ボンクラ360魂Xbox Oneとの蜜月の日々 

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【Detective Grimoire】タイトな推理ADVの佳作

   ↑  2018/05/31 (木)  カテゴリー: PCゲーム
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湿地帯に囲まれた田舎にある観光名所、ボギーズボッグ。
とは言っても由緒正しい観光地じゃない。日本で例えるなら、つちのこランドとかヒバコンの里とか、まぁそんなノリのちょっと胡散臭いアトラクションだ。
このおどろおどろしい沼地の観光の目玉になっているのは、ボギーという生き物。
半魚人の出来損ないみたいな外見をしているが、誰もその存在をはっきり確かめたわけじゃない。
雪男とかチュパカブラとか、そんなジャンルに属する伝承のUMAだ。
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そんな人手があまり入っていない自然地帯と俗世間の思惑がカフェラテみたいな入り混じった地に、探偵グリモアはやって来た。
殺されたのは、このボギーズボッグの経営者レミントン。
彼の死体には三つ爪の鋭利な裂き痕が刻み込まれ、そして事件現場の周りにはヒレのついた三つ指の足跡が残されていた。
犯人は伝説の生物ボギーらしい、早く見つけてくれ。……って、んなアホな。
ボサボサの赤毛に無精髭、トレンチコートをキメた名探偵が活躍する『Detective Grimoire』は、英国のソフトハウスSFB Gamesが2014年に放ったポイント&クリック式ADVの佳作。
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ちょっと個性的なアートワークの下に隠れたその実は正統派の推理ADV。
ミステリアスな伝承と殺人の組み合わせ自体が本格派ミステリの王道みたいなものだし、それに対処するグリモアの行動もロジカル。
事件現場やその周辺を巡って証拠品を集め関係者から事情を聴取。証拠や証言から矛盾点を導き出すことができれば、当該の人物に核心的な質問を放つことができる。
この辺を含めてシステム的には『逆転裁判』からの強い影響が感じられるかもしれない。
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要所要所でグリモアの捜査を先に進めるために必要なのが思考整理タイム。
疑問点にキーワードとテキストを組み合わせて真相を導き出す、プレイヤーの推理力が問われるパートだ。
そしてフィナーレを飾るのは、依頼者である警部との一問一答形式の推理披露。
ここで警部からの疑問にすべて淀みなく答えられ、事件の概要を整理できれば、おのずと犯人にたどり着くことができるだろう。
タイトにまとまったシステムは、ミステリ系のADVにありがちな"真相に誘導されている感"を程よく打ち消して、プレイヤーに自らの機智と洞察で事件の姿に迫っていく手応えを、しっかりと与えてくれている。
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その手堅く仕上がったミステリADVとしてのベーシックを彩るのは、ユーモラスなアートデザインとグラフィカルに分かりやすく表現されたインターフェース。
そしてクオリティの高いボイスアクトに、初期LucasArtsのADV作品を思わせる小粋なやり取り。
残念ながら日本語化は為されていないが、ボイスとテキストが同時表示されるし、それほどクセのある英文も出てこない。
英語に苦労しながらも、それでもプレイ時間は3~4時間程度のタイトさ。
ミステリADVとしての原則を破綻させず、余計な急展開や引き伸ばしを挟まず純粋に事件に没頭できる程良いサイズに収まっている。
PC版の他にiOSとAndroid版もあり。

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2018/05/31 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Frisky Business】90年代C調探偵の成れの果て

   ↑  2018/02/16 (金)  カテゴリー: PCゲーム
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ファルコ・フリスクは私立探偵。ナードの相棒と共に事務所を構えている。
浮ついたナンパ男でキレイな女性と見れば調子のいいことを並べ立てる。
まあ要するに海原琢磨呂や天城小次郎といった、90年代エロゲ産私立探偵像に劣化コピーを100回くらい重ねたような奴だ。
しかしいくら軽薄なお調子ものとはいえ、あちらは『野々村病院の人々』や『EVE burst error』など、れっきとした傑作ADVクラシックの登場人物。
対してこの『Frisky Business』ときたら、ジャパニーズエロノベルゲームのフォーマットが、消耗に消耗を重ねた挙句にSteamの底辺にたどり着いたような一作なのだから。
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そんな造形もビジュアルパターンも何から何まで薄っぺらい男のもとに持ち込まれたのは、ピエロのコスプレをした男にストーキングされているという相談。
とるもとりあえず現場に向かってみれば、そこはムチムチの女子大生3人がルームシェアする大邸宅。
わお! 段取りもお膳立ても何もかもすっ飛ばして、いきなり楽園にようこそ! もっともあなたがここを楽園と思い込めればだがな!
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クライアントのJD3人組に聞き込みに行った先のコスプレショップ女主人、出てくる関係者は都合のいいことにみんなうら若き女性。
会うなり脈の有りそうな態度を投げかけてくるのがほとんどだが、一見それが無さそうなキャラクターも、ちょっと打診すればただちにぴょこんと脈が飛び出してくる。
フラグ立て? そんな余計な段取り必要ねえぜ!
そしてインスタントに突入する着エロシーンは、胸や股間の上をマウスでぐりぐりしてハート型ゲージをいっぱいにする、これまた懐かしいギミック。
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ちなみにナードの相棒や警察官の友人らバディキャラクターは、その知識や立場で物語を円滑に説明をすっ飛ばして進めるための存在。
非ネイティブにすら容易に伺える薄っぺらいテキストと、陳腐な効果音に彩られながら1時間ちょっと。
探偵らしい振る舞いも真似ごとにすら至らず事件はなし崩しに終了し、その間に挟まれたインスタントな着エロシーンもなんのフックにもならず、海外インディーエロゲーの底の底をとことん思い知らせてくれるゲームだ。

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2018/02/16 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【犬神家の一族】横溝ワールドの好ゲーム化

   ↑  2017/09/13 (水)  カテゴリー: ニンテンドーDS
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『江戸川乱歩の怪人二十面相DS』や『超名作アドベンチャーDS レイモンド・チャンドラー原作 さらば愛しき女よ』、海外では『Agatha Christie: The ABC Murders』など、ニンテンドーDSには名作ミステリのゲーム化作品がやたらと多いが、そのほとんどが原作をダイジェストで電子ノベル化したレベルに留まっているものばかり。
そんな中で唯一気を吐いたのが、フロム・ソフトウェアがリリースした横溝正史原作金田一耕助シリーズ『犬神家の一族』と『八つ墓村』だ。
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他の古典ミステリのDSゲームが、とってつけたようなキャラクターデザインに一枚絵の安っぽい紙芝居だったのに対して、フロムの金田一耕助シリーズは、墨絵風の独特なモノクログラフィックにより、市川崑の映画化作品とはまた違った形で横溝ワールドのビジュアル化に挑んでいる。
そのダークトーンビジュアルの作り込みはなかなかのもので、グラフィックのパターンもかなり多彩だったり、凄惨なシーンでは黒と赤の二色が使われたり、一部アニメーションがあったりと見応えは充分。
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ゲーム内で金田一が何度も読むことになる事件以外の記事も充実した(当時の時事ネタなども記載されている)新聞や、タッチペンで金田一(歴代の金田一の中では、鹿賀丈志に似ている)の頭をガリガリと掻きむしるヒントモードなど、ビジュアル以外からも雰囲気を生み出そうと、あの手この手のアイデアが詰め込まれているのも好印象。
ただしプレイヤーが詰まるようなところは、そう見当たらないので、神宮寺三郎シリーズのタバコすうコマンドに該当するヒントモードの出番がほとんど無いのは勿体ないところだ。
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ただし古典ミステリゲーム化の宿命だろうか。この『犬神家の一族』も他の類似作品と同様、原作に忠実なストーリー進行を余儀なくされるので、ゲームは自然とミステリADVというより、手の込んだ電子ノベルの体裁に落ち着いてしまうのだった。
ちなみにストーリーは、映画版ではなく横溝正史の原作に準拠。
「犬神家の一族」は、今や原作よりも映画の方がより人々に多く知られているので、原作未読の人には映画版との差異の部分が、ちょっぴり目新しいかもしれない。

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2017/09/13 | Comment (3) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |

【Agatha Christie - The ABC Murders】ABC殺人事件

   ↑  2017/09/11 (月)  カテゴリー: XBOX ONE
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"親愛なるポワロ殿 さてご感想はいかがかな? 一回戦はわたしの勝ちのようだね。アンドーヴァーのあの事件、あれはなかなか鮮やかな手並みだったろう?
しかし、お楽しみはこれからだ。今度はベクスヒル=オン=ザ=シーにご注目ありたい。日付けは今月二十五日。
いやまったく、おたがいわくわくさせられるじゃないか! ではまたー ABC"

   <アガサ・クリスティ-ABC殺人事件(深町眞理子訳・創元推理文庫版>
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名探偵エルキュール・ポワロの下へ届いたABCを名乗る人物からの不敵な挑戦状。
そして頭文字Aの土地で頭文字Aの人物が殺害され、傍らにはAのページが開かれたABC鉄道ガイドが。
第二の予告状に続いて頭文字Bの土地で発見される頭文字Bの女性の他殺体。
被害者AとBには接点はない。これは果たしてABCの順番にABCの人間を無差別に殺してゆく快楽殺人者の犯行なのか。
やがてポワロの下にはCを警告する新たな犯人からの手紙が舞い込むのであった。
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ミステリの女王アガサ・クリスティの代表作「ABC殺人事件」。評論家やファンの多くがクリスティの最高傑作に推す作品だ。
コナン・ドイルのシャーロック・ホームズと並んでゲーム化されることの多いクリスティ作品だが、短編が主体のドイル=ホームズと違ってクリスティは長編がメインの作家。
新作のシナリオや原作へのアレンジを交えてオリジナリティを出すことが可能なホームスゲームと違い、一般に広く知れ渡った長編のゲーム化を義務付けられるクリスティゲームは、作り手にとってはなかなか厄介なシロモノだ。
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なにせストーリーに大きく手を加えることができない。
「オリエント急行の殺人」の犯人が原作と違っていたら、みんな怒るだろう。
何よりドイルはそういうこと割りと気にしなさそうだが、クリスティはめちゃくちゃうるさそうだ。
彼女のところにポワロの美少女化ゲームなんて企画を持ち込んだら、三日三晩屋敷に留め置かれて延々お説教を食らうことだろう。
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そんなわけでこの『Agatha Christie - The ABC Murders』も、過去の「ABC殺人事件」ゲーム化作品同様に、原作のダイジェスト進行に終始する内容となってしまうのだった。
海外コミック調の比較的あっさりとしたビジュアルが特徴といえば特徴だが、それに比例するかのようにゲームのメインシステムもかなり淡白なポイント&クリック様式。
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探索できるポイントそのものがまず少なめで、アプローチに対する反応もあっさりしたもの。
例え事件の本筋に関係ないものであっても、それに対してポワロのいちいち底意地の悪い答えが長々と返ってくれば、こちらもクリスティ世界に身を投じている気分になれるのだが、いかんせん本作のポワロはちょっとばかり常識人で性格もそれほどひねくれていない。
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要所要所で挟まれる"灰色の脳細胞の出番"も単なるメモ帳整理の域を出ず、推理ADVらしさを実感させるまでには至らず。
ニンテンドーDSでリリースされたフロム・ソフトウェアの金田一耕助シリーズは、やはりネタ割れが広く知れ渡っている原作を、力の入ったビジュアルと手の込んだ演出で、結末を知っている者をも再体験に誘っていたが、残念ながら本作はそういった方面にはまるで労力を注いでいないのであった。

<国内ストア未発売>

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【Sherlock Holmes: Crimes & Punishments】シャーロック・ホームズ 罪と罰

   ↑  2017/04/22 (土)  カテゴリー: XBOX ONE
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じろじろじろ。関係者の風体を容赦なく舐めまわす無神経な視線。
こいつは手がささくれだってるから労働者階級だ。こいつはボタンが一個千切れているまんまだから貧乏人だ。
とかく名探偵というのは性格が悪い。
いや、単に性格が悪いだけではない。そのほとんどはもはや人格破綻者の域に達している。
この世でもっとも有名な探偵シャーロック・ホームズは、その典型的なサンプルみたいなもの。
関係者の全身を執拗に観察して人物や生活を推察する、そのクセ推理の進行には直接的な関わりはまったくないパートは、名探偵の持って底意地の悪さを端的に表現しているだろう。
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エルキュール・ポワロからナンシー・ドルーまで。
海外では著名ミステリを原作としたアドベンチャーゲームが昔から盛んだが、その中でも横綱級はやはりシャーロック・ホームズ。
そして素材の味に逆らわないよう、ひたすら地道な推理ADVの路線を追求してきたFrogwaresの一連のシリーズは、さらにその王道だ。
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同社の最新作『シャーロック・ホームズ -悪魔の娘 -』はPS4で日本国内版もリリースされたが、どことなくハリウッドに濾過されたような刷新ホームズキャラクターと、過去のシリーズ作では見られなかったスペクタクルな展開に違和感を覚えた人も少なくないかもしれない。
これも時代の流れと言ってしまってはそれまでだが、そうなると余計に意味を持ってくるのが、ゼロ年代ですらいささかアナクロがかっていたキャラクター造形とゲーム進行をそのまま継承した最後の作品となるかもしれない、前作の『Sherlock Holmes: Crimes & Punishments』である。
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6つの事件で構成されたこのゲーム。
そのうちの3つ、The Fate of Black Peter(ブラック・ピーター)とThe Abbey Grange Affair(僧坊荘園)はシャーロック・ホームズ短編の、The Riddle on the Rails(消えた臨急)は非ホームズものの、それぞれコナン・ドイル作の原作を下にしたチャプター。
これらは基本的に原作をなぞる形になっているからか、ボリュームから事件解決に至る流れまで比較的あっさりとしている。
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これに対してシリーズで養ったノウハウをたっぷりとぶち込んでバラエティのある展開に仕上がっているのが、単なるサウナでの殺人がやがて古代神教遺跡巡りに発展するThe Blood Bath、王立植物園を舞台植物うんちくまみれになるThe Kew Gardens Drama、毎度おなじみホームズの使いっ走りウィギンズの依頼を受けてロンドンの薄暗い貧民街路地を徘徊するA Half Moon Walkの、3つのオリジナルシークエンスだ。
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事件可視化システム、愛犬トビーを操作しての匂い追跡、血液から金属まで様々な証拠を鑑定する実験台パズル、アリバイ洗い出しタイムテーブル作成、関連文献の検索、死体解剖など、各章ごとに手を変え品を変え挟まれるバラエティ豊かなパート。
その積み重ねで手に入る事件の各要因を紐付けして真相の輪郭を浮かび上がらせるのは、推理という概念を巧みに抽象化した、ゲーム全編を通じて軸となるシステム。
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いかにも神経質で底意地の悪さが全身から漂ってくるようなホームズの造形もそうだが、それよりもお約束なのは、ゲームの9割がたを単なる置物として(残りの1割はホームズの実験台)過ごすワトソンのキャラクター。
やはりこれくらい鈍でないと、ホームズみたいなとことん性格の悪そうな奴の友だちはやっていられないってことなのだろう。

 

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2017/04/22 | Comment (0) | Trackback (0) | ホーム | ↑ ページ先頭へ ↑ |
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