ボンクラ360魂Xbox Oneとの蜜月の日々 

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【Deadfall Adventures】デッドフォールアドベンチャーズ

   ↑  2018/01/20 (土)  カテゴリー: XBOX 360
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ヘンリー・ライダー・ハガード卿。1800年代の終わりから1900年代にかけて活躍した英国人作家。
文学史的にはあまり顧みられることのない人物だが、その影響力は計り知れない。
彼が主に手掛けたのは秘境を舞台にしたファンタジー冒険小説。
秘宝を求めてエキゾチックな地をめぐる好漢の冒険譚を、ときには細かい描写をかっ飛ばしたスピーディーな筆致で綴り一躍寵児となった。まぁ早い話がライトノベルの元祖みたいな人である。
彼のスタイルは1900年代の始めにアメリカで栄えたパルプマガジンに影響を与え、さらにはそれを経由してハリウッド映画にまで受け継がれる。
「インディ・ジョーンズ」シリーズや「ロマンシング・ストーン 秘宝の谷」といった80年代ヒットの冒険活劇は、そのリバイバルだ。
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ハガードが生み出したもっとも有名なキャラは、代表作「ソロモン王の洞窟」で初登場する冒険家アラン・クォーターメイン(クォーターメン)。
フィクションの登場人物たちがオールスターで登場する映画「リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い」でも、堂々の主役をはった(演じたのはショーン・コネリー)キャラクターだ。
そしてここに、そのアラン・クォーターメインの曾孫を名乗る人物が一人。
つば広帽に革ベスト、無精髭づらの姿は、どっからどう見てもインディ・ジョーンズ気取りのあんぽんたんだが、少なくともこっちはあんな胡散臭い考古学者なんかじゃない。
それなりの血統を持ったれっきとした冒険家だ(ハガード作品はパブリックドメインになってるので、まあ勝手に名乗りたい放題だが……)。
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おかげで敵からも味方からも「あの高名な冒険家のお孫さん」などと持ち上げられるこの男が、「ペンよりもライフルの方が得意だ」などとぼやきながら筆を執った回想が、『デッドフォールアドベンチャーズ』のイントロダクション。
この回想録をプロローグとしてお話に入るスタイルは、ハガードのクォーターメインものを一応踏襲してたりする。
彼がめぐるのはナチス・ドイツが暗躍する1930年代のエジプト、北極、そして南米の奥地。
これまた曾祖父様ゆずりの秘境ばかり。
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曾祖父様が追い求めたのはソロモンの秘宝だったが、このハンバーグ師匠もどきの曾孫の目的はアトランティスの秘宝。
しかし行く先々には、古代人たちがとんでもない手間ひまをかけて仕込んだ、大掛かりなトラップや仕掛け扉が山ほど待ち構えている。
だけど案ずることはない。その仕掛けの解除方法は『MYST』の謎解きを風呂桶いっぱいの水で希釈したレベルだし、それでも手こずる人にはクォーターメイン家の人間ならではの特権がある。
じゃーん、曾祖父ちゃんが書き残した手帳。
ヒントブックどころか事実上のアンチョコと化しているこの手帳さえあれば、行き詰まるとこなんてありゃしない。ありがとう曾祖父ちゃん。曾孫はめちゃくちゃ横着させてもらってます!
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敵となるのは、こちらはパルプマガジン経由のナチス・ドイツにロシア人、そして遺跡には付き物のミイラさんたち。
暗闇で長い眠りについていたミイラは、懐中電灯の光を直射させると燃え上がって弱体化。アランはアランでも別のアランをちょっと思い浮かべてしまうが、最終的にケリをつけるのはやっぱり銃器とダイナマイト。
途中にはロシア人が手間ひまかけて意味もなく掘った、とてつもなくデカい大坑道でのトロッコレース。どっかで観た展開だな。
あ、そうそう、肝心のヒロインは、これまたお約束の程よく勝ち気なお嬢さん。
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正直FPS部分もアドベンチャー部分も、およそ凡庸極まりない仕上がりなんだけど(冒険家のくせしてゲームコンセプトはこれっぽっちも冒険してない)、ここまでベタベタな要素をまるでロッテのパイの実のように何層にも包んで出されると、とたんに愛すべきB級作品になってしまうから不思議なもの。
19世紀の英国から大戦前後のパルプ雑誌、黄金時代のハリウッドからインディ・ジョーンズ、さらにはトゥームレイダーやアンチャーテッドを経由して、ハガードの血筋はいかにもライトノベルの祖らしい、65~70点のゲームに落ち着いたのであった。

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2018/01/20 | Comment (3) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Fable 2】めでたしめでたしの後の世界

   ↑  2017/12/27 (水)  カテゴリー: XBOX 360
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英雄は頼もしき三人の仲間と共にルシアンの邪悪な企みを打ち砕きました。
そして一つだけかなえられる願いに、名も無き多くの人々を救う無私無欲の選択をとったのです。
こうしてアルビオンには平和な日々と民衆の笑顔が戻ってきたのでした。めでたしめでたし。

               <アルビオンの古い伝承より>
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いにしえの塔から戻ったら、いつもは子供が飛び出してきてまとわりつく家の中はガランとしていた。
妻の姿もどこにもない。きっと旧市街妻やオークフィールド妻の家も同様なのだろう。
バウアーストーンのはずれにある広場には、市民たちの手によって英雄の銅像が建てられたという。
「あなたは素晴らしい人だ」「あんな立派なこと、できるもんじゃない」「尊敬します」
みんな口々にオレの英雄をそう讃える。人妻だろうがなんだろうが片っ端から手をつけたり、旦那の方は人買いに売り飛ばしたり、他人の家のタンスを物色したり、全裸で通りを徘徊したり、そんなふるまいがさんざんあったのを忘れたかのような掌返しっぷりだ。
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だけど英雄の家族に対する悔みをのべる人間は一人もいやしない。
多くの人々の命を救うか、家族の命を救うか、それとも大金を得るか。
いにしえの塔の問いかけに家族を差し置いて民衆を助ける答えを今回選んだのは、ぶっちゃけ"家族を助けた"の実績は初回プレイ時に解除していたからだ。無私無欲の選択でもなんでもない。
だけど多大なる犠牲を払った気分だけは一丁前だ。
いや、家族はこの際いい。妻の誰かから脅迫状が送られる事態にまで発展していた重婚問題(あの脅迫状は、一番愛想がよかった旧市街妻が犯人なんじゃないかと思ってる)が解消されて、むしろホッとしていたりもするし。
だが苦楽を共にした愛犬が戻ってこないことは、そう簡単に割り切れるもんじゃない。
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駆け出しながら発掘ポイントを知らせる「わん!」という吠え声も、曲がり角の向こうに敵の姿を感じ取って「ううう」という唸り声も、もう聞くことはできない。
愛犬が常にかたわらに侍る光景こそが、アルビオンの一番あって当たり前の日常であったはずだ。
それが失われたというのに、お前らなんでそんなに浮かれていられる? いつも通り普通に店を開けていられる?ハートマーク頭上に輝かせて英雄に寄ってこれる? わんこのいない世界に、果たしてどれだけの存在価値があると思う? このモブの役割を愚直に務めることしかできないちっぽけな生き物どもが!
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きっとルシアンもこんな感情から、あんな世界を滅ぼすような大それた野望に至ったのだろう。
彼もおそらく元は慈愛に満ちた善良な人物だった。むしろ清濁をカフェオレみたいにしていたオレの英雄より、はるかに立派な人だったのかもしれない。
だけどオレの英雄にはルシアンと同じ轍を踏む道は残されていない。せいぜい彼の旧宅であるフェアファックス城を買って、そこにふんぞりかえるだけだ。
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まだ一応やることは残っている。DLCクエストの「ノットホール島」と「未来の行方」の二つが。
だがそれも寒いだの暑いだの文句ぬかす島民のパシリ以外のなにものでもない冴えない仕事だ。
そんな仕事すらもオレの英雄は、もはや惰性で黙々とこなす。わんこのいない空虚な世界で、存在する意味をなんとか見出すかのように。
鬼ヶ島から帰ってきたあとの桃太郎、玉の輿を射止めたあとのシンデレラ。寓話の主人公のその後は誰も知らない。
いや、知ったとしても語り継いでもしょうがないから、思い切り省略される。
だけど『Fable 2』のエンドロール後は、プレイヤーの意思次第でいつまでも続く。
めでたしめでたしの後の世界。そこにはなんの意味もないけれど、血の通った英雄にとっては、平和な世の中に対して腹に一物もちつつわんこを偲ぶ立派な余生ではあるんだ。
ああ、そうそう、それから頼もしき三人の仲間。語り部がどう伝えるのかは知らないけど、あいつら単なるフラグ以外の役には何一つ立ってない穀潰しどもだったからな!


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2017/12/27 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Fable 2】寓話を紡げ

   ↑  2017/12/25 (月)  カテゴリー: XBOX 360
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満月が美しい冬の夜に、そのおとぎ話は残酷に幕を開ける。
たった一人の肉親である姉との永遠の別離。初代『Fable』のイントロダクションも同様の流れであったが、ふれあいがあまりにも一瞬すぎて顔すら覚えていなかった前作と違って、今回は短いながらも濃密なひとときを過ごしただけに心は痛い。
それよりも心残りなのは、置いてきてしまったわんこのことだ。
そのわんことはあっという間の成長を経て無事再会できた。
そうとなればやることはただ一つ、肉親をぶっ殺した奴への復讐。これまた前作と共通した、グリムでもアンデルセンでもなかなか子供向けに濾過しづらい、血なまぐさいテーマだ。
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素敵なゲームは誰もががその続編を要望する。
だけど本当に続編を待ち望むべきゲームは、既に完成された傑作じゃない。むしろブループリントに毛が生えたような、未完成未整理で終わってしまったような作品だ。『Assassin's Creed』、そして『Fable』。
叶えられなかった理想を今度こそ実現させるため、プロトタイプに終わってしまった第一作目に丹念に磨きをこめて、これこそが本命と世に送られる。
代替わりしたハードの勢いにも後押しされた、『Fable 2』は、そんな運に恵まれたゲームだ。
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しかし善と悪が表裏一体ならば、幸運と不運も同様。
ほぼ同時期にべセスダの大作『Fallout 3』が登場し、同じ年末発売の大作RPGということで比較の対象になってしまったのが、この国で『Fable 2』が被ってしまった不幸の一つだ。
このゲームが語られるときに自由度なんて言葉が頻繁に使われたことも、その不幸を後押しした。
だが『Fable 2』は『Fallout 3』のようなオープンワールド的自由を掲げてはいない。むしろ非情に窮屈なゲームだ。
舞台となるアルビオンは丁寧に描かれ愛着の持てる世界ではあるが、しかし本質的には寓話の「むかしむかしのあるところ」以上の意味は持っていない場所。
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なにより『Fable 2』はいわゆるロールプレイングゲームではない。その名の通り寓話を紡ぐゲーム。
そのプレイヤーキャラはコントローラを持つ者を自己投影する分身ではなく、英雄という極めて曖昧な呼称を持つ物語の便宜的な主人公だ。
それを象徴するのが、プレイヤーがキャラの性別を選択した後、狂言回しである盲目の占い師テレサ(初代姉ちゃん)の口から語られる、「さあ、彼(彼女)の運命を見守りましょう」と、主人公を軽く突き放した言葉である。
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そしてプレイヤーは、この寓話集の編纂者としての立場から、第三者的に主人公の行動にコミットしていく。プレイヤーが紡ぐんでいくのは、人生ではなく物語であるのだ。
一見個性的なタグが打ち込まれていながら、実は極めて無個性な存在である本作の住人たちは、この寓話の登場人物であると同時に一番最初の読者でもある。
プレイヤーが主人公の行動を通して紡ぎ出した物語に目を輝かせたり、或いは顔をしかめたりと、ダイレクトに反応してくれる忠実な読者だ。
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善と悪の概念もこれまた便宜的なもの。
現れる結果は両極端だが、しかしほとんどの英雄は自分のモラルとは関係なしに、その時その時の都合、あるいは本作から加わった実績の都合によってその狭間を右往左往するだけだろう。
そしてどんな善行も邪悪な振る舞いも、地道な労働も不労所得へのあこがれも、結婚も荒淫も不義密通も、すべては等しくロングタイムアゴーから始まる物語の中に集約されてゆく。
英雄も鼻つまみ者も、倫理も不倫理も表裏一体。寓話の中ではそれは平等に存在できるのだ。
そんなすべてが寓話のための記号で満ちた世界で、英雄とプレイヤーが唯一シンクロして心を通わせる存在。それは物語の初めから終わりまでを共にした愛しいわんこだけである。

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2017/12/25 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Fable Anniversary】善と悪の境界

   ↑  2017/12/12 (火)  カテゴリー: XBOX 360
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有名になるのはいいものだ。
今日も街雀たちがオレの英雄を取り囲んできゃあきゃあ囃し立てる。きっとジャスティン・ビーバーは毎日こんな感じなのだ。
もっともビーバーにだって崇拝者と同じくらいのアンチがいるだろうが、そんなもん彼には英雄にとっての山賊やワスプ程度の存在にしか見えていないのだろう。
「あれがあのチキンチェイサーよ!」「素敵!」
その称号も最初はどうかと思ったが、こうも浸透するとおいそれと変えられる雰囲気ではなくなってくる。
"おかわり君"だって本人の実力で、今では畏怖と敬意のこもった呼び名となっているのだ。急に"獅子砲"だのなんだのと呼ばれたって、きっと本人だって困るに違いない。
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酒場に入れば入ったであっという間にみんなの視線が英雄に向く。
なにせオレの英雄は、アルビオンのあちらこちらで人助けと善行を繰り返してきた高潔な男。
カルマのメーターは善の方にだだ傾き。いつもは居丈高な衛兵だって、英雄相手には態度を変える。
あれはガキの頃だっただろうか。オークベールの村で口止め料を懐に入れながら旦那の浮気を女房にチクったことを、衛兵に「物事の善悪をちゃんと見極めんといかんぞ!」と怒られて以来、オレの英雄はモラルのある行いを常に意識するようになった。
人目のつくようなところでひけらかすのがモラル。人の目の届かないところでこっそり行うののがアンモラル。
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なに、都合がいいことを言うな? ツイッターやSNSなんかで、てめえの感情の好悪を世間一般のモラルにすり替えて吐き出す奴らの方が、よっぽど自己本位だっつうの。オレの英雄なんかそれに比べれば可愛いもんだ。
ハートマークを頭上に光らせながらつきまとう独身女や人妻を振り切って(もちろんどれを後腐れのない現地妻にするか、心の中で物色していることは言うまでもない)、オレの英雄は町外れの民家に駆け込んだ。
主のいない家の中には本棚とタンス。そういえばバウアーストーンの学校が本の寄贈を求めていたっけな。
そう、これは善行善行。自分に言い聞かせながらオレの英雄は本棚をごそごそと勝手に漁る。
人の気配。振り返ると戸口から英雄の一部始終をじっと眺める衛兵の姿が。
英雄は衛兵に歩み寄りいくばくかのカネを握らす。「どうかこれで穏便に」
こうしてオレの英雄の善なる名声は守られたのだった。
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メガテンの傍流だの『テネレッツァ』だのとイレギュラーばかりが続いていた初代XboxのRPG事情。
『Fable』はそんな煮え切らない状況に活を入れるべく登場した、ハードホルダーによる大作RPG。
そしてこの頃はピーター・モリニューの名にまだまだ神通力があった時期。
「モラリティを含む圧倒的な自由度」
モリニューの発売前コメントに期待は高まるも、その一方で「あのおっさんの言うことは話半分に受けといた方がいいな」と、彼との付き合い方をみんながなんとなくわきまえてきた時期もであった。
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システムにより設けられたのは善悪二元論のカルマステータス。
善行を積み重ねれば評判はあがり民衆からは敬意をもって迎えられ、逆に悪行を重ねれば人々から忌み嫌われ恐れられる存在となる。
ゲーム中にそれなりのアクセントとはなるが、それ自体は非常に淡白な要素だ。
結局のところは高潔な英雄が邪悪の目覚めを食い止めた。あるいは悪しき英雄がさらなる悪を凌駕して封じ込めた、なんてどっちもどっちのありきたりな話に落ち着くのであろう。
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寓話は教訓的なことを伝えるのに都合の悪いエピソード、その時代その時代のモラルにそぐわなくなった話なんかを、はしょったり改変しながら後世に伝えられてきた。
だがオレは高潔な英雄が邪悪に打ち勝った話の、伝えられなかった細部の細部までも知っている。
英雄はカネに意地汚く不労所得の確立に精を出し、女と見れば見境なしに重婚に次ぐ重婚を繰り返してきた。そのうちの半分はほったらかしだ。
街道で商人を追い剥ぎから救ったりもしたが、その影で旅人をスコーム礼拝堂に生贄に捧げたりもしてきた。
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善も悪も結局はその場その人その時代の都合によって移ろい取り繕われる。
パッケージアートに映る善なる英雄と悪なる英雄。しかしほとんどのプレイヤーはそのどちらにもいない。そこには映らないポジションに身を置く。
モリニューがプレイヤーに与えてくれたのは、カルマやモラルの行間に皮肉屋ブラックユーモアを見出す小さな小さな自由。
その象徴とも言えるのが、マザー・テレサですらそのケツを蹴っ飛ばさずにはいられない、町中を無防備にウロウロするあのニワトリどもだ。
「彼がチキンチェイサーだ!」「素晴らしい!」「きゃあ!」
そう、オレの英雄は泣く子も黙るチキンチェイサー。実はあんまり良い奴じゃないが、とりあえずナイスガイってことで通しておいてくれ。(ぼかっ!)「くわっくわっけっこっこっこ!!!?」

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2017/12/12 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Assassin's Creed: Revelations】高齢者介護アサシンクリード

   ↑  2017/11/25 (土)  カテゴリー: XBOX 360
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15世紀ともなれば、50すぎの中年なんてのは認知症患ってもおかしくないくらいの立派な老人だ。
アルタイル・イブン・ラ・アハドからバトンを受け継ぎ、アサシンクリードシリーズの2代目語り部となったエツィオ・アウディトーレ。この稀代の色男も、すっかりそんな年になってしまった。
わしがフィレンツェやヴェネチアの娘っこをきゃあきゃあ言わせていたのは……、『アサシン クリード ブラザーフッド』の発売が2010年だから、7年も前のことになるのか。遠い遠い過去の話じゃ。
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『アサシン クリード II』三部作、別名エツィオサーガ。
このシリーズの基礎を固め隆盛に導いた三作品の内、トリを飾る『アサシン クリード リベレーション』だけは今まで未プレイだった(三部作のあまりのリリーススパンに短さに、「アサクリはしばらくいいや!」ってなったのが理由だったと思う)。
それにこの間ようやく手を出してみたら、前作からの7年あまりのプレイ間隔が、青年期から老年期一歩手前までいっきに飛び越したエツィオの経年に上手くアジャストする、思わぬ怪我の功名に見舞われたのであった。
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それでなんだっけ? ああ、イタリアにいた頃だ。ダ・ビンチだのカテリーナだの色んなやつがいたな。
あの頃はわしも若かった。とにかくモテたモテたモテた。……今じゃ壁にへばりついているだけで「ジジイ、ムリすんなよ!」って冷やかされるけどな!
ただでさえ老化している上に、こちらの指先が後のシリーズ作の若干洗練された操作体系に慣れてしまっているせいか、とにかくオレの老エツィオ、足下が危うっかしい。しょっちゅう屋根のヘリで「おっとっと……」ってよろけてる。
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弟子たちが壁を瞬く間に駆け上がってって、屋根から屋根へと華麗に移動するのを尻目に、「わしはちょっと下の道をゆっくり歩かせてもらうから」と、どうにも締まらない。
だってしょうがねえだろ、ジジイなんだし!
見るに見かねてか、コンスタンティノープルのアサシンを取りまとめるユスフって好漢が、ダスキンからフックブレードって介護補助器具を借りてきてくれた。
だけど親切はありがたいが、わしはやっぱり下の道を歩くから。ジジイだし。
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エツィオサーガは綿々と続くシリーズの基礎。
未完成というか、未整理さが目立った初代『アサシン クリード』を三部作かけてじっくりとブラッシュアップ。
中でも静止画を切り取ればまるで絵画のような美しい構図を見せるムービーや、デューラーの婦人画エピソードに代表されるような歴史衒学趣味など、後のシリーズを司る魅力的な要素は、『リベレーション』でもっとも高く昇華されている。
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そしてエツィオに付いて回る二人の男、アルタイルとデズモンド・マイルズ。
ぶっちゃけデズモンドのことはどうでもいいが、問題はアルタイルだ。
まさか50過ぎのジジイをさんざん操作する合間に、さらに80過ぎの超ジイさんの面倒まで任せられるとは思いもしなかった。
足下がおぼつかないどころじゃない、三歩踏み出せば息を切らす老老アサシン。
シリーズ中異色の高齢者介護アサシンクリード。大丈夫、先輩に比べたらエツィオさんまだまだ若いっすよ!
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そうは言ってもジジイだし。それに"最強のアサシン"なんて持て囃されていい気になってたけど、なんかわしの役割ってわざわざ三部作かけてのアルタイル物語の補完者ってのがハッキリしちゃったようだし。
でもな、個人的には7年もかけたこの補完の歳月、それはそれでとても生き甲斐があったぞ。
思い返してみても……、えーと、ボルジアとメディチってのがいたっけな……。どっちがアサシンでどっちがテンプル騎士団だったっけ?
……まあいい。とにかくモテたモテた。そして今でも充分モテる。三部作たっぷりつき合ってもらって、最後の最後は中高年の色恋沙汰で終わらせてホントすまんな。
まぁとにかくこれでわしの役目はひとまず終わった。余生はたっぷり楽しむぞ!

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2017/11/25 | Comment (2) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |
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