体に、ヘイマンはその類稀なるプロデューサー能力で新たな生命を吹き込んだ。
メジャー団体のスーパーヘビー級レスラーたちによる牧歌的なファイトに抗うかのように、過剰な暴力と流血と常識を超えた凶器と反倫理的なサイドストーリーを臆することなく展開する。
150926004.jpg
それは間違いなくプロレス界にとってのオルタナティブだった。
メジャー選手と比べると明らかに小柄なレスラーたちによるラディカルなレスリングは、既存団体に飽きたらないコアなファンのハートを掴み、たちまちのうちに一種異様な熱狂と支持を獲得する。
巨大資本を抱えるWWEとWCWの二大団体を向こうに回して、ハードコアを標榜するECWは全米マット界に第三極としての地位を築いたかに見えた。しかしそれは幻想だった。
メジャー企業としての体裁を整えている二大メジャーに対して、いくらアティチュード面で多大な影響力を有したとはいえ、組織としてのECWは選手自身が裏方も兼任する独立団体から結局抜けきれなかったのだ。
150926003.jpg
しかしヘイマンは、自信の団体がWWEやWCWと肩を並べ、やがて業界のトップに躍り出る夢を捨てきれなかった。
足りないのは巨大メディアとさらなる資本だ。そう考えたヘイマンは二つの大きな企業と接近する。
一つはアメリカの大手テレビ局TNN(現Spike TV)、そしてもう一つは90年代に隆盛を誇ったゲームメーカー、アクレイムエンターテイメントだ。
TNNからは大会中継の定期番組を、そしてアクレイムからは巨額のライセンス料と、それと引き換えのECWのゲームを。
全国網のテレビ番組とオフィシャルゲーム、WWEやWCWに肩を並べるメジャーの証を同時に手にしてヘイマンは勢いづいた。
150926006.jpg
だがヘイマンは自身の資質に大きな欠陥を抱えていた。
プロレスをクリエイティブすることにかけては、比肩なき才能を持つヘイマンであったが、その代わりに彼にはビジネスマンとしての才覚が決定的に欠如していたのだ。
前述のDVDの中でも、彼はことプロレスに関しては、感情豊かに立て板に水のごとく魅力的な言葉を積み上げ、聞く者を詐術的なまでにたちまち虜にしてしまう。
しかし話題がビジネスのことに及ぶと、先ほどの彼とは別人のようにトーンダウンし、説得力皆無の言い訳と愚痴に終始するのだ。
ヘイマンの前後にインサートされるWWEの総帥ビンス・マクマホンの、本音を決して吐露しない冷静なインタビューと並ぶと、両者のビジネスマンとしての才能の差は浮き彫りになる。
150926002.jpg
結果的に二つの大企業との接近は大失敗であった。
TNNには足元を見られた契約を押し付けられ、ヘイマンとスタッフはそれに振り回され続けるハメとなった。
ではゲームの方は? 元々アクレイムはWWEと提携し、同社のライセンスゲームをほぼ一手に引き受けてきた。
しかしWWEは長きに渡るアクレイムとの契約を打ち切り、提携先をTHQに変える。THQから依頼を受けた日本のユークスは『エキサイティングプロレス』を作り上げ、それはプロレスゲームの新スタンダートとして高い評価を獲得し、現在でも続くドル箱シリーズとなった。
150926007.jpg
ではそのWWEに見限られた形となったアクレイムと提携したECWの方は?
プロレス界にまったく新しい概念を持ち込んだECWのゲーム化だ。心機一転、さぞや新機軸のプロレスゲームを送り出してくれる……、なんて殊勝なことをあのアクレイムがするワケがない。
破談先と組んだ最後の作品『WWF Attitude』を叩き台にして、出場キャラクターをECWの選手に入れ替え、なおかつ操作性を悪くしてリリースするという舐め腐ったマネで、ECW初のオフィシャルゲームに湧くファンに思い切り水をぶっかけてくれたのであった。
登場レスラーはドリーマー、ニュージャック、RVD、サブゥー、レイヴェンといったECWの"顔"から、スティーブ・コリノ、C.W.アンダーソン、サイモン・ダイヤモンドなどのニューカマー、もちろん欠かせないフランシーンやドーン・マリーの女性陣に、さらにはトミー・リッチやザ・シークらレジェンドの隠しレスラーまで。当時のECWのベストメンバーが勢揃い(サンドマンはECW脱退後なので不在)。
150926005.jpg
しかしCG化されたその面々が繰り広げるのは、ハードコアファイトともジャパニーズスタイルやルチャにもほど遠い、旧態依然としたもっさりポリゴンプロレス。
そこにECWがリング上で提唱した様々な改革は、微塵も再現されていないのであった。
それでもヘイマンはまだ得をした。アクレイムからはそれなりにカネを毟り取ったからだ(完全に破綻していた経営状態では、それも焼け石に水だったようだが)。
そうはいかないのはアクレイムだ。いくら人気が出てきたとはいえ、所詮は二大メジャーから遠く放された第三団体。
本作と続く『ECW Anarchy Rulz』の売上は、ECWに投資したカネには到底見合うものではなく、さらには拡大経営が弾けたECWが倒産すると、その債務すら取り逸れるハメとなったのだ。
ヘイマンの夢の砦の倒産から三年後、かつて栄華を誇ったアクレイムもその勢いを失いついに破産する。
ECWの遺産は有形無形となって、今でもプロレス界に輝きを残し続けているが、アクレイムのそれが今のゲーム界にどれほどの影響を及ぼしているかは、なんとも微妙なところである。

<ドリームキャスト海外版>

 

この記事に含まれるtag : プロレス 

(記事編集) http://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2381.html

2015/09/26 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Cabela's Trophy Bucks】21世紀の原始射的

   ↑  2015/09/24 (木)  カテゴリー: XBOX 360
150924001.jpg
ゲームの表現力が進化するスピードには、常に目をみはらされるものがある。
最近そのスピードが少しゆるやかになってきたとはいえ、それでも『Forza6』みたいなゲームを前にすると、「ここまで来たか」という驚きが素直に出てこようというものだ。
その一方で、どういうわけだか進化をまったく拒否しているようなジャンルもある。
ハンティングを題材にしたゲームは、昔からアメリカで根強い人気を持っているが、かってはガンシューティングなどの形態をとっていた狩猟ゲームが、よりそのテーマと親和性の高いファーストパーソンシューターに、その主軸を移してゆくのは、ごくごく自然なことであった。
150924002.jpg
狩猟ゲームにとっての、これ以上はないくらい理想的な表現形態FPSを手にして、同ジャンルがたちまち花盛りになるのは2000年以降のこと。
各社が揃って様々な作品を市場に送り出し、堅実なセールスを記録するが、しかしそれはテーマ故にまったく日本に波及することはなく、海外ゲームに異文化体験の香りを求めるごく一部の物好きだけが、断片的にそれらを体験するに留まっていた。
その中で日本でそれなりに名が知られていたのが、サイバーフロントが国内版を発売していた『Deer Hunter』シリーズ。
狩猟ゲームでも比較的シミュレーション寄りの作品で、そのシビアで淡々としたゲーム性は、これまたごくごく一部の物好きの支持を、本国のような文化基盤がないこの国でも得たのだった。
150924003.jpg
その『Deer Hunter』シリーズと並ぶ狩猟ゲームのメジャーブランドが、アメリカの大手アウトドアグッズチェーン、カベラスの名を冠した一連の作品である。
アクティビジョンがパブリッシャーになってからは、コンソールゲーム機での展開を積極化させ、『Deer Hunter』や『Hunting Unlimited』などの老舗シリーズが失速するのを尻目に、安定した地位を確保する。
今や日本でも、狩猟ゲームといえばこのカベラスのゲームをイメージする人がほとんどだろう。
伝統の鹿狩り『Deer Hunt』シリーズに、超人猛獣狩り『Dangerous Hunts』シリーズ、狩猟に釣りをミックスさせた『Outdoor Adventures』シリーズなど、ブランドの下に、さらに様々なシリーズを展開させているカベラスゲーム。
しかしその実態は、同系の作品と較べてもおよそ大雑把な造りの、粗製濫造と断じても過言ではないスチャラカゲームのオンパレードなのであった。
150924005.jpg
やはりアクティビジョンが発売している『Duck Dynasty』も、このカベラスゲームの流れを汲むものであるが、カベラスの初期の作品と近作や『Duck Dynasty』を比較してみると、とりあえずの見た目以外は進化らしい進化がほとんどないことに驚かされるだろう。
いくら保守的なカルチャーを題材にしたゲームとはいえ、この周りが百歩進む間に半歩進んだり進まなかったりする頑なな守旧っぷりはタダ事ではない。
いやそれならまだしも、このブランドは進むどころか数歩後退なんてマネを、時々平気でやらかす。
ゲームがもっともドラスティックに変化していった初代XboxからXbox 360の移行期に登場した『Cabela's Trophy Bucks』などは、その代表例みたいなものであろう。
150924004.jpg
ゲームが始まるやいなや、何の前触れもなくポツンと置かれるアーカンソーの荒野。それに戸惑うプレイヤーの前を、「ボクを撃ってみてよー」とばかりにわざとらしく横切る鹿。
ぱーん! ばったり倒れて姿が掻き消える鹿。「おめでとう、ステージクリアだ!」。
こんなガンシューティングを通り越してカーニバルの射的に退化したような雑極まりないショートステージが、うんざりするくらい延々と続くだけ。
その無為な行いを無感動のまま終えたオレは、パッケージに映る無垢な鹿の瞳が、こんなゲームを買おうとしているこちらを哀れんでいたことにようやく気づくのであった。
心躍らない企画を持ってこられた開発会社のみならず、統括してるパブリッシャーすらも、やる気がほとんどないまま惰性で仕事をこなしているんじゃないか。
カベラスの進化がまったくない一連のゲームから伺えるのは、「まぁこんなのでも出せばそれなりに売れるしー」なんて向上心皆無の台所事情だったりするのだ。

 

この記事に含まれるtag : 狩猟 FPS 

(記事編集) http://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2380.html

2015/09/24 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Duck Dynasty】南部田舎暮らしの非ススメ

   ↑  2015/09/21 (月)  カテゴリー: XBOX ONE
150921001.jpg
自己紹介しよう。ボクの名前はジョン・ルーク・ロバートソン。正確にはジョン・ルークの立場になるプレイヤーだ。
ボクの一家はルイジアナでカモ猟に使う笛を扱うダックコマンダーという会社を営んでいる。
元は家内制手工業に毛が生えたようなビジネスだったそうだけど、今や顧客は全米中に拡大して年商もハンパじゃない。
ボクのお父さんのウィリーは、そのダックコマンダーの最高経営責任者。星条旗のバンダナがトレードマーク。ちょっと頑固なところもあるけれど、息子思いのまあいい親父だ。
ボクの伯父さんにあたるジェスは、商品の製造部門を統括している。父さんに比べると基本的にクールだけど、時々抜けている。
150921006.jpg
フィルお爺ちゃんはダックコマンダーの創業者。父さんの頑固な部分はお爺ちゃん譲りなのかな。潔癖なプロテスタントで、ついこの前はメディアでLGBT批判をして物議を醸しちゃった。
その弟、メガネのシーお爺ちゃんは、そうは見えないかもしれないがベトナム戦争の英雄だ。
ファミリーは他にもたくさんいるけど、ゲームをやる分には、この辺だけ押さえておけば充分かも。
一目見て分かるように、ボクたちの一家は典型的な南部の超保守ファミリー。敬虔なキリスト教徒で、食事の時には一家揃ってのお祈りを欠かさない。嫌いなものはヤッピーとハイテクとリベラル。
ミシシッピー川の流れの穏やかなバイユーで、カモを撃ち、サカナを釣り、そのついでに会社を経営する、昔ながらの生活を続けているんだ。
150921007.jpg
そんな頑なに伝統的な田舎暮らしにこだわるロバートソン家の生活が、「Duck Dynasty」というタイトルでリアリティショー化されたのは、つい一、二年前のこと。
一家の強烈なキャラクターもあって、番組はアッという間に大人気を博し、その人気を当て込んだ関連グッズが続々と登場。
ゲーム版『Duck Dynasty』は、それらの中の遅れ気味にやって来た一本さ。
このゲームの中でボクはファミリーのみんなから、カモのおびき寄せ方や射撃、釣りやビーバー虐殺などの技術を学んで、一人前の男に仕込んでもらうんだ。
番組であれだけ面白く描かれている生活を体験できるんだ。そりゃあ始まる前はワクワクしてたさ。
150921004.jpg
でもね、田舎暮らしにススメに乗せられてまんまと地方に移住した人間が、こんな筈じゃなかったと悔やむのは、何も日本だけの話じゃない。
ゲームが始まって20分経過後、ボクも早々とこんな娯楽のほとんど無いド田舎にやって来たことを後悔するハメになったんだ。
バイユーの豊かな自然に目を凝らしていたのも最初のうちだけ。そんなもん、三分もすれば何の感動もなくなる。
それどころか代わり映えの全くない景色にうんざりしてくるよね。どこまで行っても森森森、川川川、湿地湿地湿地。
しかもそこを貫く道路は最悪だ。舗装路なんて数えるほど。それどころかピックアップトラックを走らせてると、時々画面が固まってローディングが入るくらい状態の悪い道だときている。PS2時代のゲームかと思ったよ!
150921003.jpg
この代わり映えしないマップの中を無駄に右往左往させられながら、ボクはカモ撃ちやら釣りやらと、ファミリーの飽きもしないお誘いに、いちいち付き合わされるハメになるんだ。
カモ撃ち楽しそうだって? 左トリガーを押せばカモをオートエイムしてくれる作業だよ? ボクはニンテンドーの『ダックハント』の方が、よっぽど面白いと思ったよ。
自然に囲まれての大物釣り最高じゃないですかだって? あのゲージが一杯にならないように右スティックを調整するだけの作業、ボクは釣りとは思わないなあ。
それでもカモ猟や釣りはまだマシな方。もっとうんざりするのは、ひたすらイライラさせられるだけのエアボートレースだ。
150921005.jpg
なのに父さんたちは、事あるごとに「エアボートレースやろうぜ、やろうぜ」と誘ってくるんだ。誰かこの人たちに他の娯楽を教えてあげてよ!
それ以外にできることと言えば、爺さんが戯れに埋めたお宝(ガラクタ)を、金属探知機を使って掘り出す無益な作業と、あとそうそう、カエル獲り!
いくら食材とはいえ、大の男が素手でカエルを追い掛け回している姿は、そうそう人に見せられたもんじゃない。フェイスブックに「今日はカエルを八匹捕まえた」なんて書ける? それで貰える"いいね"は冷笑のいいねだよ!
150921002.jpg
この土地にある娯楽はほんとコレだけ。それが果たして娯楽と呼べるのかも疑わしいけど(ソリッドスネークみたいなこともやらされたけど、それはもう思い出したくもないよ)。おまけにラジオ局はカントリーばっか。
スタバもない、ショッピングモールもない、ingressでポータルを申請する目印もありゃしない、それどころか電波が来ているかも疑わしい。
ちょっとした気の迷いで田舎暮らしを始めてみて、つくづく身に沁みたよ、人間はWi-fiのあるところに住んでなんぼだと。
当のロバートソン一家も名誉毀損で訴えそうな、さんざんなデキのゲームだけど、この『Duck Dynasty』に限らず、TVリアリティショーのゲーム化は軒並みヒドいのばっか。
150921008.jpg
だけどほら、ハリウッド映画のゲーム化なんかは、映画の企画が持ち上がったと同時にゲームの企画も一緒に立ち上がるから、じっくりと作り込める時間がそれなりにあるよね。
でもリアリティショーの場合は、そもそもどんな番組がヒットするかは予測不可能だから、番組の人気が沸騰してから慌ててゲームを突貫工事で作り始めるから(なにせウチのフィル爺さん舌禍事件のように、どんな理由で番組が急遽終了しちゃうかも予測がつかないしさ)、その内容はどれも推して知るべしになっちゃうんだよね。
向こうのリアリティショーも、最近ではそれほどタイムラグ無しに日本でも放映されたりソフト化されるようになったけど、「ダックダイナスティ」は未だ日本に上陸していない。
早くこんなインチキなゲームじゃなくて、ホンモノのロバートソン一家とんちき田舎暮らしを、正規な形で日本で拝んでみたいよね。

<国内ストア未発売>

 

この記事に含まれるtag : 狩猟 

(記事編集) http://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2379.html

2015/09/21 | Comment (3) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |