ボンクラ360魂Xbox Oneとの蜜月の日々 

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【Nitro Family】おしどり夫婦はシリアスサムクローン

   ↑  2017/04/03 (月)  カテゴリー: PCゲーム
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東京太・ゆめ子に新山ひでや・やすこ。共に落語芸術協会に所属する熟練の夫婦漫才コンビ。
この二組には、それまでの相方が抜けた穴をを、急遽漫才経験のまったくない奥さんを登用して埋めたという、もう一つの共通項がある。
厳しい芸の道において、切羽詰ったときに頼りになるのは、やはり嫁さんなのだろう。
それは人だかなんだかわからないようなクリーチャーが大挙して襲いかかってくるシリアスサムライクな状況においても同じことだ。
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シューターの世界でもバディものは流行だが、いくら信頼できる相棒とは言ってもしょせんは他人。苦楽を共にしてきた女房には及ぶべくもない。
『ニトロファミリー』の両手撃ちマッチョガイ、ビクター・チョップスキーが頼りにするのもやはり女房。だが夫唱婦随なんて前時代的な関係じゃない。嫁さんとセットで一体の主人公だ。
なにせマッチョガイは常にその背中にセクシーな嫁さんをおんぶしっ放しの状態。その嫁さんの仕事は、旦那に接近してきた敵をムチでしばいて撃退する近接打撃役アンド、緊急時にロケットランチャーをぶっ放すボムの役割だ。
夫婦一体の修羅道。ゲーム版「おしどり右京捕物車」って表現も思いついたけど、まあそれはちょっと違うような気もするな。あるいはFPS版「ミラクルカンフー阿修羅」。……もっと違うような気もする。
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二人が何故おしどり行脚の道を選んだかといえば、それはもう誘拐された愛息を取り戻す理由があるから。ガキのためだ。女房の私が家で待ってるなんてマネはしてられないよ。
どっちの血だかは知らないが、とにかくクソ憎らしいガキだけど、いちおう実子だしな!(多分)
ショットガンで敵を浮かせ、マシンガンの追い撃ちでコンボボーナス。左右の武器を自在に入れ替えられる仕様で、道中の敵嬲りもリズミカル。背中から頻繁に合いの手を入れてくれるのは、もちろん嫁さんだ。旦那に負けず劣らず口が汚いのは玉に瑕だが……。
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武器や情報を融通してくれるショップの役目はキャンギャル風の衣装に身を包んだセクシーなお姉ちゃん。
これがデューク・ニューケムなら買い物を済ませた後、卑猥な一言と共に尻でも撫でてくんだろうが、あいにくとこちとら背中に無粋なもん背負っちゃってるんだよ!蛇の生殺しみたいなサービスだな!
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世に夫婦が出てくるゲームは数あれど、嫁さんの立場はたいていは庇護される側。
夫婦が共に力を合わせて何かに立ち向かうゲームってのは、ありそうでなかなかないもんだが、『ニトロファミリー』は、よりによってその数少ない一つ。
「とにかく敵をばっかんばっかん撃ち殺しまくりゃいいんだよ!」
アーリー2000年代のお気楽極楽なシューター流儀と、夫婦愛のキメラ合体はおんぶスタイル。浮気は厳禁、……って言うか、これじゃやりようがないぜ(実はワンチャンあり)。

 

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2017/04/03 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【DIVA-X Ariana】20世紀のVRエロ

   ↑  2016/10/30 (日)  カテゴリー: PCゲーム
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VR元年。今まで何度耳にしてきただろうか。
PSVRの登場を機に、またもやこのワードが再浮上してきたが、過去に幾度となく振り回されてきた者にとっては、もはや狼が出たぞ少年のいつもの虚言のようにしか響かなくなっているだろう。
しつこいくらい訪れた各VR元年の後に残ったのは死屍累々。そのほとんどはカスタマーはおろか、その当事者すらも事実を忘れようとしている。
だがすべての物事は積み重ねでできている。
PSVRが成功を納めて本当のVR元年が訪れようとも、それは過去のプレVR元年と、産み出された数々の産物の蓄積があってこその元年到来なのだ。
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ヴァーチャルリアリティ。それは横着の具現化だ。
絶景に足を運ぶ努力を中抜きにして絶景を味わう気分だけを与えてくれる。
モテる努力、くどく手間、エッチな店に行く金銭的犠牲。それらを全部省略したヴァーチャルエロリアリティなどは、その横着の最たるものであろう。
そして悲しいことに過去に何度となくVR元年が到来するたびに、このヴァーチャルエロはボンクラどもの手によって真っ先に試みられてきたのであった。
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『DIVA-X』シリーズの登場は1995年 。Windows95とマルチメディアの錦の御旗の下に、様々なデジタル山師的アプローチが大手を振るってまかり通っていた時代だ。
VRの掃き溜めヴァーチャルセックス。
それを堂々と謳ったこのシリーズを世に送り出したのはPixis Interactive。
本シリーズの他に数作を世に送り出して消息を絶ったインタラクティブエロの尖兵。
我が国で二次元エロゲーが飽和的な隆盛を迎えている時期に、海の向こうではもう一つのエロゲームーブメントが、ひっそりと芽吹いていたのである。
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思わせぶりな手のひらアイコンをクリックさせゲームを起動させると、本作のホステス、ブルネット美女のアリアナさんが大股開きでこちらをお出迎え。
面倒くさい会話進行とかフラグ立てなんか一切ない。
実写エロゲーは容量との戦い。そこに情緒やゲーム的なフックを持たせる余裕などありゃしない。
ちょんの間に引けを取らないくらいの即物性が肝心だ。ハーイ、アリアナよーん。余計なごたくは不要だから、さっさとお触りくださーい。
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下のパネルを軽くローテッドすれば、手のひら、人差し指、なんか棒状のモノ、????と、アイコンの模様がくるくると変わる。
後はマウスをうにうにさせながら、アリアナの美しい身体を堪能するだけだ。
せわしなく動くマウスカーソルと共に、ぐねぐねとぎこくなく実写アニメーションしながら悶えるアリアナ。これこそが20世紀末最先端のヴァーチャルリアリティセックスである。
笑うなかれ。マウスを片手に浮かべるだらしない笑みと、VRヘッドセットをかぶって浮かべるだらしない笑みに大差はないのだから。
サブジェクトアイコンをクリックすると展開するのは、ハメ撮り視点のアリアナ本●ムービー。ヴァーチャルリアリティ=ハメ撮り。その解釈もそれほど間違いはないだろう。
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ただしこのムービー。元が無修正を前提としたアングルで構成されているために、日本版は画面のほとんどが濃いモザイクで覆い隠されて何がなんだか分からない状態。
モザイク越しに何かが出入りしている様子を眺めながら、痛感させられるのは日本のヴァーチャルエロ後進国ぶりだ。
そしてそれ以上にヴァーチャルエロの限界を思い知らされるのが、日本版のオビに付いてくる「アリアナとLAデート応募券」。
抽選で1名様を"本物"のアリアナとのディナー&デートにご招待。
好意はありがたいが(それ以前にこのプレゼントが本当に為されたのかどうかも怪しいもんだが)、しかしそこにある「本物に越したことはない」という無意識の現れは、ヴァーチャルエロ商品にとってはおよそ野暮極まりない話だろう。

<18禁アダルト作品>

 

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2016/10/30 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【JACKIN】貞操を賭けたブラックジャック勝負

   ↑  2016/10/07 (金)  カテゴリー: PCゲーム
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ディーラー専門学校を卒業したばかりの、眼鏡っ子の新米ディーラー。
豪華客船のカジノに努めようと面接を受けたはいいが、「悪いけどうちは表向きのカジノばかりじゃないから、君には無理だよ」とすげなく断られる。
「いや、そこを何とか!」
世の中、熱意を持ってごり押しすれば、何とかなることも多いようです。「じゃあ試用期間と言うことで」と暫定的な雇用を得ることに成功しました。
「じゃあこれ契約書」「ありがとうございます!僕頑張ります!」「ところでうちのハウスルールのことなんだけど」「はい、契約書、サインしました!」「うちは特殊チップを使った勝負で負けると、お客さんがディーラーを一晩好きにしていいルールだから」「………何すか、そりゃあ!?」「……契約書くらい、サインする前にちゃんと読めやあ!」
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大変なことになりました。貞操の危機です。
ありそうで無かったギャンブルとボーイズラブの融合。カイジどころではない賭博黙示録です。カネで済むことならカネで済ませてえよ!
一晩に数回発生する特殊チップを使った「ワンナイトジャック勝負」に何とか勝利しないと、どんな目に遭わされても抗うことはできません。どうしよう!?
ワンナイトスタンドは疑似ブラックジャック。
こんなひりひりした感覚でカードをめくるのは、ずっと昔にデカピンで麻雀をやっていらいのことです。
あの時は、こちらがノーテンでもヤキトリぶっ飛びになるという状況の中で三人リーチがかかってしまい、もうこのまま雀荘の窓を突き破って死んでしまおうかとマジで思ったりしました。
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それほど勝負弱いオレが、こんなタイトロープな勝負に勝てるはずもなく、案の定毎晩のようにお客さんに慰みものにされ、一週間ほど負け続けるとカジノのボスからお呼びだし。
「君はディーラーより別の仕事が向いているんじゃないの?」と強制転職。そのまま船倉で一生性奴隷として飼われるハメになってしまいました。
こんなバッドエンド嫌だ!
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フラグ立てさえどうにかすればいい普通のADVと違って、この『JACKIN』の場合はブラックジャック勝負をどうにかしないことには始まりません。
しかし、19だの20だのを当たり前のように揃えてくる百戦錬磨のお客さん相手に、こんな新米ぺーぺーの俺がどう対抗せよと言うんでしょうか。
このまま為す術なく延々と性奴隷エンドが続くハメになるんでしょうか。
諦めてそんな運命を享受しようとしたとき、テキストボックスの下にHINTというボタンがあるのに気付きました。
試しにこれを押してみる……と、なんとカードが!カードが全部透けて見える!
こんな便利なものがあるんだったら、早く言ってくれよ!
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しかもこのHINTは、いくら使おうがペナルティは一切無し。それからはもう無敵のディーラーの誕生です。
この青い肢体を目当てに勝負を挑んでくるお客さんを、連日連夜返り討ち。
ミスターツンデレとでも呼びたくなるようなベタベタなリアクションをとる、このカジノのエースディーラー(メイン攻略キャラ)の俺を見る目も変わって来ようというものです。
そうなれば、こんな分かり易いくらいツンデレな野郎を、手玉にとって落とすことなどちょろいもの。
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もっとも、こんなツンデレ野郎など放って置いて、お客さん相手に適度に負けて、そのままいい仲になってしまうルートだって選択可能。
この眼鏡っ子だって、勝負に負けてお客さんに押し倒されても、なんだかんだ言いながらまんざらでもなさそうじゃん!
まあ、脂ぎったオヤジとかが勝負を挑んでくれば話は別だが、このゲームは乙女のドレスコードが厳しいため、そんな奴は間違っても画面にすら入り込んできたりしないし。
そんなわけで貞操を賭けたスリリングな豪華客船カジノから一転。みんなで和気藹々と痴話騒ぎを繰り広げるお気楽極楽な豪華客船クルーズに様変わりしてしまったけど、要するにあれですよ。どんな勝負事でも、度を越して負け続けない限り何とかなるってことなんですよね。

<18禁作品>

 

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2016/10/07 | Comment (3) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【大正浪漫事件簿】不変のマリンハート流儀

   ↑  2016/04/26 (火)  カテゴリー: PCゲーム
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先日ついに著作がパブリックドメイン化された江戸川乱歩のデビュー短編「二銭銅貨」が世に放たれたのは、関東大震災が起こる大正12年のこと。
大正末期から昭和初期にかけての時代は、日本に於けるミステリ小説の黎明期でもあるのだ。
そのためか今でもこの時代を舞台にしたミステリ作品は数多く、ゲーム世界とてその例外ではない。
現在でもモバイルなどで復刻されている藤堂龍之介シリーズはその代表格だし、TOKIOの松岡君主演でほんのちょっぴり話題になったPS2の『玻璃ノ薔薇』も、やはりその時代を舞台にしたミステリADVだ。
なんとなくゴシックめいた"本格"の香りを醸し出せてしまうのが、この時代が舞台背景として重宝される大きな理由の一つだろう。
そしてそんな便利な素材を"BLゲーム界のトロマ"と畏れられたあそこが見逃すわけがなかった。
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マリンハート。その名を聞いただけで「うあー」と脱力するお姉様がたも数多かろうと思うが、ここはある時期にかけて"月刊マリンハート"と称されるほどのハイペースでBLゲームを粗製濫造……、あ、いや、量産しまくっていた名物メーカーであった。
ここのスタイルは呆れるくらいに一貫している。
スペースオペラ、時代劇、学園モノ、中世ファンタジーなど、大雑把な輪郭の掴みやすいジャンルをテーマに据えたら、あとはそれを考証とかジャンルに対する細かい理解なんかを思い切りかっ飛ばして、ざっくりとしたイメージだけで一本のゲームにでっち上げる。
スペオペだったら宇宙船みたいなのが出てくるとか、時代劇だったらみんな着物を着てるとか(ちなみに着物の描写とかはめちゃくちゃ)、とりあえずそんなレベルでここのジャンルものは成立しちゃっているのだ。
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そんなマリンハートのBLゲームに、きめ細かいキャラクター構築だとか心理描写だとかを、もちろん期待してはいけない。
まるでヤンキーカップルの痴話喧嘩のようなどうでもいい恋愛劇と下世話なエロシーン。これらが上っ面だけのスペオペやファンタジーにどすんと放り込まれて、今月の月刊マリンハートのいっちょう出来上がりだ。
シチュエーションは変われどやってることは毎回同じ。まるで「8時だよ全員集合」のコントだが、あんなありがたいものでないことは、改めて言うまでもないだろう。
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破綻しまくりで必然性のまるでないシナリオ、シェイプし過ぎのボリューム、質素なグラフィック、そして漏れなく付いてくるバグ。
逆ブランドイメージをしっかりと確立させて微塵も揺るがないマリンハートに、論理的な整合性を要求されるミステリは、およそ手に余る素材である(むしろここの手に余らない素材を探すほうが困難だ)。
しかし鉄面皮さでも他には引けをとらないマリンハート。
大正の都下で頻発する猟奇事件。そして恋人である小説家の失踪を機に、軍人が暗躍する陰謀に巻き込まれてゆくメインストーリーも、相も変わらずそれを収束しようという気がマリンハート側にさらさら無いので、オチも大団円もなしに無残に放置されるのであった。

 

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2016/04/26 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【ルナティックドーン 開かれた前途】ト書き生成ツール

   ↑  2016/04/22 (金)  カテゴリー: PCゲーム
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4月21日でアートディンクが創立30周年を迎えたそうで、それを記念する動画が公開されています。
再編や吸収合併、倒産などで多くのゲームメーカーが姿を消してゆく中で、国産PCゲームというニッチなジャンルを支えてきたアートディンク、ファルコム、コーエーの三社がいまだ健在なのは(いずれも主体をPCゲームからシフトしていますが)驚きを感じますが、その中でも個人的に一番思い入れが深いのは、やはりアートディンク。
様々な分野をテーマにした独創性の高いシミュレーションゲームの数々は、一般的にはなかなか陽のあたることのなかった国産PCゲーム界隈に活気をもたらしてくれました。

今でも続く『A列車で行こう』シリーズ、『栄冠は君に』シリーズ、後継がコンソール機で花開いた『ATLAS』は、初期のアートディンクを代表する三本柱ですが、これ以外にも興味深いタイトルは目白押しで、特に建築現場を題材にしたSLG『はなまる工務店』は、手放したことを今でも悔やむほどです。Steamあたりでの再お目見えを期待しています。
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出自によるものでしょうか、アートディンクは昔から作品に映画やコミック的なドラマ性やゲームならではのカタルシスを盛ることを不得手としていて、それは逆に同社の個性的なカラーとなっていました。
ドラマ性やカタルシスが不可欠なRPGの分野においても、そのアートディンク独特のカラーは一貫しています。
『ルナティックドーン』は後にプレイステーションに受け継がれた同社の根幹RPGシリーズ。
作品ごとにシステムやコンセプトを違えながら継続してきましたが、貫かれているのはプレイヤーに対してちっとも世話を焼いてくれない投げっぱなしのアティチュードです。
一般のRPGが添乗員やガイド付きで観光コースを丁寧に回ってくれるパッケージ旅行なら、こちらは航空券だけ手配して、後はご勝手にとばかりその地にぽーんと放り出されるような感覚。
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自由度といえば聞こえがいいですが、その実は移動や依頼の淡々とした取捨選択と実行の繰り返し。
それによって記されるプレイヤーの行動録は、表面的にはト書きのような簡略で素っ気ない冒険譚になります。
しかしSLG作品もそうですが、アートディンクのゲームはプレイヤーのイマジネーションに触媒されて形を変えるツールのような存在。
それはRPG作品でも、ドラマチックなストーリーや細かいキャラクター描写を排除してまで徹底しているのでした(その排除してきた要素にあえてチャレンジしたPS2ゲーム『ルナティックドーン テンペスト』で、同シリーズの系譜が途絶えてしまったのは、実に皮肉です)。
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そう、ルナティックドーンは、プレイヤーが想像力で膨らます冒険譚のト書きを算出するツールのようなゲーム。
そして"二つ名"システムは、自動で生成される無数のNPCにキャラクター付けの手助けをしてくれる、これまたルナドンならではの楽しいシステムでした。
勇ましいものから奇矯なものまで、様々な二つ名にそいつの性格を想像したり、好悪を抱くきっかけとしたり。もちろん私のことですから、自分のキャラクターにいかにろくでもない二つ名を付けるかに、さんざん頭をひねったことは言うまでもありません。
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その"RPGの形を借りたツール"ルナティックドーンですが、シリーズの最初からそれをしっかりと実現させてきたわけではありません。
特に一作目は、そのコンセプトを青写真段階で製品にしてしまったような、あまりにも未完成なゲームでした。
しかしシリーズを重ねて次第に形となり、この1995年作の『ルナティックドーン 開かれた前途』で、それがようやく実を結んだ印象があります。
現在ではSteamでも配信されている本作。私の手元には当時のディスク版が残されていますが、こちらもwindows10で問題なくばりばりと動作します。

 

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2016/04/22 | Comment (3) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |