ボンクラ360魂Xbox Oneとの蜜月の日々 

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【Frisky Business】90年代C調探偵の成れの果て

   ↑  2018/02/16 (金)  カテゴリー: PCゲーム
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ファルコ・フリスクは私立探偵。ナードの相棒と共に事務所を構えている。
浮ついたナンパ男でキレイな女性と見れば調子のいいことを並べ立てる。
まあ要するに海原琢磨呂や天城小次郎といった、90年代エロゲ産私立探偵像に劣化コピーを100回くらい重ねたような奴だ。
しかしいくら軽薄なお調子ものとはいえ、あちらは『野々村病院の人々』や『EVE burst error』など、れっきとした傑作ADVクラシックの登場人物。
対してこの『Frisky Business』ときたら、ジャパニーズエロノベルゲームのフォーマットが、消耗に消耗を重ねた挙句にSteamの底辺にたどり着いたような一作なのだから。
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そんな造形もビジュアルパターンも何から何まで薄っぺらい男のもとに持ち込まれたのは、ピエロのコスプレをした男にストーキングされているという相談。
とるもとりあえず現場に向かってみれば、そこはムチムチの女子大生3人がルームシェアする大邸宅。
わお! 段取りもお膳立ても何もかもすっ飛ばして、いきなり楽園にようこそ! もっともあなたがここを楽園と思い込めればだがな!
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クライアントのJD3人組に聞き込みに行った先のコスプレショップ女主人、出てくる関係者は都合のいいことにみんなうら若き女性。
会うなり脈の有りそうな態度を投げかけてくるのがほとんどだが、一見それが無さそうなキャラクターも、ちょっと打診すればただちにぴょこんと脈が飛び出してくる。
フラグ立て? そんな余計な段取り必要ねえぜ!
そしてインスタントに突入する着エロシーンは、胸や股間の上をマウスでぐりぐりしてハート型ゲージをいっぱいにする、これまた懐かしいギミック。
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ちなみにナードの相棒や警察官の友人らバディキャラクターは、その知識や立場で物語を円滑に説明をすっ飛ばして進めるための存在。
非ネイティブにすら容易に伺える薄っぺらいテキストと、陳腐な効果音に彩られながら1時間ちょっと。
探偵らしい振る舞いも真似ごとにすら至らず事件はなし崩しに終了し、その間に挟まれたインスタントな着エロシーンもなんのフックにもならず、海外インディーエロゲーの底の底をとことん思い知らせてくれるゲームだ。

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2018/02/16 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Fran Bow】ふしぎの国のフラン

   ↑  2018/02/11 (日)  カテゴリー: PCゲーム
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両親と優しい叔母、そして愛猫のミスター・ミッドナイト。
幸せな生活とそこから一転する悲劇は、まるで夢かうつつのような影絵風のビジュアルで綴られる。
両親が惨殺された家から逃げ出し、森の中で気を失ったフランが目覚めたのは精神病院の一室。
何を考えてるか分からない医者に冷酷な看護師、そして粗暴な警備員。
フランの周りにある現実は、あの夢のような暖かい家庭とは正反対の無慈悲な世界。
そこに届いたのは森のなかではぐれた愛しい黒猫、ミスター・ミッドナイトからのメッセージ。
もはやフランにとって唯一心を開ける友となった愛猫と再び出会うために、彼女はこの小さなクルーエルワールドからの脱出を開始する。
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そんなフランの助けとなってくれるのは小さな錠剤。
これを一錠飲めば、彼女の前にある現実は、おどろおどろしくもゴアな世界に一変する。
幻覚の世界なのか、それともこれが現実の本当の姿なのか。
とにかくも正視できない有様だが、フランにとっては外の世界に抜け出すたったひとつの助け。
現実と幻覚の世界をその場に応じて切り替え、異形のものや変貌した人間たちの手を借りながら、フランは愛猫のもとを目指す。
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一見グロテスクなホラーの印象を与えるポイント&クリックADV『Fran Bow』。しかしその実はとても物悲しく残酷なお話。
目の前にあるゴアな事象や邪悪な生き物、それらはフランの歪んでしまった心や忌避したい出来ごとが具象化したものかもしれない。
すべては曖昧模糊としたままだが、とにもかくにもすべては無慈悲と残酷の狭間におかれた少女の眼を通した物語。
理路整然など望むべくもないし、様々なエピソードの解釈は、それこそプレイヤーの数だけ、百人百様だろう。
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そしてチャプターが進むにつれ、フランの周りの世界はますます現実離れして、それに比例するようにフランに対して暖かみを帯びてゆく。
いつしかフランも錠剤を必要としなくなる。ファンタジーじみた樹木の世界で彼女がその代わりとするのは、四季を自在に操ることのできる時計だ。
春、夏、秋、冬、ワンクリックで目の前の景色が一変するこのチャプターは、ストーリーや謎解きを別にしても美しい絵物語だ。
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だがそんなフランにとって優しく暖かい居場所も一時だけのもの。
やがては現実と妄想の境界が曖昧となった、あのささくれ立つような世界に否応なく戻される。
優しい世界の優しい異形のものたちとのふれあいから帰ってきたフランを待ちかねていたかのように、物語は両親の死の真相に迫りサスペンスの度合いを増すのであった。
10歳の少女に人はは純真無垢な本質を無理にでも見出そうとしてしまう。
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しかしその心の中は、混沌として、気まぐれで、聡明で、そして病んでいて、わずかな人生の間に経験した喜怒哀楽がパズルのように入り組んでいる。
一見は可愛らしい少女の健気な冒険譚。しかし向こうにある残酷な真実に、プレイヤーは時には目を背けつつも向き合い、心を締めつけられてゆく。
『Fran Bow』はそんなせつなくも残酷な傑作ADVだ。

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2018/02/11 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Bus Driver】怯えるバス運転手

   ↑  2018/02/04 (日)  カテゴリー: PCゲーム
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交差点が近づいてきた。
いまのオレの顔には、きっとマンガの表現みたいに縦線が列になって刻み込まれているのだろう。
またブレーキを踏まなくちゃならない。
クルマを運転している限りはごく当たり前の行動だが、しかしこのゲームでブレーキをかけるのは、ForzaやNFSでやるそれとはワケが違う。
今度こそ慎重に右トリガーを絞り込む。
しかしそれにも関わらず低速で走っていたバスはがくんと躓くように減速し、後ろの乗客たちはまたもや「ぎゃああああ!」と、この世の終わりのような悲鳴をあげるのだった。
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乗客のオーバーな悲鳴に気を取られ、思わずブレーキを緩めながら交差点を右折したら、車線を大幅にはみ出してしまった。走行車線違反だ。
本来なら急ブレーキ(いや、誓って言うが断じてアレは急ブレーキなんて大袈裟なもんじゃない)なんかよりも遥かに深刻なミスだが、あの神経に刺さる悲鳴が無い分、こちらの方が軽く思えてくるから始末に悪い。
クルマの運転には冷静さが必要だ。ましてや大勢の人の命を預かるバスならなおさらだ。
なのに後ろにいる奴らは、なぜブレーキを踏むたびに騒ぎ立てて、命を預けている人間の心をかき乱す?
どうせバスから降りた後は、「今日の運転手は荒っぽかった」とか会社にクレーム入れてやがるんだろう。リムジンにでも乗ってるつもりか!
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オレの心を惑わすもう一つの要因は、まるでハードコアパンクのような速さで切り替わるこの街の信号だ。
青になっているのもほんの少しの間。もう間髪入れずに黄色から赤になる。
目の前の青信号も常識なら普通に直進するところだが、どうせ手前に差し掛かったあたりでコインチェック利用者のツイートの如く豹変しやがるのだろう。
だったら停まるのかって? ここでブレーキを踏んだらまたあの「ぎゃああああ!」だ。あれだけはゴメンだ。
オレはアクセルを深く踏み込んで速度を上げ交差点を突っ切った。
信号はとっくに赤だったような気がしたが、でもそんなの関係ねえ!こちとら公共交通機関だ。周りのクルマが気を利かせやがれ!
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オレの神経をすり減らすモノはまだまだ他にもある。
ヘアピンカーブの頂点みたいなとこにバス停作りやがったのは、どこのどいつだ!?
それから路駐。なんたって路駐。もう路駐してバスの進路を塞ぐやつは全員呪われろ! よりによってバス停の手前に路駐するアホタレは、シリアルキラーに拉致されて生きたまま硫酸風呂に沈められてしまえ!
つくづく思い知らされるのはバス運転手の待遇の低さだ。
一度にこれだけ多くの人間の命を預かる仕事だ。本来な旅客機パイロットに準ずるくらいの給料と福利厚生を受けてもおかしくないはずなのに。
もっともいまのオレは別にカネを貰って仕事をしているわけではなく、逆にこのシミュレータともゲームともつかないモノにカネを払って運転している酔狂な立場だが。
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同じようなパターンでトラック運転手(『18Wheels of Steel』)を長くやっていたことがあったが、あっちはホント気楽でよかった。何があっても最後は自分ひとりだし。
でも路線バスの運転手となると、そうもいかない。ましてやスクールバスのハンドルを握るステージなんかは!
「ぎゃああああ!」 うるせえガキども、この程度の揺れでぎゃあぎゃあ騒ぐんじゃねえ! それから親にはぜったいチクるなよ!
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朝、昼、晩、市街に工業地帯、雪国リゾート、高速バスにスクールバス、囚人護送バス(急ブレーキをかけたら逆に喜ぶ唯一の乗客)とシチュエーションは多彩。
ステージが進めばお楽しみのロンドンバス(2階建てバス)も登場するが、実はこれ、高さ故に前方の視界が制限されて信号を確認するのも一苦労するトラップ付き。
一連の運送トラックシミュレータでお馴染みSCS Softwareの07年作。
トラックシムの亜種的な存在なのに、なぜか運転席視点が存在しない欠点もあったりするが、アクセルトリガーの三分押しとポンピングブレーキを駆使して黙々と業務を遂行するのは、妙な中毒性があったりする。
乗客の反応に怯えながら、ブチ切れて対向車に突っ込みたくなる衝動を抑えつつ、終点まで無事バスを運行させたときは、ちょっと独特な達成感を得られたりするぞ。

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2018/02/04 | Comment (3) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Crisis in the Kremlin】ソ連邦を存続させろ!

   ↑  2018/01/24 (水)  カテゴリー: PCゲーム
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  "赤の広場を見下ろす執務室の中、革張りのなんの装飾もない椅子に腰を下ろし、私は深く息を吐いた。
志半ばで病に倒れた同志チェルネンコの後を継ぎ、ソビエト連邦共産党書記長として、これから国家の行く末を担う舵取りの仕事が待っている。
しかし変動する国際情勢の中で、現在のソ連邦の足元は決して盤石ではない。
党も一度は改革派のミハイル・ゴルバチョフにその舵取りを任せたが、妥協に妥協を重ねるあの男の政策が、やがて同胞国家の崩壊やソ連邦の解体に至ったのは歴史の事実だ。
しかし私はその轍を踏まない。尊敬する同志ブレジネフの政治的手法に倣い、断固たる国家運営で社会主義体制の維持と繁栄を実現させるのだ。"
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『Crisis in the Kremlin』は、末期のソビエト社会主義共和国連邦を運営するポリティクスストラテジーゲーム。
これのオリジナルは1991年、まさにソ連邦が終焉を迎えんとしている年にリリースされた。
現在Steamで発売されている本作は、そのリメイク作。ビジュアルやインターフェースなど、かなり仕様は変更されているが、そのテーマとテキストベースのゲーム進行はそのままだ。
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 "1985年に書記長職に就いた私だが、その最初のうちの仕事は過去の党の政策に改めて決裁をくだすものであった。
右派修正主義者どもがプラハで起こした騒動、連帯とか名乗るポーランドのゴロツキども。
同胞国家を脅かす事態には片っ端から「戦車で踏み潰せ!」と指示。このために私は軍とKGBに手厚い予算を盛ってやっているのだ。
なお、エリツィンのクソ野郎への嫌がらせに、ウオッカの値上げはそのまま据え置きにする。"
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 "イラン革命の際に、あの胡散臭い魔道士のような革命指導者をこっそり支援したら、アメリカとの外交関係がこれ以上はないくらい悪化したが、それをいっきに和らげたのはサマンサ・スミスとかいうおっちょこちょいのアメリカ人少女だった。
平和を訴えかける直接の手紙に、「クレムリンはオールナイトニッポンじゃねえんだぞ! 気安く書記長宛にお葉書出すんじゃねえ!」と、一瞬ブチ切れそうになったが、ここは実際にそれを受け取った同志アンドロポフに倣い、「ソ連は怖くないよお。いっぺん遊びにおいでよお」と返事を出しておく。
きっとレーガンも内心苦々しかったに違いないが、こんなことでも実際両国間の緊張が緩和するんだから、世界情勢とは分からないもんだ。
なお、エリツィンのクソ野郎への嫌がらせに、ウオッカの値上げはまだまだ据え置きにする。"
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当時としてはそれなりに頑張っていたオリジナルに対して、このリメイク版はソ連製生活用品を開き直ったかのようにビジュアルは質素。
テキストのまま送られてくる報告書に対する決裁と、電卓による予算配分の二つだけで、地味に淡々と進行してゆく。
党の政策を決定づける報告書は地味極まりないし、予算をいちいち電卓で入力するのも、これまた地味に面倒くさかったりするが、まあここらへんは社会主義国家の融通の効かなさを表したもんだと思っておくべきなのだろう。
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 "グレゴリー・ロマノフを重用し、ゴルバチョフを党の中枢から遠ざけ、改革派の影響力を一掃して足元を固めた。
「スターウォーズ」の見過ぎでいかれたカウボーイどもがSDI計画をぶち上げたときは、非難声明だけでは足りずに「こっちも断固として対抗する」と宣言。
具体的になにをするってわけではないんだけどな。国家の威信を保つのはなんたって虚勢だ。それって基本だろ?
なお、エリツィンのクソ野郎への嫌がらせに、ウオッカの値上げはしつこく据え置きにする。"
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UIやオプションのけれんのなさや融通の効かなさも、これまたわざとなんだか開き直ってるんだか。
カセットテープを模したBGMの操作も微妙に手間がかかるんだけど、ソビエト歌満載のラジオ局は、このゲームの密かなチャームポイント。
執務のお供はこのチャンネル一つでほぼ決まりだろう。
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 "1990年代に入るとあらゆることの雲行きが怪しくなってきた。
軍とKGBと重工業偏重の予算編成が祟ったのか、食糧不足はじわじわと進行し人民の不満を高めている。
80年代にはまだまだ有効だった強権的な措置も、いまや逆の効果しか及ぼしかねなくなってきた。
執務室の窓から見えるデモ隊に対しても、もはやまったく手を打つことができない。
さらに自分の政治的立場が災いしたか、それ以外の妥協的政策がまったく取れなくなってきているのが厳しい。いや、この期に及んでそんなどっちつかずのことやったって焼け石に水なことは分かりきってるのだが。
なお、エリツィンのクソ野郎への嫌がらせに、ウオッカの値上げはやっぱり据え置きにする。"
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 "1994年、いよいよどうにもならなくなってきた。
衛星国で起こった反動の嵐は、あっという間に同胞国家をまとめて津波のように飲み込んでいった。
西側では「民主化のドミノ現象」と呼んだそうだが、こっちの立場になってみればドミノなんて生易しいスピードじゃない。
気づいたらあっという間にもうどうしようもなくなっている。
幸いなのはチャウシェスクやホーネッカーと違って、私にはまだ穏やかな退任という道が残されていることだ。
ゴルバチョフよりも長くソ連邦を存続させられたのも、今となっては私の密かな誇りだ。
「ウオッカは未来永劫値上げ!」
報告書に最後の決裁の判を押し、私はいそいそと執務室を後にするのだった。"

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2018/01/24 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Press X to Not Die】回避はXボタン

   ↑  2018/01/16 (火)  カテゴリー: PCゲーム
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ゲーマーの間では悪名高いQTE(クイックタイムイベント)と呼ばれるシステム。
ともすれば眺めるだけになってしまう幕間のムービーを、アクティブな本編と乖離させないように施されることが多いが、ちょっと一息つこうとお茶かなんかに手を伸ばしたこっちにしてみれば、迷惑この上ないおせっかいであることは間違いない。
そんな嫌われもののQTEだが、しかし日常的に修練を積んでいたことが、思わぬことで役に立ったりすることが、世の中ままある。
例えば道を歩いていて上から突然鉄骨が落ちてくるシチュエーションに出遭ったとしよう。
ここで目の前に青い丸の中にXと書かれた表示が出たとき、即座に押せるか呆然と見送るかで生死が分かれてしまうのだ。
普段ゲームをやり込んでいない人などは、為す術なく見送って鉄骨に押しつぶされてしまうだろう。
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「おい、大変だよ! 町がシャマランの映画みたいな騒ぎになってんだよ!」
いきなり駆け込んできた友人の一言に続くのは、これまたゲーマーにはお馴染みのセリフ選択だ。
シャマラン、シャマラン、……ダメだ、バットで宇宙人を追い返すファンキーな映画のことしか思い出せない。あれ、なんてタイトルだったっけ?
「……リトルマーメイド?」
「はぁ!? まぁいいや。それはともかく、よく聞けよ。Press X to Not Die 」
そう言う友人を押しのけて包丁を片手に襲い掛かってきたのは、いきなり家に侵入してきたイカれた女。続いて画面に表示されるPress Xのアイコン。
そして「こんなゲームにコントローラわざわざ要らねえだろ」とゲームを始めたオレは、キーボードの盤面からXキーを探してあたふたし、為す術なく最初の死を迎えるのであった。
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Youtube全盛のご時世だ。今や実写のムービーを作るのは、アホな仲間たちに恵まれればおよそハードルが低くなった。
問題はその実写ムービーをどうやってゲームに仕上げるかだ。と言うかそんなもんQTEで繋げるくらいしか思いつかない。
そんな逆算から作られたようなインディー産フルモーションビデオ、『Press X to Not Die』。
もちろんプレイヤーが押さなきゃなんないのはXボタンだけじゃない。RTLT連続押しで全力疾走し、Bボタン連打で塀を乗り越え、Yボタンで彼女のシャワーシーンを覗き見。
なにせ町の住民は揃ってイカれちまって、互いに殺し合いしてるような騒ぎだから、一時も気が抜けやしない。
もっともこんなゲームで緊張を強いられるのは、腹が立つやら情けなかったりするのだが……。
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町からの脱出を図るプレイヤーと彼女を入れ替わり立ち代り襲う、ガリ勉女にホッケーガイにヌンチャク男。
そしてこの騒ぎの背後には軍の恐ろしい科学実験の陰謀が絡んでいるのであった。
もっとも軍のなんちゃらかんちゃらってのは、それ以上の説明を省く方便みたいなもんだし、出てくるキャストはみんな製作者の身内か悪友ばっかなので、そこにスリルやサスペンスが介在する余地なんかない。
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身内で映画を撮るってのはホント楽しいもんだ(そこに色恋沙汰のねじれが勃発しないという条件付きだが)。
エクストラのギャラリーにあるこいつらの撮影風景を眺めてみても、ムダに盛り上がっている楽しそうな様子が伝わってくる。
それに付き合ってQTEに振り回されるこっちは災難もいいとこだが、まぁこればっかりは実写ゲームとみるとすぐ手を出してしまう自分の業を恨むほかはない。
298円の本編に加えて98円の追加コンテンツが存在するが、これに含まれているプロトタイプフッテージ(自宅にあるぬいぐるみやフィギュアを総動員して撮ったリハーサル版)もホントしょうもないので、本編で喰らった脱力のダメ押しに是非どうぞ。


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2018/01/16 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |