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ボンクラ360魂クロスカルチャーゲームブログ 

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【Hydrophobia】水もしたたるいい女

   ↑  2019/03/04 (月)  カテゴリー: XBOX 360
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浸水した超大型豪華客船を舞台にした、『トゥームレイダー』風のアクションアドベンチャーゲーム。
キャラクターの造形やゲームの基本デザインなどは発売された2010年当時でも古臭さをちょっと感じさせていたが、タブレットを使ったヒントシステムなど独特のアイデアが散りばめられ、このタイプのゲームとしてはタイトにまとまっていて小気味よく遊ばせてくれる。
それだけならば、それなりのデキのトゥームレイダークローンでしかないところだが、この『Hydrophobia』には、その徹底した水の描写という唯一無二のセールスポイントがあるのだ。
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何せ沈没しかけた客船が舞台である。
あっちのドアを開ければごぼごぼごぼ、こっちの壁を破ればどぼどぼどぼと、否応なしに海水が溢れ込んでくるのだ。
この水流が激流というほどでないところが、ちょっとした肝で、おかげでゲーム中の大半を、腰程度まで水に浸かった状態で、流れるプールをハイパワーにした程度の水流に揉まれ続けるという、なんとも鬱陶しい状況で過ごす羽目になる。
この気が滅入る程度の嫌らしさが、際限なく溢れかえる水の鬱陶しさを嫌と言うほど味合わせてくれるのだ。
プレイした後は、もう水なんか見るのもうんざりするという気分になること請け合いだろう。
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核となるのは本作のディベロッパー、Dark Energy Digitalが独自に開発したHydroEngine。
その名の通り流体の表現に特化したエンジンで、まぁ早い話『Hydrophobia』は、このHydroEngineのサンプルモデルみたいなゲームだ。
流れる水やその抵抗力、押し流される固体などなど、HydroEngineならではの表現力は浸水した密閉空間というシチュエーションの中で、たっぷりと体験することができる。
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その一方で主人公が流されたり溺死の危機に瀕したりといったシチュエーションが、思ったほど少ないので(主人公は泳ぎが相当達者だし、水中でもかなり長く息がもつ)、ハイドロフォビアというタイトルほどには水に対する恐怖、危機感を感じさせはしない。
このゲームで感じる水の暴力は直接的な生き死にに関わる水害ではなく、玄関先まで浸水してちょっと鬱陶しいなぁ程度のイメージなのだ。
この主人公からも「服も乾かす暇無くて、ホント嫌だわ」程度の危機感しか伝わってこないし。
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本編の他にステージクリア型のチャレンジモードが付属。
このチャレンジモードでは、銃器での攻撃の他に、水を操る超能力みたいなものも使えたりするのだが、このいかにも本作ならでは売りになりそうな特殊能力要素は、何故か本編では全くフィーチャーされていない。
そして本編のボリュームもLIVEアーケード規模に準じた形で非常にタイト。
冒頭から散りばめられた伏線も一切回収されることなく、to be continued(続く)の一言で唐突にエンディングを迎えてしまう。
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だが当初の発表では全三部作を予定していたにもかかわらず、続編の開発を待たずしてDark Energy Digitalは経営に行き詰まり解散。
"海洋のララ・クロフト"ケイト・ウィルソンのびしょ濡れサバイバルストーリーは、完全に尻切れトンボとなったまま、今はもうHydroEngineのサンプルの役割を受け持つのみとなって、ストアに残り続けるのであった。

<Xbox One互換対応タイトル>


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【Lost Planet Extreme Condition】棄民惑星の黄金の時間

   ↑  2019/02/26 (火)  カテゴリー: XBOX 360
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つば広のヘルメットと一体化した信号機みたいなフェイスマスク。オレたち頂賊の基本コーディネートだ。
頂賊、なんじゃそりゃ? って反応の人が今やほとんどだろうが、この雪と氷のフロンティア、惑星EDN-3rdでぶいぶい言わせていたスノーパイレーツ、別名雪賊の一派だ。
そしてその雪賊の中でも一番チャーミングな集団がオレたち。
どうせ他の奴らも同じことを主張するだろうが、紅賊はネズミみたいな連中だし、猟兵って奴らに至っては似合わないネコ耳を可愛いと思ってる、鏡を見たことのないすっとこどっこいどもだ。
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オレたちがこの星を跋扈していたのは、設定上だと実験年代T.C.-80。でもまぁ分かりやすく言うと西暦2007年から2008年にかけて。うん、もはや一昔前もいいとこだな。
人類が入植を開始した極寒の惑星。しかしそこにはエイクリッド(AK)と呼ばれる凶暴な原生生物がいて、「こりゃいかん」と入植者たちは慌てて撤退。
そのときに取り残されてそのまま環境に順応してしまったのが雪賊。
これが公式の設定だが、オレたち置いてきぼりになるくらいバカだから、あんまりそんなの気に留めたことねえ。
まぁオレたちなりに時代背景を説明すると、Xbox 360というハードが発売されてゲームのオンライン対戦のハードルがぐぐぐぐぐっと下がった。
そしてEDN-3rdは、それによって360とXbox Liveの人口が大きく拡大する流れに足並みを合わせることができた幸福な棄民惑星だったのさ。
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『ロストプラネット』ってのは、いわゆるシューターとしてはとにかく変わったゲーム。ゼロ年代後半のFPSTPSの流れの中では突然変異的な存在だ。
同時代のTPS『Gears of War』と比較してみると、それは明らかだろう。
遮蔽物から遮蔽物へ身を隠しながら移動し物陰から敵を狙い撃つ。『Gears of War』の生々しいカバーアクションは多くのフォロワーを生み出し、いかにも銃器の国からの発案らしいこのスタイルは、しばらくシューター界隈の潮流となった。
対して『ロストプラネット』の場合は前転。銃弾飛び交う中をとことこ飛び出しては、ころころと転がりながら敵の攻撃を躱してゆく。
当時のFPSTPSの文法からは、なかなか生まれてこないであろうアイディアだ。
むしろアクションゲーム的。その作法をTPSってスタイルにアジャストさせたゲームと言えるかもしれないな。
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そしてベーシックの武器としては、あまりにもその威力に問題があるマシンガン。他のゲームの基本武器と比べたら銀玉鉄砲みたいなシロモノだ。
それがまた『ロストプラネット』ならではの奥深い立ち回りを生み出した。マシンガンはあくまでグレネードを誘爆させるための補助兵器。
マッチがスタートしたら、接敵したら、なんとなく敵がいそうな気配があったら、たとえなんでもなくとも、とにかく投げるのはグレネード。
そんな『ロスプラ』ならではの戦闘スタイルは、見た目やはっちゃけっぷりからいつしか"雪合戦"と呼ばれるようになったっけ。
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この惑星にも乗り物はある。VS(バイタルスーツ)と呼ばれる各種人型兵器がそれだ。
逆足、羽根付き、バイク、戦車、そしてガチャピン。いずれも正式名称があるんだろうが、オレたちがそんなもん覚えるわけねえ。
こんな俗称でなきゃ話が通じないくらい、とにかく日本人部屋、日本人コミュニティが賑わってたんだよ、この惑星は。
乗ればアドバンテージを得られるこれらVSだったが、乗ったら絶対ってことにはならなかったのが、これまた『ロスプラ』の面白かったところだ。
エネルギーガンって武器の溜め撃ちを喰らうと、問答無用でVSから排出されてしまう。
このときの宙を泳ぎながらコクピットから投げ出される姿がホント間抜けでな。最強VSガチャピンに乗って大暴れするやつをこの目に遭わせてやったときは、それだけで胸がすく思いがしたもんだ。
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それからなんたってアンカー。これが無かったら『ロスプラ』も冴えないゲームに留まっていただろうな。
とにかくこいつが届く範囲なら、どんな高い場所や不安定な足場だろうと、ぴゅーんっとあっという間に登ることができる。
この便利な登攀器具のおかげで高低差の概念がさらに広がりを増して、思わぬ位置取りや奇襲など立ち回りの妙味が何十倍にも膨れ上がった。
"クラックタワー"ってマップは、このアンカーの存在が何よりも活きた舞台だったな。
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平坦な天井部と迷路のような地上部の複合マップ"NEVEC訓練施設"。だだっ広い雪原の"雪漠"。峡谷に分断された地形で、そこにかかる細い橋をバイクで突っ切るのがスリリングだった"キャニオン810"。そしてオレたちの一番の故郷"雪賊砦"。
極寒の気候も深い雪も溶かす熱い戦いが繰り広げられた思い出の舞台。
あの頃は毎日がお祭りのようだった。
仕事から帰ってきて飯も適当にレッドリングに怯えながらXbox 360の電源を入れ、ディスクがけたたましい音を奏でる中、いつもの部屋を探す。
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毎日毎晩、お馴染みの部屋がいくつも立っていた。そこが空くのを待って雪の惑星に身を投じた。
オンライ対戦が決して特殊なものではなくなった、かと言って今のように一般的でもなかったあの時代だからこその熱気。
それはゲームと時代とハードの勢いがこれ以上はないくらい絶妙にシンクロナイゼーションした、奇跡のような空間だったのだ。
あんな黄金の時間はそうそう得られるものではない。
2019年1月、『ロスト プラネット エクストリーム コンディション』Xbox One互換対応。
そしてオレはいつまでも埋まらないマッチング画面を眺めながら、ゲームの発売から10年目にして初めて設定通りの棄民みたいな心境になっている。

<Xbox One互換対応タイトル>

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2019/02/26 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【EAT LEAD マット・ハザードの逆襲】

   ↑  2019/02/09 (土)  カテゴリー: XBOX 360
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そいつの名前はマット・ハザード。8bitドットゲーム時代のヒーロー。つまり、今の時代じゃ全くお呼びじゃない奴。
そんないにしえのヒーローは、大人しく追憶の世界に生きて化石のようなレトロゲームマニアだけを相手にしていればいいものを、のこのこと復権を企むから話がおかしくなる。
すっかり過去の人となっていたゲームキャラが突然華々しい新作ゲームの舞台に引っ張り出される。しかしその裏には恐るべき陰謀が……。
そんなメタフィクション的な流れが『EAT LEAD マット・ハザードの逆襲』のメインストーリー。
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だが"ゲーム役者がゲーム世界のキャラクターを演じている"って設定は、実は結構あちこちで使い古されていて陳腐だ。
古いところでは、鈴木みそのコミックで、零落したブラッキー(居たんだよ。マリオにそんなライバルが)が任天堂の同窓会に出ようか出まいか煩悶するってネタがあったけど、実際この手のメタフィクションは、ブラッキーみたいに本当に存在した奴を使ってなんぼのもの。
「そんなレトロゲームヒーローが存在していたってことで、ひとつ宜しくお願いします」と、端っからこちらに設定の咀嚼を要求してくる時点で、マット・ハザードという存在の煮え切らなさは、早くも露呈しちゃってるのだ。
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この『EAT LEAD マット・ハザードの逆襲』を一番楽しんだのは、開発陣の中の、設定や、ギャグや、パロディネタを考えた連中だろう。
そして肝心のプレイヤーたちは、連中がノリノリで作り込んだネタに、時折笑ったり、無表情でやり過ごしたり、或いは「そんなことよりも、もっと気を遣うべきとこがあるだろう!」と、イライラをぶつけたりする。
そう、確かに『EAT LEAD』には、すれたゲームマニアならば、ついつい反応してしまうようなパロディネタが詰め込まれている。
オレだって、エレベーターの中でローディングが延々と終わらなかったり、今どきのポリゴンキャラが、いきなり『ウルフェンシュタイン3D』に逆戻りしたような世界に放り込まれたときは、思わずニヤリとしてしまった。
しかし、そんなゲームパロディネタの一方で、このゲームはそれ以外のことに全く労力を注いじゃいないのであった。
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このゲームが出た2009年は猫も杓子も『Gears of War』の影響を受けたカバーアクションTPSに走っていた時代。
しかしその大半は当然の如く『ギアーズ』に及ぶわけがなく、逆にカバーアクションの欠点をことさらに際立たさせるものばかりだった。
そしてこの『EAT LEAD』に至っては、タイミングも何もなしに四方八方から敵が出現。
カバーアクションというのは基本的に進行方向に敵が現れるから物陰に隠れて銃を撃つ動作が機能するのであって、それを遮蔽物のこちら側になんの前触れもなしで登場されるのは、もう何かが破綻しているどころの騒ぎではない。
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そんなシステムが崩壊したへっぽこサードパーソンシューターに終始イライラさせられ、ストレスが溜まる一方なこちらの表情はどんどん無表情になり、そして連中渾身のパロディやギャグにも、やがてはピクリとも反応しなくなる。
「JRPGボス戦の回りくどさや鬱陶しさパロってみたよ、ハハハハハ」
追い打ちをかけるのは、勿体ぶったポーズと共に、FF風美形キャラがいちいち体力を回復しまくる、HPが極端にインフレ化した中ボス戦だ。
あのな、パロディってのは百も承知だけどな、こっちはその鬱陶しさを受け止めて攻略しなけりゃなんないんだよ。
こっちの立場じゃ、うんざりするだけで、ちっとも笑えないっちゅうの、それ!
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これでメタフィクション的な構成のゲームネタパロディゲームが、この『EAT LEAD』の他に無いのであったら、まだこちらの評価も甘くなるとこだけど、おなじコンセプトの『The Simpsons Game』という秀作がほぼ同時期にリリースされていただけに、『EAT LEAD』の立場はますます微妙なものになってくる。
はっきり言って、ゲームとしてのデキはもちろん、パロディの切れ味も『The Simpsons Game』の方が遥かに上だ。さらにあっちにはシンプソンズという付加価値まであるし。
駄作として切って捨てるには、ちょっぴり惜しい切れ味が、ところどころ瞬発的に存在するだけに、ギャグやパロディ以外の部分をもう少し丁寧に作ってくれていたらと惜しまれる。
このゲーム、正直な話、予告編を観ている時点が一番面白かったよな。

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【Dead to Rights】初代XboxのB級アクション

   ↑  2017/11/08 (水)  カテゴリー: XBOX
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いかにも凶悪そうな風貌の黒光りする巨体。
初代Xboxはそのルックスから、ダーク&バイオレンスなゲームを多く擁するハードのイメージがあったが、実際はその初期の国内ソフトラインナップはPS2以上に呑気なゲームによって占められていた。
この異型のゲーム機に国内ゲーム市場の保守本流とは異質のモノを求めていたこちらにとっては、そんな煮え切らない陣容にやきもきしていたのだが、それがようやく解消されたのは本体発売から9ヶ月も経ってからであった。
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Namco USA産クライムアクションアドベンチャー『デッド・トゥ・ライツ』。
シュートドッジで発動するバレットタイム(本作での呼称はタイムシフトダイブ)を軸とした、明快に『MAX PAYNE』の影響下にあるサードパーソンシューター。
だがシステムからストーリーに至るまで『MAX PAYNE』ほど洗練されてはいない。逆に格闘アクション要素やミニゲームなどをごちゃごちゃと盛り込んだ、猥雑なプレイフィールが特徴だ。
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ゲーム開始早々フィーチャーされるストリッパーのポールダンスミニゲームを皮切りに、後の様々なゲームに盛り込まれるヒューマンシールド(用済みになった"人間の盾"を、躊躇なく脳天をズドンと撃って処刑するくだりなどは、バイオレンスゲームにそれほど麻痺していなかった当時のオレは、「いくらギャングと言えど人権というものがあるんじゃないですかあ!?」と、自分のキャラがやったこととはいえおろおろしたものだ)など、エログロバイオレンス方面への徹底した針振り。
そして90年代の「午後のロードショー」で忘れた頃に放映されるB級アクション映画のようなストーリー。
純粋にゲームとしては決して磨き込まれていないが、繁華街の一番妖しい地区に建つ雑居ビルのような混沌とした造りは、妙にクセになる魅力があった。
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そんな初代Xboxの忘れがたき想い出の一つが、Xbox Oneへの隔世互換によってまさかの再降臨。
現役ハード上で初代のあの起動画面が流れるだけでも感涙モノだが、その直後に始まる現役機のパワーでアップコンバートされた本編にさらにびっくり。
アーリーゼロ年代コンソール機特有の、靄がかかったようなグラフィックが、くっきりハッキリと変貌を遂げている。
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進化したコントローラの恩恵によるものか、操作感も心なしか向上している印象で、「『デッド トゥ ライツ』って、こんな遊びやすいゲームだったっけ!?」なんて声が思わず漏れてしまった。
とは言えコンソール機版のシューターが確たるスタイルを模索して、色々と試行錯誤していた時代の作品。エイミングや視点移動など、現代の眼で見ると粗が目についてしまうのは致し方ない(見た目が綺麗になっただけに、こういった部分は余計目についてしまう)。
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脊髄反射の行動で悪徳の街に蠢く犯罪に挑むはみ出し刑事ジャック・スレイトと、その凶暴極まりない相棒警察犬シャドウ。
このやさぐれコンビは猥雑なB級テイストをそのままに『Dead to Rights: Retribution』で次世代機Xbox 360にも再登場。
初代作をあらゆる意味でパワーアップしたこちらも互換を待ちたいところだ。

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2017/11/08 | Comment (3) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Red Faction: Armageddon】反体制ゲリラから体制の走狗へ

   ↑  2017/08/07 (月)  カテゴリー: XBOX 360
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「オレたちの時代は、汗水たらしてハンマー振り回しながら、一つ一つ手作業で建物をぶっ壊してたのに。最近の若い奴ときたら、ワケの分かんねえ道具に頼って横着することばっか覚えて、ホントになってねえ!」
「爺さんたちの、道具がそれしかなかった時代の苦労を、オレたちに語られたっていい迷惑なんだよ! 今はマグネットガンって便利な道具があんだよ。ハンマーでいちいちぶっ叩いて壊すより、よっぽど効率がいいし応用が利くんだって!」
「それを横着っつうんだろうがあ!」
「じゃあ爺さんは、ハンマーすらなかった時代の連中に、ハンマー使うのは横着だって言われたら、どう答えんだよ? それにオレたちは、過剰に壊しちゃったとこは、ナノフォージってこれまた文明の利器で、きちんと丁寧に修復してんの。爺さんたちは、それこそ壊せば壊しっぱなしだったじゃねえか! 無責任もいいとこだろ、それって!」
「何をぬかしやがる、このひょうろく玉があ! もうかんべんならねえ!」
「ちょっと、お爺ちゃん、やめて! 危ないからハンマーおろして! ダリウスも、ちょっと言い過ぎたって、お爺ちゃんに謝って!」
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もしレッドファクションが家族経営の工務店で、前作『レッドファクション: ゲリラ』の主人公だったアレック・メイソンが健在だったら、事務所兼住居の中で、サマンヤ(前作のヒロイン)や、本作の主人公で孫でもあるダリウス・メイソンを相手に、きっとこんな寺内貫太郎一家まがいの一悶着を起こしていたことだろう。
主人公がハンマーを投げ捨てるパッケージアートが象徴的な、レッドファクションシリーズの今のところの最新作、『レッドファクション: アルマゲドン』。
前作で建物解体から敵の殲滅(戦車対ハンマー、ハンマーの圧勝!)まで、オールマイティに猛威を振るった土木作業用ハンマーは、今や"伝統芸能"と題された実績絡みでしか出番がなくなり、それに代わって登場する汎用土木作業機械が、この『アルマゲドン」の真の主役であるマグネットガンだ。
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まずは第一目標にアンカーを発射。続いて第二目標にもう一方を射出。すると第一目標に貼り付いたアンカーは強力な磁力によって、第一目標ごと強烈な勢いで第二目標に引き寄せられる。
建物&地面、建物&壁、あるいは建物&建物の組み合わせでマグネットガンを放てば、例え離れたところにある物件だって、安全に解体が可能。
もちろん前作のハンマー同様、戦闘にだって応用が利く。敵にアンカーを貼り付けて、もう一方を壁に放てば、敵はあっという間に壁に叩き付けられてミンチになってしまうだろう。
敵&敵、あるいは建物&敵なんて組み合わせだってある。銃器がなかなか効かない硬い敵だって、建物を二、三個ぶち当てれば、さすがに大ダメージを与えられるし、もしくは遥か向こうに引き飛ばして、いったん距離をとるってのもありだろう。とにかくプレイヤーのイマジネーション次第で、無限の応用が利く汎用道具なのだ。
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火星のオープンワールドを舞台に、肉体労働者たちが土木作業具を手に正規軍相手に武装蜂起。
そんなブルーカラーたちのガテンテイストに溢れたぶっ壊しテロル劇が魅力だった傑作『レッドファクション: ゲリラ』から一転、奇怪なクリーチャーどもを相手にするTPSの体裁をとったことから、凡庸なシューターに堕落してしまうんじゃないかと危惧された本作を救ったのは、このプレイヤーの頓知心をくすぐる土木作業具。
しかもマグネットガンは、ハンマーと違って遠距離でも戦える武器だから、前作に続いて登場するレールドライバーやナノライフル、爆薬ランチャーといったレッドファクション伝統の面白武器たちは、前作以上に影が薄くなっちゃってる。
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まあマグネットガンを使っての戦闘が、あまりにも面白すぎるので、これら伝統武器の不遇っぷりは、それほど気にはならないのだが、唯一気になったのは、設定に起因するガテンテイストの減退っぷりだ。
お爺ちゃんのアレック・メイソンや、初代『Red Faction』のパーカーなど、このシリーズは一介の労働者が主人公となるのが、お約束だったけど、前作で武力革命が成就してしまったがために、労働者による革命テロ集団だったレッドファクションも、今や立派な火星の正規軍、言い換えれば体制側となってしまっているのだ。
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そして主人公ダリウス・メイソンも、元はレッドファクション正規の技術兵。
敵も人間タイプは少なめで、そのほとんどが、うじゃうじゃと大量に湧いてくる火星の原生生物なので、マグネットガンとナノフォージによるデストラクション&コンストラクションな要素を除けば、過去のシリーズを貫いていた独特の左翼ゲリラ臭が減退した、割と特徴のないサードパーソンシューターに落ち着いちゃっている。
やはり労働者の武器は体制側の走狗に向けられてなんぼのもの。このマグネットガンも、あんなワケの分からないクリーチャー連中でなく、生身の兵士とか軍を戦車に向けて使い、思う存分蹂躙して回りたかったんだけどなあ。

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2017/08/07 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |
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