ボンクラ360魂Xbox Oneとの蜜月の日々 

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【戦国関東三国志】天下統一地区予選大会

   ↑  2016/01/19 (火)  カテゴリー: PCエンジン
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三國志と戦国時代、歴史シミュレーションの二大潮流だが、『信長の野望』シリーズに代表される戦国もののアドバンテージは、やはりおらが国を代表する英傑に肩入れできる、高校野球のような郷土との密接な関わりだ。
高校野球では西東京代表のチームは常に強豪だが、戦国時代だって負けていはいない。後北条氏といえば関東一円に強固な支配体制を築いた戦国有数の一族だ。
さらにおらが町規模で突き詰めると、大石氏だの三田氏だのなんてのがいるんだけど、まあここらへんは二回戦がやっとの地元都立高みたいなもんである。
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しかし後北条氏、その強大な勢力の割にはイマイチ人気がない。
プチ国家的な領国経営など後北条氏ならではのセールスポイントが一般受けしないとか、家臣に知名度とキャラ立ちを兼ね備えた奴がいないとか(なんたって風魔小太郎なんて実在の疑わしい奴が重宝されるくらいだ)理由は様々だろうが、何よりも隙あらば難癖つけて1ミリでも領土を掠め取ろうとする狡っ辛いイメージがあるからだろうか。
だがそんなことは後北条氏だけの専売特許じゃない。戦国はしょせんは領地の掠めあい。英傑ヅラしたあいつやこいつだって、やってるのは自国の領土線を少しでも意地汚く広げることに変わりはない。
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関東甲信越はそんな狡っ辛い領地の削り合いの大激戦区。なんたって後北条氏の他に武田と上杉、キャラでも勢力でも負けてはいないメジャー戦国大名が、それぞれに居座っている地区だ。
誰が呼んだか関東三国志。義とかなんとかやたらうるさい奴とか、ころころ代替わりする家があったりとか、関東管領という帝にあたるような存在など、あちらの三國志とだいぶ被るところも多いが、しかしこの三家が同盟相手をころころ変えながら、合戦や外交を駆使して目まぐるしく関東の覇権を奪い合った様は、本家に負けず劣らずドラマチックだ。
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我が国代表後北条氏が主役の一角を堂々と張るPCエンジンCDロムロムの歴史SLG『戦国関東三国志』。
だがこの作品、今ひとつ知名度に欠けるのは、発売元のインテックがイマイチ馴染みのないメーカーだとか、そもそもCDロムロムだからとか、これまた理由は様々だろうが、なんたって『信長の野望』シリーズがその地域をどんどん全国規模に拡大している時期に、関東限定なんて地区予選臭漂うスケールに収めてしまったからであろうか。
プレイヤーが選択できるのは、魏呉蜀よろしく睨み合う武田北条上杉の三家。これ以外に佐竹や今川、結城に山内上杉など、県予選ベスト8レベルの大名も軒を連ねて、目指すは関東管領の座。『信長の野望』が天下だの統一だの言ってる一方でスケールちっさ!
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しかし地区予選とはいえ全国屈指の激戦区。ベスト8レベル校をそれぞれ撃破した三強は、トリプルスレッドの熾烈な潰し合いを経て、関東代表の座を目指すのであった。
そして激戦区予選ならではの特典は、代表校をいきなりの全国大会決勝にご招待。
そう、関東地区大会はあくまでも予選。ここを制した者は、やがて第二部で西日本代表と雌雄を決することになるのだ。
その西日本代表は第六天魔王織田信長さんで常に確定。要はいにしえのPL学園、今で言うと大阪桐蔭みたいなもんである。
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しかも信長さんの配下には、毛利や長宗我部、島津など、西国からかき集めたご当地色皆無の顔ぶれが。これなんかも高校野球の強豪校を髣髴とさせる話だ。
第二部は戦略モードを排除した、合戦マップの連続で構成されるトーナメント風一発勝負。
地区予選、全国大会の二部構成で、生き馬の目を抜く戦国の時代にさわやかな高校野球の風を吹き込んだ『戦国関東三国志』。
生首の多発するビジュアルは、ちっともさわやかではないが、なあに、球児には血と汗と涙が付きものだ。

 

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2016/01/19 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【ヴァージン・ドリーム】アイドル志願者を待つ闇

   ↑  2015/10/31 (土)  カテゴリー: PCエンジン
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若い女の子をダシにした芸能プロダクション商売というのは、元々が非常に生臭さの強い稼業であるからして、それをゲーム化したものも自然とあこぎな内容になりがちだ。
アイドル予備軍たちを人身売買するモバイルゲームは記憶に新しいが、遡ってみても『誕生』に『デジタルフィギュア イイナ』、『あいどるプロモーション すずきゆみえ』と、アイドル育成ゲームに登場する女の子たちには、常に腹黒い大人たちから食いものにされる、不憫なイメージばかりがついて回る。
その中でも際だって不憫度が高い存在となると、PCエンジン末期に発売された『ヴァージン・ドリーム』のヒロインである、この中井絵奈だろう。
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この中井絵奈のキャラクターボイスを務めるのは三石琴乃。
なにせ当時の三石さんと言えば、セーラームーンでぶいぶい言わせていた頃。キャスティングだけをとってみれば、中井絵奈は非常に恵まれている境遇かもしれない。
しかしこのゲームが発売されたのは1996年。PCエンジンどころか、後継のPC-FXですらその存亡の危機を迎えていた時期。
キャラクターデザインに弓月光を迎え、三石琴乃の他に、林原めぐみや渡辺久美子といった豪華声優陣を揃えたこのPCエンジン最後のギャルゲー大作も、発売元徳間書店インターメディア系の媒体以外には、ほとんど登場することもないまま自然と埋没してしまったのだ。
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中井絵奈が不憫なのは、ゲーム自体の境遇だけに留まらない。
彼女は"全国美少女コンテスト"の関東大会に優勝して、他の予選を勝ち抜いてきた少女たちと共に一つ屋根の下で暮らし、レッスンを積んで全国大会優勝、そして華々しいアイドルデビューを目指す立場。
レッスンコーチとして彼女のスケジュールを組み、その才能を最大限に引き出すのが、プレイヤーの役目だ。
だがゲーム開始時に与えられる彼女の育成予算は、たったの2500円。一回飯を食えば、すぐ底をついてしまうような額だ。
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仕方がないのでアルバイトをさせて彼女に自らレッスン費用を稼がせることに。
ゲームの開始時点で選べるアルバイトは芸能人の付き人にウェイトレス。だけどこんなもんで稼げるお金など、たかが知れている。
もっと割りの良いバイトはないかと他を探してみると、そこには警備員や工事現場労働などの職種が。
さあ、アイドル育成をやってるんだか、悪質な人材派遣業を営んでいるんだか、よく判らなくなってまいりました!
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昼間はつるはしを振るってハードな肉体労働に勤しみ、夜はレッスンの名の下に、怪しげなカメラテストに赴く中井絵奈。
彼女の唯一の楽しみと言えば、休日の外出くらいのものだ。
街マップに立ち並ぶのは、ブティックにエステにコンビニなど。
ここで買い物三昧をして理不尽なレッスン生活の憂さを晴らしたいところだが、汗水垂らした代償として手に入れたバイト代は、そのほとんどが毎日のレッスン代に消えている。
仕方がなしに当てもなくマップを彷徨うと、その端っこにあるのは競馬場。ここで馬券を当てて小遣い稼いでやる!
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平日は現場労働、休日は朝から晩まで競馬場。
オレはアイドル予備軍の生活に、そんなに詳しくはないのだが、こんな山谷のおっさんみたいな毎日を過ごしているアイドル候補生は、少なくともこの中井絵奈だけだと思いたい。
将来もし「踊る!さんま御殿!!」とかに出演できたら、トークのネタには事欠かないだろう。出られたらの話が。
そして馬券で当てた小遣い片手にブティックに走ってみれば、そこに並んでいるのは、ブルマにハイレグにスク水にレオタードと、邪念の入り交じったコーチの目を楽しませるためだけに用意された服ばかり。
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下着に着替えろ、シャワーを浴びろ。そんなコーチのセクハラ同然な指示コマンドに、中井絵奈は抗う術もない。
しかも入浴シーンのグラフィックなどは、コーチと中井嬢の相性度が上がると、どんどんきわどいものに進化。
この入浴シーンに留まらず、そこかしこで全裸一歩手前同然のマイルドなエロが炸裂しまくっているが、これはハード最末期のヤケクソぶりと、キャラクターデザイン弓月光の相乗効果じゃないだろうか。
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ゲームが進むと、胡散臭いグラビア撮影やキャバクラなど、さらにあこぎなバイト派遣先が選択肢に加わる。
特にキャバクラなどは、かなり金銭的に割りのいい仕事なので、ついつい重宝しがちだが、そんな水商売の毎日を送ったオレの中井絵奈が、どのようなエンディングを迎えたのかについては、ここであえて述べるまでもないだろう。
「アイドルになりたい」。そんな夢物語に憧れた無垢な少女がまた一人、薄汚れた大人たちに身も心も搾取されて、大都会の片隅にひっそりと沈んでいったのだった。

 

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2015/10/31 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【ファイヤープロレスリング コンビネーションタッグ】主役は海賊

   ↑  2015/03/15 (日)  カテゴリー: PCエンジン
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ぬけるような青空にくっきりとした雲、どこまでも続く青い海にコントラストを加えるのは白い波頭、あちらに見えるのはエメラルドの入江に挟まれたビーチ。
しかしここは、そんな美しい風景とはまったく対極にある、童貞臭いプオタどもが跋扈するプロレス会場だ。
ようこそ、80年代末の暗黒期新日本プロレスへ。大海原と太陽からはるか離れた場所であっても、そこに創業社長のいい加減な思いつきがあれば海賊のロマンは存在する。
事の発端は『Assassin's Creed Ⅳ』ではマップ最北端に位置するフロリダで起こった。
ワールドプロレスリングに唐突に挿入された彼の地からの中継は、同地で海外修行中だった武藤敬司と、そのライバル、ジェリー・グレイの一騎打ち。
次代のスター武藤を売り込むためのテレビ中継か。そんなこちらの悟ったような勘ぐりを吹き飛ばしたのは、リングに疾風のごとく乱入し武藤に攻撃を加えた海賊風ルックの謎の男だった。
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後に新日本プロレスをさんざん悩ます怪人、通称"海賊男"(あるいは"海賊亡霊")の初お目見えである。
折しもフロリダでは、海賊が上陸した故事にちなんだ伝統のお祭りガスパレラの開催中。海賊コスプレの人々が街に溢れかえるこのお祭りを、何故か当地を訪れていたアントニオ猪木も大いに気に入ってコスチュームも手に入れたという話だが、それが武藤を襲った海賊男と何らかの因果があるのかどうかは分からない。
そういえばこの海賊男、覆面の上にさらにホッケーマスクを被る不思議な恰好だったが、思えばこれは覆面だけでは隠しきれない顔面下部の身体的特徴に対する用意周到な配慮だったのかもしれない。
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そして武藤を追って日本に潜入した海賊男は、会場の電気を落として闇討ちを仕掛けるなど新日本プロレスに対する無差別攻撃を開始。
登場のたびに体型がころころ変わるそのアナーキーな行動の数々で新日マットに混乱をもたらし、ついには大阪城ホールのビッグマッチで観客の暴動を誘発するに至ったのだった。
この海賊男にマシン軍団やナガサキ&ポーゴ以来の感銘をうけたオレは、クラスでプロレス好きの同級生たちに興奮しながら、「昨日も出たな海賊男。あれ面白いな!」と話を振ったらもう大変。
前田日明好きが8割を占めるクソ真面目な新日ファン同級生たちに、「あんなのいいわけねえだろ!」「お前、あんなのが面白いとマジで思ってんのか!?」「お前みたいな奴は二度と新日観るな!」と本気で怒られまくり、その夜オレは「UWFよりこっちのほうがどう考えたって面白いじゃん」と、布団をかぶってさめざめと泣いたのであった。
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しかし新日ファンのほとんどはそうは思わなかったようで、この海賊男の一連の流れは次第にトーンダウン。
やがてザ・ガスパーズと名前を名乗り新日マットに正式参戦するものの、リーダー格はこれまた特徴あるアゴで常連外国人選手の何某ともろバレ。
しまいにはその中の人も何食わぬ顔して素顔で来日し、ガスパーズは誰からも惜しまれずフェードアウトしてしまうのだった。
そして独立した前田日明が新生UWFを設立して一世を風靡し、オレがプロレスファンの間でますます肩身を狭くする中、この『ファイヤープロレスリング コンビネーションタッグ』という、記念すべきファイプロ第一作は発売されたのであった。
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その"分かってる"システムでプロレスファンたちのハートをがっちりと掴んだ初代ファイプロ。
このゲームの何がプロレスファンの心にヒットしたのかは、いまさら説明不要だろうが、それとは別のところでオレは、誰からも支持されなかった海賊男を模したレスラーの登場に、「これを作った人はホント分かってる」と歓喜の涙を流した。
ホッケーマスク風の覆面に海賊風コスチューム。その名もデビルパイレーツ1号2号。パッケージも飾る初代ファイプロ事実上の陰の主役。
みんながマルチタップを使って前田と長州の代理戦争を繰り広げているその陰で、オレは一人このデビルパイレーツを操り、前田もどきを痛めつけてせめてもの溜飲を下げるのであった。
だがこのデビルパイレーツ、翌々年に登場した続編『ファイヤープロレスリング2nd BOUT』では影も形もなくなり、オレはヒューマンのある吉祥寺の方に向かって、「お前らやっぱり全然分かってないよ!」と、届かない抗議の叫びをあげることになるのである。



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2015/03/15 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【ウルトラボックス6号】水玉螢之丞ゲームの決定版

   ↑  2014/12/17 (水)  カテゴリー: PCエンジン
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水玉螢之丞さんは、あまりご自分がメインディッシュになることを潔しとしなかった方で、それはゲーム関連の仕事においても同様のスタンスだったのですが、その中にあって珍しく螢之丞色が全面に押し出ていたソフトが、PCエンジンの『ウルトラボックス6号』です。
『ウルトラボックス』はビクター音産が不定期刊でリリースしていたバラエティソフト。
星占いや英語講座、CGアニメにアイドル物の企画、そしてもちろんゲームなどを幕の内弁当的に詰め込んだディスクマガジン形式で、CD-ROMというまったく新しい媒体の可能性にチャレンジした野心作でしたが、その第6号の事実上のメインディッシュとなったのが水玉螢之丞さんでした。
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前号までの実写ギャルに代わって、表の顔であるパッケージイラストを担当。
そして中身を飾るミニADV『水玉の変愛模様講座』(恋愛にあらず)では、原作とイラストを担当。キャラクターデザインという形ではなく、彼女のイラストがそのままゲーム化された例は、これの他にはなかったように思います。
『ウルトラボックス』は、ナンパ講座やデートスポットガイドなど、今で言うリア充向けの企画に力を入れて、当時のPCエンジン主要ユーザー層とあまりにもかけ離れたチグハグさが特徴でしたが、この『水玉の変愛模様講座』もクリスマスに彼女をどうにかしてしまう、ゲーオタにとっては「爆発しろ!」案件。
これが軽快なノリと嫌味のない水玉螢之丞イラスト、そして『ウルトラボックス』シリーズのウリの一つであった微々エロ要素を絡めて、腹もたれのしない軽い一品に仕上がっています。
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このまま水玉螢之丞さんが今後の顔となるのかと思いきや、約1年半に渡って続いた『ウルトラボックス』は、この6号で打ち止め。
「充電のため、しばらくの間冬眠させて頂きます」の休刊の辞が、いかにも雑誌っぽさを感じさせますが、続く「春がやってくる頃には新生ウルトラボックスをスタートさせます」の宣言も、そのまま空手形で終わってしまいました。
大きなカラーであった若者向け雑誌色が大幅に減退してしまった、この休刊号ですが、『水玉の変愛模様講座』と、ゲーム楽屋オチの嵐の中を、ヒロインが「フラグを立ててください」と行脚するミニADV『フラグの国のアリス』(こちらの原作&イラストは、やはり『ウルトラボックス』の顔の一人であった衛藤ヒロユキ)の二本の存在は、そんなバラエティ色の後退を補ってくれることでしょう。

*関連記事
【ウルトラボックス創刊号】ラッシャー木村の星占い



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2014/12/17 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【ロムロムカラオケ】PCエンジン家庭用カラオケ制覇の野望

   ↑  2014/11/26 (水)  カテゴリー: PCエンジン
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WiiUのJOYSOUNDやXbox Oneのカラオケ@DAMが受け入れられる一方で、親密さを増したゲーム機とカラオケの関係に戸惑いを覚える古株のゲーオタもいるだろう。
しかしゲームとカラオケは、アミューズメントに端を発する兄弟同士。それにゲームハードの発展に対するカラオケの貢献だって決して少ないものではない。
そもそもカラオケというきっかけが無ければ、この世に生まれなかったかもしれないゲームブランドだってある。
プレイステーションが元々スーパーファミコンの外付けCD-ROMとして計画されていたことはよく知られているが、この時のソニー側の思惑が、スーパーファミコンの普及率を利用して家庭用カラオケのシェアを独占することにあったのを、"プレイステーションの父"丸山茂雄氏が、のちに明かしていた。
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ゲーム業界とはほとんど無縁であったはずのソニーミュージックエンタテインメントが、ゲームに深く関わるようになったきっかけとして、かなり納得のゆく理由だが、 そしてさらにifを重ねれば、もしこのハードがゲーム機を介した家庭用カラオケで確たる実績をあげていたとすれば、ソニーのゲーム機参入は、さらに遠のいた話になっていたかもしれない。
PCエンジンのCD-ROMというと、どうしても声優ボイスのアニメ絵ゲーばかりが印象に残ってしまうが、ところがどうして、ゲーム機の歴史上、これほど挑戦的だった試みもそう他にはない。
CD-ROMに留まらず、ゲーム以外のあらゆることを欲張りにフォローせんとしたPCエンジンは、いわば早すぎたオールインワンを実践したマシン。
いや、CD-ROMのみならず、スキャナやプリンタ、マイクにはたまたAVアンプなど、その小さなボディにとにかく後から無理矢理付け足してなんとかしようとするコア構想は、もはやオールインワンなんてヌルいレベルではないだろう。
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そんなPCエンジンの強引なコア構想の中にはカラオケだって含まれていた。
それまでのゲーム機カラオケでは、ファミコンに自前の音源を使ったショボいカラオケもどきが出ていたが、CD-ROMさえあれば音源の問題をいっきに解決できる。
さらにはアンプとマイク、そしてカラオケソフトさえあれば、PCエンジンでカラオケが歌い放題ではないか。
こうしてPCエンジン本体に合体させるAVアンプ、その名もロムロムアンプと、それの対応マイク。さらには本家のNECアベニューと、ソニーと同様にゲーム機を利用しての家庭用カラオケシェア獲得を目論んだビクター音産から、それぞれカラオケソフトがリリースされるに至ったのだった。
NEC版、ビクター版、共にゲームを意識させない、もろにカラオケなパッケージデザインが、両社の本気度を伺わせるが、しかしそなんとなく家庭用カラオケ機を欲している層にとっては、PCエンジン本体に高価なCDロムロムドライブ、さらにこれまた高価なロムロムアンプをまとめて揃えろという要求は無理難題に等しい。
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こうして最初のゲーム機による家庭用カラオケ制覇の野望は、あっさり頓挫してしまい、NECアベニューとビクターからそれぞれ5枚ずつリリースされたソフトも、取扱店やユーザー、コレクターにとって、なんとなく扱いに困るブツとなってしまうのであった。
両社共にソフトのタイトル名が『ロムロムカラオケ』なのがややこしいが、NECアベニュー版は小洒落たイラスト、ビクター音産版は正統派カラオケのパッケージデザインで統一されているので、パッと見の区別はつきやすいだろう。

<記事中の一部、誤りのご指摘がありましたので、訂正いたしました。申し訳ありません>



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2014/11/26 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |