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ボンクラ360魂クロスカルチャーゲームブログ 

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【美少女戦士セーラームーンS】3DO版セーラームーン

   ↑  2010/02/01 (月)  カテゴリー: 3DO
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何かとオープニングムービーのことばかりが語られるゲームでありますが、まあそれも無理のない話です。
全編ぐだぐだなムービーというのならまだしも、本作のムービーは、きちんとしている部分ときちんとしていない部分のギャップが甚だしく、またなまじ編集が流暢なだけに、普通の出来のアニメーションムービーの間に、トンデモなパートが淀みなく挿入されることで、余計にムービー全体の禍々しさを強調するハメになっています。
俺もデモか何かで最初にこのムービーを観たとき、不細工なポリゴンのセーラー戦士たちが、揃って不気味なステップを踏むシーンで、思わず絶句した記憶があります。
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ところが、ムービーから来る期待とは裏腹に、その中身はと言えば極めて普通な仕上がりの格闘ゲーム。
グラフィックも綺麗だし、キャラクターの動きも滑らかで、キャラクターもの格闘ゲームとしては、それなりに及第点な内容じゃないでしょうか。
もっともこちらが求めていたものは、当然そんな及第点のキャラクターゲームではなかったので、思い切りすかされた気持ちになりましたが。
オープニングムービーに出てきたような、不気味なポリゴンキャラがかくかく動き回る3D格闘ゲームではなく、無難な2D格闘に逃げたスタッフの冒険心の無さに当時は失望したものです。
もっとも、その後にサターンで登場したFISTというゲームを目の当たりにしたときは、「セーラームーンでそんな冒険心を起こしてくれなくて本当に良かった」と胸をなで下ろしたりもしたのですが。
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正味な話、オープニングムービー以外は、いい意味でも悪い意味でもあんまり語るところのないゲームだったりします。
留守番電話やモーニングコールなどの音声特典付き。
それにしても、この人たちが身内でどつきあいをやっているのは、男の取り合いで揉めているとか、そんな理由があるんでしょうか?

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2010/02/01 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

映画【コマンドーR】

   ↑  2010/02/03 (水)  カテゴリー: 映画・DVD
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「余計なところは観なくていい。とにかく俺を観てくれえ!」
そんな心の叫びが、スクリーンやモニターから響き渡ってくるような映画。それを”俺映画”と呼ぶ。
俺映画の究極系である『ブレイズ・オブ・ザ・サン』(監督、主演、脚本、大神源太)で顕著なように、俺映画の人というのは、目立つところばかりをなんでも自分でやりたがる傾向がある。
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そして主演のミハイル・ポレチェンコフ自らが、製作と監督も買って出ているこの『コマンドーR』も、そんな俺映画の資格をしっかりと満たした作品だ。
しかし、俺映画の人がやたらと口を挟みたがる脚本に、ミハイル・ポレチェンコフが何故か絡んでないのは、「ストーリー?そんなもんいちいち考えてられっか!面倒臭えから、シュワルツェネッガーの『コマンドー』そのまんまでいいじゃねえか」なんておよそアバウトな理由が推察できるが……。
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そんなわけで、お話はそのまんま『コマンドー』。
ただしこの映画は、ミハイル・ポレチェンコフが自分を見せびらかすことだけが目的なので、そんなストーリーなどあってもなくても一向に問題はない。
「スカイダイビングに挑む俺様のかっこいい勇姿を観てくれえ!」
「娘を溺愛する俺様の優しい一面もしっかり観てくれえ!」
「雪のない道路をスノーモービルで激走する俺様の蛮勇を心ゆくまで観てくれえ!」
「べっぴんも一目惚れする俺様の漢っぷりもたっぷりと観てくれえ!」
「これを堪能して貰わねば話は始まらない。俺様の筋肉美をその目に焼き付けるまで観てくれえ!」
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もう全編がこんな調子なので、敵方として登場する元リングス・オランダのボブ・シュライバーや、エレカシ宮本似の(何故か旧軍のコスプレをした)日本の海賊が、いかにいい味を出していようが、結局は単なる刺身のつまに収まってしまうのも、しかたのない事であろう。
ミハイル・ポレチェンコフ。オリジナルのシュワルツェネッガーと比べると、そりゃあ華にも艶にも欠けるのだが、自己愛の強さだけは本家にちっとも負けていない。
数年後あたりには、極右的なスローガンを掲げてロシア下院選に立候補している姿が目に浮かぶようだ。
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出る者全てがミハイル・ポレチェンコフの引き立て役に甘んじてしまうこの映画の中で、唯一それなりに役得を得ているのが、ロシア向けの中古車屋に社用車を払い下げたがために、思わぬ形でスクリーンで社名をアピールすることになった”有限会社北日本ガス圧接”。
一銭も払わずに映画をスポンサードすることに成功した稀有な例と言えるだろう。

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2010/02/03 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【QUIZなないろDREAMS 虹色町の奇跡】

   ↑  2010/02/07 (日)  カテゴリー: セガサターン
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俺が小さかった頃のゲーセンは、カツアゲが日常茶飯事だったりトルエン売りが横行していたりする、もう紛う事なき悪所であったのですが、そんなイメージも今や遠い過去のものとなりました。
それは業界の自浄努力によるものなのでしょうが、風営法施行と格闘ゲームの大ブームという二つの事柄が大きな転機になったように思います。
この二つを機会に、ゲーセンからいわゆる不良が徐々に駆逐されていき、ゲームセンターの住人ががらりと入れ替わっていった。そんな印象を俺は持っています。
まあこれは立川や福生辺りの場末のゲーセンという、俺が目にしてきた範囲内でのお話で、都心の繁華街や地方都市なんかでは違うのかもしれませんが、とにかく行ったからには目に青タンこしらえたり、身ぐるみ剥がされたりすることを覚悟しなければならなかったゲーセンが、これらを境に非常に安全な場所に変わっていったことは確かです。
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スリリングな悪所ではなくなっていたゲーセンに、俺もいつしか縁遠くなっていきました。
立ち寄るといったら、せいぜい仲間と連れだってメダルゲームを遊びに行くか、小一時間程度の微妙な暇を潰すときくらい。
せいぜい時間つぶしが目的ですから、そんなに真面目にゲームをやるつもりもなく、そんな時に重宝したのが脱衣麻雀ゲームとクイズゲーム。
煙草片手に缶コーヒー飲みながら、だらだら遊べるというのも、脱衣麻雀やクイズのメリットです。
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もっともこの頃の脱衣麻雀は極悪な設定のものがけっこう多く(「うわあい、勝っちゃったぁ!」という声を聞くと、俺は反射的に逆上するようになった)、そうなると、手持ちの小銭に優しいクイズゲームは、ますます重宝する存在になったのでした。
なんだかんだ言いながら、クイズ殿様の野望なんかは結構遊んだような憶えがあります。
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ある日、久しぶりに立ち寄ったゲーセンで、いつの間にかクイズ殿様の野望の筐体が、この虹色町の奇跡に入れ替わっていました。
まあ殿様からギャルに変わろうがクイズはクイズです。缶コーヒーを買い、300円程度を50円玉に両替し、俺はこの筐体の前に腰掛けプレイを開始しました。
なんとなく背後に漂う、ちょっぴり異様な雰囲気に俺が気付いたのは、このゲームを4,5分ほど遊んだ頃だったでしょうか。
訝しげに思った俺が後ろを振り向くと、そこには10人くらいの人間がずらりと並んで熱心に筐体を覗き込んでいたのです。
ある者は血走らんばかりの目でモニターを凝視し、そしてある者はまるで裁判所の速記者のようなスピードで、メモにペンを走らせている。
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格闘ゲームやSTGゲームを全くやらない俺は、ただでさえ自分のプレイを他人に凝視されるなんて経験がありません。
まして、その10人ほどの人だかりの醸し出すオーラは、一種独特のものがありました。
最近の何かで例えると、そうだなあ……。ラーメン二郎の行列から立ち上る負のオーラに近いものがあるでしょうか。
その人だかりが目に入った瞬間、俺は声には出さずとも心の中で「うわあああああ!」と叫んでいました。
そしてゲームオーバーになると、積んでいた50円玉をひっつかんで、そのままコンティニューせずに、ゲーセンを慌てて飛び出しました。
「最近のゲーセンは、昔とは違った意味で恐ろしい!」
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あの人だかりが、攻略のために問題と答えを丸暗記しようとする人たちだったと気付いたのは、しばらく後になってからです。
そして俺はその一件があってから、しばらくゲーセンには近寄らなくなりました。あのゲーセンにあるクイズゲームは、虹色町一台だけです。またあの独特のオーラを醸し出す人だかりに背後をとられるのは、勘弁願いたいです。
だけど気になるのは、あの時に尻切れトンボとなってしまった、俺と真由美先生のその後の展開だ。
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それが気になって仕方がなかった頃に、タイミング良く発売されたのが、このサターン版虹色町。
これでやっと、背後に気をとられることなく、俺と真由美先生のその後を辿ることができる。もっとも、まさか先生からゲロを浴びせられることになるとは、思いもしませんでしたが……。
俺がアーケードゲームの移植版を心の底からありがたがったのは、この虹色町が最初で最後かもしれません。

この記事に含まれるtag : ギャルゲー トリビアゲーム 

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2010/02/07 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Star Wars: The Force Unleashed】終わらないチュートリアル

   ↑  2010/02/08 (月)  カテゴリー: XBOX 360
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♪ ぱーぱーぱーらっぱらーらっぱらー ぱーぱーぱーぱっぱらーらっぱらー
             <帝国マーチ(ダース・ベイダーのテーマ)>
緑に覆われた星、キャッシークに降り立つ大きな黒い影。
言わずと知れたシスの暗黒卿、ダース・ベイダーその人だ。かつて、色ボケ丸出しの行動で周囲に大迷惑をかけた恥ずかしい過去を、尊大な態度と近寄りがたい威圧感で取り繕う帝国の重鎮。
ブラスターライフルの閃光が飛び交い、あちこちでクローントルーパーがばたばたと倒れていく中を、何事もないかのようにのっしのっしと歩む。
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不届きにもベイダー卿に牙を剥いてくるのは、毛玉野郎ことウーキー族。
しかし、いくらウーキーどもが、必死にブラスターライフルの銃火を浴びせようと、ベイダー卿は「あー、もう、うっせえなあ」と言わんばかりに、手首から先でライトセーバーをひょいひょいと動かし、光弾をかきんかきんと弾き返してしまう。
誰もベイダー卿を傷つけることはおろか、指一本触れることすらできやしない。
この誰もが納得する無敵ぶり。
ゲームのチュートリアルを務めるのに、これほど説得力のあるキャラクターが他に居るであろうか。
このForce Unleashedのプロローグを兼ねたチュートリアルでは、ベイダー卿を思いのまま動かすことができる。
これは実に貴重なことだ。今までベイダー卿を思うまま操れるゲームなど、ありそうで意外となかった。
マスターズ・オブ・テラス・カシなんてのも一応あるにはあったが、正直な話、アレに出てくるベイダー卿は、彼のコスプレをしたどこぞのあんぽんたんという事にしておきたいくらいだし……。
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ベイダー卿は決して走らない。走るなんて雑魚と弟子のすることだ。
戦場の中をのっしのっしと歩んで、刃向かう者にフォースの鉄槌を喰らわしていく。
刃向かわない者にも喰らわしていく。味方のストームトルーパーだろうが、「目の前を横切った」とかそんな理由で、フォースの餌食にしてやるのも自由だ。
しかもタチの悪いことに、このチュートリアルには、トルーパーをたくさん殺すことで解除される、その名も「トルーパー受難の日」という実績すらある。
フォースグリップで宙に掴み上げて、そのまま遠くまでぽいと放り投げてやるのが定番だが、嬉しいことにこのForce Unleashedでは、掴み上げた敵は人形のようにぐったりせず、ちゃんと四肢をばたばたさせて必死の抵抗をするのだ。
まるで「うわあああ、ベイダー卿、お許しくださぁい!」と全身で訴えかけているかのように。
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このForce Unleashedは、カイル・カターンでお馴染みのJedi Knightシリーズの流れを汲むゲーム。
Jedi Knightシリーズにもフォースはフィーチャーされていたが、このForce Unleashedでは、そのフォースの力がさらなる技術の恩恵を受けて再現されている。
フォースがいかに人間を思うままに蹂躙できる能力であるかを、Jedi Knightシリーズとは比べものにならないほどの表現力で知ることができるのだ。
一旦持ち上げて、そして優しく地面に下ろして相手をちょっぴり安心させた後、また持ち上げてお空の彼方にぽいっ!
また、Jedi Knightシリーズの場合は、自分がジェダイという立場もあり(あれ?カイル・カターンってジェダイだったよね?違ったっけ?)、おのれの悦楽のためにフォースを乱用するのは、少しばかり憚られることもあったのだが、今回はシスの立場だ。ベイダー卿だ。ウーキーどもをフォースで嬲ることに何のためらいがあるだろうか。
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チュートリアルの中途には、このベイダー無双を存分に楽しませようとばかりに、ウーキーが無限湧きしてくる場所がある。
さあ、あの身の程知らずの毛玉野郎どもに、フォースの力を思う存分叩きつけてやろうじゃないか。
そしてキャッシークの奥地に行くと、本来の目的である隠れジェダイのケント・マレックを発見。
一騎打ちでこれを討ち果たし、そしてその傍らに居る「ケントよりさらに強いフォースの力を持つ」子供を連れて帰る。
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この子供が後のアプレンティスことギャレン・マレック。本編でプレイヤーが動かすことになる主人公となる流れなのだが、ここで俺はぽちっとタイトル画面に戻り、またもやニューゲームを選択。
♪ ぱーぱーぱーらっぱらーらっぱらー ぱーぱーぱーぱっぱらーらっぱらー
……だってそんな初見の奴より、やっぱベイダーを動かしたいじゃん!ベイダーはフォースパワーの回復量も早いから、フォースも使いたい放題の、まさに”フォース大解放”状態だし。
そんな訳でこの面白すぎるチュートリアルを繰り返してばっかで、さっぱり先に進みません!

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2010/02/08 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

コミック【おれとカネやん】

   ↑  2010/02/09 (火)  カテゴリー: 書籍・コミック
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川崎球場時代のロッテは、12球団中屈指の不人気球団でした。
どれくらい人気が無かったかというと、ホームゲームなのにビジターの西武や近鉄のファンの方が数が多いくらい。
同じ関東圏の西武ならまだしも、関西球団の近鉄相手でもこの有様です。もっとも、この頃の近鉄の人気球団ぶりは、今の姿からはちょっと想像できないかもしれませんが。
だけど、そこから10年くらい時を遡ると、実は我らがロッテ・オリオンズがパ・リーグ一の人気球団だった時代があったのです。
何せこの頃のロッテは、あの巨人を差し置いて日本プロ野球の代表としてアストロ球団と死闘を演じたほど。
当時のロッテは、東京球場を失いジプシー球団として日本中を放浪していました。フランチャイズを持たないのにこの人気。
もっとも、この時代のロッテ人気は、ある一人の破天荒な人物の人気におんぶされたものであったようです。
その人物とは、泣く子も黙る400勝投手にして、金田式健康棒の生みの親、カネやんこと金田正一。
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梶原一騎原作、古城武司が作画を担当し、少年キングに連載されたこの"おれとカネやん"は、一言で言ってしまうと、ずばりロッテ版巨人の星。
ボロ長屋に住むガテンな職業の親子。無二の親友として主人公とバッテリーを組み、やがてプロになってからはライバルとして立ちはだかるキャッチャー。そして高校野球時代からの宿敵で、プロ転向後も死闘を繰り広げる色男の強打者。この人物設定からして、まんま巨人の星。
ただし主人公の父親は、星一徹のような元野球人ではありません。カネやんのお父さんが自分と同じガテンな職業であることから、カネやんにシンパシーを抱き、自分の息子にカネやんの背番号34をあやかって三四郎と名付けてしまうほどのカネやん狂。
その息子、勝三四郎は野球の道に進み、中学、高校、そしてロッテ入団と、その度にさまざまな壁にぶち当たり、それを克服していくという、スポ根ものの王道。
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だけど、主人公の勝三四郎が、星飛雄馬と番場蛮を足して10で割ったような、今ひとつ薄味なキャラクター。
ライバルの織田信虎に至っては、花形満と眉月光を足して100で割ったくらいの、居るんだか居ないんだか分からないような奴と来てます。
梶原先生、正直な話、あんまりやる気がなかったんじゃないでしょうか。
このおれとカネやんの連載が始まったのは、侍ジャイアンツの終了と入れ替わるくらいの時期。
「もう野球はやりたくねえんだよ」とか「おれってあんまり野球のこと知らねえし!」なんて梶原先生のうんざりする顔が浮かんでくるようです。
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まあ主人公の印象の薄さは、何も勝三四郎だけのせいではありません。
なにせ主人公の傍らには、カネやんというこってり濃いキャラクターが常に控えている。
あらゆるエピソードに於いて、主人公がカネやんに食われまくってしまう展開も、致し方ないことなのかもしれません。
全編中で一番印象深いエピソードは、本来なら勝三四郎には全く関係のない、カネやんと実弟金田留広のラーメン屋台兄弟喧嘩のお話。
この場面は「ペナントレース中、実際に起こった実話である。読者諸君はこれからのべる美しくも激しく凄まじい男のドラマを、よーく噛みしめてもらいたい!」というキャプションが被さるなど、梶原節が炸裂するノリノリな展開。
生身のまま、梶原ワールドに全く違和感なく収まってしまう金田正一の強烈さ。プロレス、空手界ならまだしも、野球界でそんな人物はカネやんただ一人です。
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当時のロッテと太平洋クラブライオンズのプロレスチックな遺恨を、巧みに本筋に取り込んでしまう流れは、空手バカ一代を思わせる梶原ドキュメンタリーの真骨頂。
平和台球場に機動隊が出動する騒ぎとなった、カネやんとビュフォードの大乱闘も劇中に登場。
もっとも漫画中ではカネやんに「殴ったらあかん!これはケンカやない。わしは抗議していただけや!」などと、本人が口にするとはとても思えないセリフを言わせたりしてますが、普通、抗議で宮寺(太平洋捕手)にいきなり蹴りをぶち込んだりしねえだろ!
その後、勝三四郎に「ライオンズの宿舎に行って、宮寺とビュフォードの野郎をぶちのめしてやる!」などと、いかにもカネやんが実際に吐いてそうなセリフを言わせてバランスをとっています。
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カネやんや、プロレスチックな当時の荒くれパ・リーグという本作ならではのセールスポイントと、巨人の星の三番煎じというマイナスポイントが、ぴったりと相殺してしまっているのが、このおれとカネやんの最大の特徴。
古城武司の作画は、画風も漫画技法も極めて正統派。だけどこの作品の場合は、けれんたっぷりの巨人の星とどうしても比較されてしまう運命なので、その正統派の作画はどうしても分がわるくなってしまいます。
梶原一騎の作品群の中でも、このおれとカネやんの評価はそれほど高いものではありません。
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されど、お話の中心にロッテ・オリオンズが据えられ、弘田、村上、成田、八木沢、木樽、山崎、得津、アルトマン、有藤、ラフィーバー、飯塚といったロッテナインたちが当たり前のように脇役を務め(特にお人好しで闘志溢れるチビの先輩なポジションの弘田は、美味しい役どころだ)、さらに野村克也、門田、稲尾、福本、張本、加藤英司、森本などの、いかにもパ・リーグ系なガテン顔が並ぶ本作は、ロッテファン、及びパ・リーグ党にとっては、巨人の星以上に尊い作品。
主人公のキャラの立ってなさ、印象の薄さなどは、ちっとも問題ではないのです!
でも最後に空手に救いを求めるって展開は、いかにも梶原先生らしいよなあ……。
現在マンガショップより、全8巻の完全復刻版が刊行されています。

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