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ボンクラ360魂クロスカルチャーゲームブログ 

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【トムキャット アレイ】RIOは天職

   ↑  2019/03/09 (土)  カテゴリー: メガドライブ&メガCD
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Not for me、自分には向かないゲーム。
オレにとっては格闘ゲームなんかがそうだ。その面白さがさっぱり理解できない故に、基本的に触れないようにしている。
その一方で面白さを充分理解できていながらもNot for meなゲームもあったりするわけで、オレの場合はエアーコンバットゲームやフライトシムなどの飛行機を操縦するゲームがそれだ。
空を自在に飛び回るのは楽しい。飛行機を手足のように扱って敵機をばったばったと撃ち落とすのは、そりゃ脳汁漏れるくらい面白いだろう。
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しかしオレは空間把握能力にだいぶ問題がある。
飛行機をちょっと傾けた程度であたふたし、背面飛行すればもうワケが分かんなくなる。宙返りなんてしようもんならパニック起こしてコントローラ放り出すのが関の山だ。
ああ「トップガン」。
オレはあの80年代の佃煮みたいなベタベタな映画が大好きで、主題歌の"Danger Zone"のイントロを聴くだけで心は大空に飛んでゆく。
しかし心は飛んでいっても空間把握能力は適応してはくれない。
数多の「トップガン」ゲームをプレイするたびに、自分にはトム・クルーズ演じるマーベリックのようには決してなれない事実を思い知らされてきた。
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しかし捨てる神あれば拾う神ありとは、よく言ったもの。
「F-14乗っていいよ。ただし後ろな!」と優しく声をかけてくれたのは、メガCDで展開された一連のFMVゲーム、バーチャルシネマシリーズの一つ『トムキャットアレイ』であった。
海軍に属する某秘密部隊。砂漠の地下に基地を有しF-14トムキャットを主力装備とする部隊に、RIO(複座機のレーダー要員)として配属されたのだ。
操縦桿を自分が握るわけではないので気が楽だ。
基本的にレーダーとにらめっこしていたり、あるいはレーダーを眺める振りをしてこっそりLINEに熱中していたり、前に身を乗り出してパイロットの目を塞いで「だーれだ?」なんてお茶目していればいい仕事。
「トップガン」では、マーベリックの相棒だったグースのポジション。
まぁグースは、オフの時にピアノで"火の玉ロック"を演奏していたとこと、あっさり死んじゃったとこしか印象に残ってないけど……。
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そんなお気楽極楽気分でさっそくソビエト爆撃機迎撃の任務に飛び立ったはいいが、ああしかし、このメガCD末期に立て続けに登場した一連の実写ゲームシリーズは、誰かが”怒られゲー”という実に的確なジャンル名を授けたりしたくらい、とにかくプレイヤーが登場人物に怒られまくるのだ。
プレイヤーがミスする→めちゃくちゃ怒られる→ゲームオーバー。プレイヤーがなんとかうまくやる→あんまり褒めてもらえないという実に理不尽な展開は、このシリーズほぼすべてに共通した構成だ。
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プレイヤーの僚機のパイロットは女性。
ゲームスタート早々この女性パイロットから無線が入り、「ああ、もしかしたらゲーム中でこの人と、トム・クルーズとケリー・マクギリスのような仲になれるのかなぁ。」などと呑気な妄想に耽っていると、「シカトこいてねえで、返事くらいしろやぁ!」と、さっそく間髪入れず怒られる。
どうやら通信アイコンを選択して即座にレスを返さなければならなかったらしい。
しかし目の前に展開しているのは、極めて情報量に乏しい実写画面。その前に碌な説明もなしに放り出されたって分かるわけがない。
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そうこうしているうちに自機のパイロットから「飛行ポイントを指示しろ」とのお達し。
基本的にマニュアルを読まないオレがそんな指示に即座に従えるはずもなく、「え?え?え?」とおろおろしていると、業を煮やしたパイロットは怒り満面の表情で「坊やがさっぱり使えねえから、もうやってられるか!作戦中止して帰投するぞ!」
……核爆弾を搭載した爆撃機の迎撃という西側諸国の命運が掛かった大事な作戦を、そんな理由で勝手に中止してもいいんでしょうか?
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このゲームは、いわゆるLD(レーザーディスク)ゲームの発展形。
いにしえのLDゲームは、ムービーの進行に応じて画面上に現れる入力指示を即座にこなしていく原始的なものだったが、本作は展開に応じて画面上のアイコンをクリック(敵機にロックオンされたらチャフ放出、僚機との連携が必要な時は無線アイコンなど)し、敵機の背後をとればカーソルを動き回る敵機にロックオンさせてミサイル発射など、旧態のLDゲームから大幅にゲーム性を高めた内容。
ただし敵機のロックオン作業のタイミングは相当シビア。敵機を撃ち漏らして帰投したりすると、もちろん指揮官からみっちり怒られる。
パワハラを訴えるすべもなく、容赦のない叱責に鬱になりそうになりながら、オレは改めて自分が大空を飛ぶことへのハードルの高さを思い知るのであった。

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2019/03/09 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【夢見館の物語】儚き蝶の館

   ↑  2019/01/27 (日)  カテゴリー: メガドライブ&メガCD
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「とりあえずCD-ROMにしてみました」的なタイトルが目立ち存在意義がイマイチあやふやだったメガCDにあって、他にはない独自のカラーを打ち出していたのはバーチャルシネマと銘打たれた新世代アドベンチャー群だった。
まぁこのバーチャルシネマというジャンル名は、メガドラ・ロープレプロジェクトなどと同様に、あくまでも便宜的にざっくりとした区分けであったのだが、とにもかくにもその第一弾となった実写ADV『ナイトトラップ』は、他には類を見ないビジュアルやスタイルで大きなインパクトを与えてくれた。
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そしてその第二弾となったのが、PC系アドベンチャーゲームの老舗であるシステムサコムが開発した『夢見館の物語』だ。
3Dアドベンチャーゲームという様式は当時でも格別目新しいものではなかったが、こと家庭用機専用ソフトとなると話は別。
『夢見館の物語』は、まだPCと家庭用機でユーザー間が断絶していたこの時代にあって、家庭用機の側で3Dインタラクティブアドベンチャーの到来を告げる先駆けのような作品であった。
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満月の夜、森の奥深くに忽然と姿を現した洋館に迷い込んでしまった幼き兄妹。
さまざまな理由で現世からドロップアウトした人々が蝶に姿を変えて住まうこの館で、はぐれた妹を捜す兄。
各部屋を行き来してアイテムなどを拾い集め、ときには閉ざされた扉に阻まれたりしながら脱出の手がかりを探す。
古典的とも言える館探索系アドベンチャーだが、プレイヤーたちの多くを惹きつけたのは、そんなアドベンチャーゲームとしての様式の上に立った、あまりにも淡く儚い独特のビジュアルであろう。
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うっすらと靄が掛かったように不鮮明で、幻灯機の映写のようにぎこちないグラフィック。
それはマシンスペックの力を借りて、より鮮明に緻密を目指したPC系インタラクティブアドベンチャーのそれとは、およそ対照的なものだった。
恐らくメガCDに非力さによるところも大きいであろう、このぼんやりと淡いビジュアルは、逆に「数年に一度だけ姿を現す幻の館」の神秘性を大いに高めてくれたのだ。
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そして、ちょっぴりくぐもってプアな音質のボイスや効果音も、これまた怪我の功名的に現世と幻想の境にあるようなこの館に相応く、現実味のないまるで夢の中のサウンドエフェクトのような響きとなった。
掌の細工菓子のようなボリューム、そして何よりもメガCDという日陰の花壇みたいなハードにぽつんと咲いているその様は、このたった一夜限りの陽炎のような夢物語にもっとも相応しい情景ではないだろうか。

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2019/01/27 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【007 死闘】ティモシー・ダルトン版ボンドゲーム

   ↑  2018/11/19 (月)  カテゴリー: メガドライブ&メガCD
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初代ショーン・コネリーに始まって、ジョージ・レイゼンビー、ロジャー・ムーア、ティモシー・ダルトン、ピアース・ブロスナン、そして現在のダニエル・クレイグと、錚々たる顔ぶれが並ぶジェームズ・ボンド俳優。
その中で史上最高のボンドを一人だけ選ぶとしたら、オレは迷うことなくティモシー・ダルトンの名を挙げる。
故ダイアナ妃をして「もっともボンドらしいボンド」と言わしめたダルトンだが、彼が不幸だったのは、ロジャー・ムーア時代末期の低調ぶりや、東西対立が緩和されスパイアクションというジャンル自体が古びてしまった最悪のタイミングでボンド役に就任してしまったこと。
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結果、興行成績に恵まれず、この史上最高のボンドは「リビング・デイ・ライツ」と「消されたライセンスの僅か二作のみで姿を消してしまった。
ダルトンが主演したこの二作は、ロジャー・ムーアのお気楽極楽スパイ活劇からシリアスなハードアクション路線に大きく舵を切ったのが、その大きな特徴。
特に過去作には見られなかった世俗的な敵(南米の麻薬王)を据えた「消されたライセンス」は、それまでのボンド映画ではタブーだったブルータルな描写をたっぷりと盛り込んだ一作で、麻薬王サンチェスを演じたロバート・デヴィの存在感や、立場を捨てて私的な復讐に執念を燃やすダルトン・ボンドの好演で、オレの中では不動のシリーズベスト1映画だ。
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そのダルトン・ボンドの恐らく唯一のコンシューマゲーム化作品が、日本ではあのテンゲンを通して'93年に発売されたメガドライブソフト、『007 死闘』(原題『James Bond The Duel』)。
パッケージに映るボンドは間違いなくティモシー・ダルトン。同様にタイトル画面も、眼光鋭くこちらを睨みつけるダルトン。
ああ、しかし、この時期のシネマゲームといえば、とにかく何でもかんでも横スクロールアクションになってしまっていた時代。
ゲーム中に登場するボンドはタイトル画面のダルトンから一転、タキシードに蝶ネクタイという記号で辛うじてボンドと認識できるしょぼいキャラ。
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画面の縁から予告もなく放たれる、雑魚キャラの銃弾に苦しめられながら何とか前に進むと、やにわに出現したジョーズ(リチャード・キールの方)に首根っこ掴まれ、為す術なく海の中に放り捨てられ、溺れてもがいているところを(このボンドはカナヅチなのか!?)ジョーズ(サメの方)に襲われ、ばくばく食われて果てるという、ダルトン・ボンドのハードボイルドさなど欠片もない展開になってしまうのは、時代を考慮すると致し方ないことなのだろうか。
しかもティモシー・ダルトンのボンドと、リチャード・キールのジョーズは、元々接点なんかありはしない。
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さらに突き進んで行くと、今度は「007 美しき獲物たち」でグレイス・ジョーンズが演じた怪女メイデイや、ジョーズと並んでボンド映画を象徴する悪役、「007 ゴールドフィンガー」に登場したシルクハットの東洋人オッド・ジョブ(ハロルド坂田)など、これまたダルトンとは縁もゆかりもない人たちが、中ボス扱いで次々と登場。
ジョーズ、メイデイ、オッド・ジョブと、なんとなく「ドット絵でも判別しやすいルックスの人たち」なんてのが選出基準になってるような気がするな。
人を食った内容でメガドラファンをほっこりさせてきたテンゲンの日本語版マニュアルも、ティモシー・ダルトン版ボンドのシネマゲームという立場に拘るこちらとしては、今回ばかりはちょっと困りもの。
「ラッキー、はっぴー、うれぴー」なんて文字が上滑りするマニュアルのテキストを前に、改めてダルトン・ボンドの不遇さを噛みしめるのであった。

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2018/11/19 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【雀豪ワールドカップ】麻雀W杯inメガCD

   ↑  2018/06/19 (火)  カテゴリー: メガドライブ&メガCD
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世界各国から選ばれた88人の雀士たちが、世界の頂点を目指して戦うもう一つのワールドカップ。その名は雀豪ワールドカップ!
もっとも世界中から熱い注目を浴びるサッカーのW杯と違って、こちらのW杯はメガCDという、世間の注目が全く届かない日陰での開催だが……。
しかし、いくら世間が全く顧みない日陰のハードで行われる日陰のワールドカップと言えど、やはり日本代表に選ばれる苦労は並大抵のものではない。
全4戦の地方大会、そして全3戦で行われる全国大会。これらを勝ち上がって優勝を果たさないと、ワールドカップへのキップを手にすることはできないのだ。
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ちなみに本作は、PC-98やX68000などでリリースされていた本格派麻雀ソフト、『雀豪』の流れを汲むゲーム。
CPU雀士たちも、いかにも競技麻雀らしい手堅い雀風を持つものが多いので、予選からなかなか歯応えがあり、かつめちゃくちゃ地味な戦いが続くことだろう。
国内予選に登場する雀士たちの名をランダムにピックアップしてみると、おりかさ、ささき、なかお、みついし、かさはら、まつい、はやしばら、ほんだ、いまい、なんて名前が並ぶのだが、何となく当時の声優名鑑あたりから名前を片っ端から拾ってきたように思えるのは気のせいだろうか。
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そしてこの国内大会を制することができれば、次はいよいよ世界大会。
こちらは世界8ブロックでそれぞれ全5戦づつを闘い抜く、サッカーのW杯以上にスケールが大きくシビアなもの。
しかしここで過るのは一抹の不安だ。
サッカーのように世界的にルールが統一している競技ならいざ知らず、麻雀はこの狭い日本でも無数のローカルルールが存在する競技。
オレも学生時代、関西出身者たちと卓を囲んだら、当たり前のようにブー麻雀ルールをおっ始められたので、泡を食ったことがある。
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新幹線で数時間の距離ですら、このルールの違い。
ましてや地球の裏側ともなると、どんなルールを常識として麻雀を打っているのか、皆目見当がつかない。
「私の国で麻雀と言ったら、点棒を何本鼻の穴に差し込めるかを競う競技のことです」なんてことを真顔で言われる可能性だって、なきにしもあらずなのだ。
世界大会に名を連ねる雀士たちは、もう人種のるつぼ状態。
白人、黒人、アジア人、少数民族にハリウッドスターの顔をいい加減にトレースしたような人まで。
こんな異文化大集合状態で、果たして統一したルールで麻雀を打つことができるのだろうか?
あ、あの、お手柔らかにお願いしますね。
「コチラコソ-。ドラハシュッセノサマタゲトイイマスシネ-」
……お前、本当は何人だよ!? そんなこと、普通この日本でしか言わねえよ!
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「ゼンジドウタクダト、イカサマガデキナイヨー」
「マージャンハイチワリガウン、キュウワリガギジュツヨ」
「テヅクリナクシテ、ナニガマージャンカー」
「アナタ、サシウマヤラナイ?」
「ジカンガナイワ、サクサクヤリマショ」
「モウカッテマッカー?」
……この人たち、確かに顔は国際色豊かだが、言ってることはどれもめちゃくちゃドメスティックなんですけど!?
国際大会どころか、まるで田端あたりのフリー雀荘に居るような気分。これって本当に国際大会なのだろうか?
インターナショナルな対戦相手を別にすれば、非常にオーソドックスで地味な麻雀ゲーム。
まるで'70年代あたりの新書版麻雀入門書を思わせるようなパッケージデザインは、何ともいい味を出しているとは思うんですけどね。

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2018/06/19 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【火激】アーケードのやさぐれヤンキー

   ↑  2017/12/10 (日)  カテゴリー: メガドライブ&メガCD
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格闘ゲーム前夜のゲームセンターに、それらの勝ち名乗りや必殺技ボイスとは明らかに一線を画した、荒んだ怒声を鳴り響かせていたアーケードゲーム『火激』。
同じヤンキー系ゲームでも、こちらは初代くにおくんに多少なりともあった愛嬌は影も形もなし。
そのシンプルというか、プリミティブ極まりないゲーム内容にも拘わらず、不思議な人気があったのは、そのカラッカラに乾いて荒みきったヤンキーテイストが、一部の人間たちの心を射止めたからであろうか。
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一等地の大きなゲーセンよりも、むしろ裏通りの雑居ビル2階にある、うら寂れたゲーセンで光り輝いていたゲームだ。
テーブル筐体の隅に置かれたステンレスの灰皿。そこにくすぶったまま放置されたラークの吸いさし。片付けるほど気の利く店員もおらず散乱するコーラやコーヒーの空き缶。
そんなやさぐれたロケーションも、このゲームを彩る絶好のアクセントになったりしていた。
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そんな『火激』が、「アーケードの迷作が帰ってきた」などという、実に失礼なキャッチフレーズを加えて家庭用機に移植されたのは、世間が格闘ゲームのブームに包まれんとする1991年のこと。
移植されたハードはメガドライブ。この手の正統から外れたアーケードゲームを移植するのに、メガドライブほどお似合いなハードは他にない。
黒に16BITの金文字というヤンキーテイスト溢れる外観も、『火激』を移植するに相応しいルックスと言えるだろう。
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このメガドライブ版『火激』は舞台が埠頭から雑居ビルに移り、それぞれの階に単身居座る中ボスたちを一人ずつ打ち破って最上階を目指す「死亡遊戯」システムへと変貌を遂げている。
雑居ビル版「死亡遊戯」もそれなりに味わいは深いが、やはりアーケード版の、強面の面々に囲まれてタイマンの連続を否応なしに強いられるのっぴきならなさに比べると、こちらのテンションもちょっぴりトーンダウン。
それにラスボスの総長を中心に火激軍団の面々がずらりと並んでタイマン場所を囲むアーケード版は、大前均太郎もどきや菊リンもどきなど中ボス連中のキャラを絶妙に立たせていたのに。
これではあの鉄球振り回しマンホールポイ捨て男のインパクトも薄れてしまいがちだ。
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そしてこのギャラリー不在なシチュエーションでは、「やるじゃん」というヤンキー女の無責任な野次や、こちらがアウトボクシングを始めるとすかさず飛んでくるブーイングなどのやさぐれボイスが、ことごとく整合性を欠いてしまう。
やはりこのゲームは、80年代前半のやさぐれた雰囲気を残すゲームセンターの中でこそ光る一品。
メガドラ版『火激』は、そんな事実をこちらにまざまざと知らしめてくれるイマイチな移植版なのだ。

(記事編集) http://bonkura360.blog.fc2.com/blog-entry-2715.html

2017/12/10 | Comment (5) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |