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【The Crew 2】サウンドトラックはジョー・ストラマー

2019.01.25(17:18) 2805

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<♪ 先住民の保護区を売り飛ばした連中 一杯ひっかけにでも行くんだろう
  オレもいつものビールを飲んだら出ていくぜ ニューオーリンズに行けば何かがあるだろう>

Spotifyが音楽生活の主軸となって、意外なことにオレにアルバム単位で音楽を聴く習慣が戻ってきた。
CDとMP3プレイヤーが折衷していた時代は、どうしてもCDは音源を取り込むための素材だった。
プレイヤーの容量の制限などもあって、外部に持ち出す音楽はアルバムから選別した曲ばかりとなっていた。プレイリストといえば聞こえがいいが、早い話がつまみ食いみたいなもんだろう。
世に出る音楽がアルバムという単位で取り扱われ消費されるようになったのは、それほど古い話ではないし不変なものでもない。
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音楽のマーケットがデジタル化されるにつれて、アルバムという括り、概念は消滅していくんじゃないかと予測していた人もいた。オレもそう思っていたクチだ。
しかしこの世のあらゆる音楽を平慣らしするSpotifyにどっぷり漬かっていく中で、アルバムという単位はオレの中で再び存在感を大きくしている。
アルバムこそはもっとも明解でもっとも興味深いプレイリストなのだ。
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Spotifyはアルバムを呼び出すのも容易だ。レコード棚とにらめっこして一枚をチョイスし、それをターンテーブルに載っける作業も、それなりに楽しいものだったけど、CD時代にはそのテンションもだいぶ落ちてしまっていた。
目的のないゲームの中を彷徨うとき、そのバックグラウンドミュージックも、カスタムサントラ機能時代のつまみ食いシャッフルからアルバム単位へと変わっていったのも、その容易さゆえだろう。
<♪ ランパート・ストリートでこれから運試し さあバイユーの王様のお出ましだ>
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ジョー・ストラマー、……という人物にもちょっと説明が必要になってくるかもしれないが、ここではできる限り省く。
音楽史に残るパンクロックグループ、ザ・クラッシュを率い、2002年に心臓疾患でこの世から去ってしまったレジェンドだ。
もっともクラッシュの終焉はそんなに芳しいものではなかった。それまでのキャリアをぶち壊すような大愚作を最後にバンドは自然消滅。
その後ストラマーは映画に曲を提供したり気まぐれに出演したりと、浪人生活としか例えようのないキャリア生活を長く過ごすことになる。
"Earthquake Weather"は、そんな浪人期にリリースされた彼の唯一の正規ソロアルバムだ。
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セカンドキャリアとなるJoe Strummer & The Mescalerosの雛形ともなる作品だが、その構想はまだまとまりを欠き、何よりも宙ぶらりんだった彼のポジションを代弁したかのように熱量に乏しいアルバムだった。
批評的にも商業的も大惨敗を喫したこの作品によって、ジョーはまたしばらくの逼塞を余儀なくされる。
オレも当時はまだ彼にクラッシュの幻影を求めていたこともあって受け止め方に困ったけど、しかし時を経て改めて聴いてみると、意外にすんなりと入ってくる。
肩の力の抜け具合、リラックスした楽曲、そしてロードムービーのサウンドトラック的な質感。
アレン・ギンズバーグ風のドキュメンタリー感溢れる歌詞は彼の大きな特徴のひとつだが、ここではそれが何気ないアメリカの風景を傍観者のように描写している。
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<♪ 誰もがお前を複写したがる グランドキャニオンのハングライダー
  コニーアイランドは真っ暗け チャーリー・パーカーとシボレー>

発売当時は持て余したこのアルバムも、今では『The Crew 2』の最高のサウンドトラックとして機能している。
ジョー・ストラマーのアメリカ周遊記をバックに巡る、デトロイト、フロリダ、ニューオーリンズ、サンフランシスコ、そしてニューヨーク。
嵐のように時代を駆け抜けた男が、その情熱の空白期に作ったアルバム。間違っても傑作ではない。彼の溢れんばかりの才能からすると凡庸な一枚かもしれない。
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だけど"Earthquake Weather"と『The Crew 2』の旅情の組み合わせは、いささかクサいけどオレをジム・ジャームッシュ映画の登場人物みたいな気分にさせてくれる。
当時は冗長に感じた50分近いこのアルバムの長さも、とりとめもないクルマの旅には程よいボリュームだ。
西海岸から東海岸へ、『The Crew 2』で寄り道を重ねながら辿り着くには、ちょうどいい長さじゃないか。
<♪ 州境まで199カウント スカースデールには時間ぴったりに着くはずさ
  靴を磨くにも10セントかかるのは知ってるだろ?
 お前の心の痛みを癒せたら オレたちの人生なにか変わるかな>

 


ボンクラ360魂


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【Grand Theft Auto Ⅴ】運命の交差点

2019.01.08(17:06) 2800

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正月早々『Grand Theft Auto Ⅴ』をXbox One版で再プレイ中。
今回は主人公のどん詰まり三人組に加えて『GTA Online』のマイキャラクターもスウィッチングしながら同時進行でプレイしているのだが、それによってより強く感じたのが『サウンドノベル 街 -machi-』との近似性だ。
複数の主人公を切り替えながら進行できるからだけではない。
ゲームの真の主人公は、無数の人々の生活と人生の容れ物となった巨大な街そのもので、表面的な主人公たちは、その容れ物の中身から特別にピックアップされた存在だ。
主人公たち以外の(ストーリー上では)脇役や、オンラインでこの街に根を下ろす世界中のすっとこどっこいプレイヤーや、街を歩くたくさんのモブキャラクターたち。
それぞれにこの街の中で人生や役割があり、プレイヤーはそれぞれの運命の管制官として機能する。
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『Grand Theft Auto Ⅲ』以降、GTAシリーズの主人公はずっと街だった。
バイスシティ、リバティーシティ、そしてロス・サントス。これらの舞台にまるで住民票をおいていたかのような郷愁を覚える人も多いだろう。
街は生き物だ。そしてその中には細胞のように無数の人々の営みが包み込まれている。
マイケル、フランクリン、トレバーだけじゃない。レスター、バリー、ラズロウ、パッキー、ソーンヒル夫人、ストーリーに深く絡む奴らから、プレイヤーによってはまったくすれ違うことなく終わるランダムイベントのキャラクター。
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街角でスマホ片手に佇む人々にブレイン郡の真っ昼間から飲んだくれてる無気力な連中。あなたがおまわりから逃げるときにうっかり撥ねてしまった不運な通行人まで。
ベンチで黄昏れているやつは、たった今ライフベンダーからレイオフを言い渡されたばかりかもしれないし、バインウッドに豪邸を構えるセレブだって、実は投機の失敗で人生の後始末を考えている瞬間かもしれない。
社会に怨念を抱く足の不自由な頭脳犯罪者、反体制気取りのマザコン葉っぱ野郎、宇宙と交信している若者にクソの役にも立たないセラピスト。ああ、そしてもちろん家庭に問題を抱えた中年元犯罪者に至るまで。
生死にいささか不平等があるにせよ、それはみんな等しくこのろくでもない街で生きる人々だ。
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そしてそれぞれとすれ違うも運命なら轢き殺すのも運命。
そんな人々のちょっとした縁の絡み合いの中には、『GTA Online』で登場するオレやあなたの分身だって当然含まれる。
素寒貧のオレが「この中のモノを全部かっ攫えたら」と妄想しながら前を通り過ぎる宝石店は、数時間前にフランクリンとマイケルが叩いた場所だ。
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キャラクターチェンジ時に、いったんロス・サントス一帯を上空から見下ろす画面に移動し、そこから当該キャラクターにズームインする過程は、そんな街で蠢く人々のささいな縁のほつれあいを象徴するような演出だろう。
ロス・サントス。星のような数の人々の日常や非日常やトラブルやハプニング、野望に欲望をパッケージングした巨大な生き物。
街のあちらではマイケルがバカ息子に振り回され、ビバリーはカメラ片手にゴミ箱の中に潜み、IAAとFIBは今日もまた罪もない民間人を拷問し、そしてオレは素寒貧の鬱屈を、たまたま通りがかったそこらのドライバーに八つ当たりしている。
どこかで絡み合うのも縁ならば、そのまますれ違うのもこれまた運命だ。



ボンクラ360魂


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【The Crew 2】アメリカンプロレスを巡る旅

2018.12.29(17:39) 2797

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ニューヨークとワシントンの次に覚えたアメリカの都市名。それはアマリロだった。
テキサス州の北にぴょこっと飛び出したところにある街。普通に暮らしている日本人なら、まず縁がない場所だろうが、プロレス雑誌を貪るように読んでいたガキにとっては特別な響きを持つ地名なのだ。
アマリロ。そこは人懐っこく陽気なテキサンばかりが暮らす街。
そして街外れにはファンク一家の牧場があり、愛馬にまたがったテリー・ファンクが底抜けの笑顔と共に出迎えてくれる。
牧場の脇ではテッド・デビアスとディック・スレーターが忙しそうに干し草を積み下ろしし、家の中ではジャンボ鶴田とスタン・ハンセンが日本から送られてきたインスタントラーメンを仲良く分けあっているのだ。
ファンタジーなんかではない。それは間違いなくアマリロの現実の風景だ。ゴングや週刊ファイトが今まで嘘をついたことがあっただろうか。
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小学生の頃のオレは妙にアメリカの地名に詳しいガキだった。
ミネアポリス、ダラス、セントルイス、カンザスシティ、デトロイト、メンフィス、サンアントニオ。小学校で習うはずもないアメリカの都市名をすらすらと諳んじることができた。
もちろんそれらについての知識が偏りに偏っていることは言うまでもない。
ミネアポリスの帝王はバーン・ガニアでダラスを仕切っているのは"鉄の爪"フリッツ・フォン・エリック。メンフィスは流血を厭わない荒っぽい風土でセントルイスは世界最高峰のプロレス組織の総本山。それ以外のことはまったく知らないが、なんの不都合があるだろうか。
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『The Crew 2』はプロレスゲームだ。
なんてことを言うと「何を言ってるんだお前は」などとツッコミが入りそうだが、プロレス者にとっては何もリングの中の事象だけがプロレスではない。
マサ斎藤、ザ・グレート・カブキ、ミスター・サクラダ(ケンドー・ナガサキ)といったアメリカを根城としていたレスラー。
彼らのインタビューや自伝などで頻繁に出てくるのが、アメリカにおける移動の過酷さやそのよもやま話。
次の会場がある都市までの長い長い道のりを、試合後の疲れた身体で自らハンドルを握り踏破する。
時には(あるいはしょっちゅう)酒やXXXをかっ喰らいながら運転したり、戯れに道端の標識やサボテンめがけてピストルを乱射したり、そんな狼藉で長時間移動の気を紛らわせながら次の街まで辿り着く。そこで待っているのは真新しい観客と見飽きた対戦相手。
『The Crew 2』はそんな一匹狼レスラーたちのライフスタイルをなぞることができるゲームでもあるのだ。これがプロレスゲームでなくてなんだと言うのであろうか。
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「フロリダは景気が良いし移動も楽だぜ」
マサさんはそう言って鍾馗さまのような表情を崩し笑っていたが、ぶっちゃけそんなことはない。マイアミからジャクソンビルまで、あるいはタンパまで、車を走らせればそれなりの時間はかかる。
今日の目的地はタンパ。
この地区における有力な興行地の一つだが、プロレス的にはもっと重要な意味を持つ街だ。
ここは"プロレスの神様"カール・ゴッチが終の棲家を構えた街。郊外の一軒家で、人を平気で食い殺しそうな猛犬と共ににこやかな顔のゴッチさんの姿を、プロレス雑誌のグラビアで見たことのある人は多いだろう。
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タンパの街外れにそれっぽい一軒家を探して外からゴッチさんに黙礼し、次にアクセルを踏み込んで向かうのはテキサス州ダラス。
WWF(現WWE)の全米侵攻前、アメリカンプロレスにまだテリトリー制が辛うじて残っていた頃。エリックランドの異名を持つこの街はエリック兄弟やフリーバーズ、カブキにジャイアント・キマラといったドル箱レスラーたちが一堂に会する黄金テリトリーだった。
「ダラスは稼げる」
カブキさんの一言を当てにしてのテリトリー移動だ。もちろんタンパからダラスまで長い移動になることだろう。
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ダラスでうまく行かなかったら、ジェリー・ローラーがスーパースターとして君臨するテネシー、AWAエリア、セントラルステーツ地区。
オレの脳内で1980年代後半で時を止めたアメリカには、まだまだ無数のプロレスローカルエリアが息づいている。
移動距離は長いが道は必ずどこにでも繋がっている。
『The Crew 2』。それは古き良きテリトリー制の残るアメリカンプロレスを巡礼するジャーニーゲームでもあるのだ。



ボンクラ360魂


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【The Crew 2】アメリカ合衆国周遊ゲーム

2018.12.07(17:47) 2795

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レーシングシムとかオープンワールド系とか色々あるが、とにかく車がメインのゲームに望むものは何か?
限りなく実車に近い挙動、いいねえー。テール・トゥー・ノーズのバトルが続くバランスの優れたレースモード、悪くないよ。旧車からハイエンドスーパーカーまで、めくるめく名車を網羅、最高じゃん。いささかオールドスクールな作法だけど、ボロ車に武装載っけて世紀末の荒野を暴れまくる、大好物だよ、それ。
だけど心の底から一番望んでいるのは、実はそれらじゃない。
大地を貫きどこまでも続く一本道。そこをクラフトワークの"ヨーロッパ特急"かなんかをBGMにひたすら走り続け、やがてうつらうつらと居眠り運転を始め、そのうちコントローラを抱えたまま寝落ちしてしまう。
みんなには理解してもらえないかもしれないが、オレの夢見る理想の車ゲームだ。
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『Forza Horizon』は車ゲームとして完璧に近いポテンシャルを備えた名作だが、それに一つだけ大きな不満を述べるとしたら、それはタイトルに反して地平線が出てこないことだ。
『FH』シリーズのマップサイズは、郊外のマイルドヤンキーの行動範囲に極めて酷似している。
それはオープンワールドの車ゲームとしては、ある意味適正なサイズなのかもしれないが、やっぱり車ってのは日常の範囲を逸脱してどっか遠くに行くための道具でもあるじゃないか。
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街は連続して存在しているわけじゃない。だだっ広い荒野に時々ぽつんぽつんと点在し、それが辛うじて道路によって繋がれている。
ダラスからひたすら南へ南へピックアップトラックを走らせる。
特にゲーム内での確たる目的や義務があるわけではない。ただなんとなくメキシコとの国境を目指しているだけだ。
右も左も地平線の景色の中で、やがてフロントガラスの向こうにぼんやりと浮かび上がってくる彼方の街。
ゲーム内マップで名前を確認する。ニューブラウンフェルズ。車を路肩に停めて今度はGoogleでこれから足を踏み入れる街の概要を調べる。毎年ソーセージ祭りが催されるドイツ系移民によって作られた街。
そのまま街に車を乗り入れると、中心部にはさっきGoogleマップで見た東屋が漠然と再現されている。
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『The Crew』のマップは必ずしも北米大陸を忠実にトレースしているわけではない。州区分や大都市はともかく、細かい街の位置関係なんかは、マップのダウンサイズの関係上いびつにデフォルメされている。
それでもおおむねアメリカだ。広い広いアメリカだ。
『Forza Horizon』はその土地で開催されるフェスティバルにワンシーズン(4ではついに四季通じてになったが)だけ身を置く立場。『Test Drive Unlimited』はオアフ島という限定された地域に移住する立場。
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ならば『The Crew』の立場は旅人だ。
前作の無印『The Crew』では「ワイルド・スピード」みたいなカーサスペンス、そしてこの『The Crew 2』では自意識モンスターたちによるSNS狂想曲というメインストーリー兼ゲームの導線は存在するが、ぶっちゃけそんなもん気が向いたときに義理で付き合うだけのものでしかない。
この広い北米大陸を自由気ままにさすらうジャーニー。それがこのゲームにおけるオレの唯一無二の目的だ。
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そんなオレのジャーニーマン気分に水をぶっかけるのが、今作からのコンティニュー時に問答無用にマイアミにある自宅に戻されるとんでもない仕様。
あのな、オレはシアトルで旅を中断したらまたシアトルから、ビッグサーで旅を終えたら再びビッグサーから旅を再開したいんだ。
セレブリティ感満載の自宅なんか要らないんで、頼むからそこらのモーテルかガソリンスタンドで途中経過をセーブさせてくれっつうの。「地獄のモーテル」の舞台みたいな胡散臭いところでも構わないから!
前作からそのまま引き継がれた、楽しさをまったく見出すことのできないレースイベントを含め、どうもこのシリーズの開発は1作めで好評だったところ、不評だったところをまったく理解できていない節があり、そんなところはどことなく『Test Drive Unlimited 2』をデジャブさせたりもする。
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でもなんだかんだ言いながら『TDU2』をけっこう楽しんでいたように、オレはこの『The Crew 2』にも入れ込んでいる。
洗練されたゲームじゃない。ぶっちゃけデキの良いゲームじゃない。魅力あふれる素材に悪趣味なソースをぶっかけまくったようなゲーム。レビュー的に表現すると『The Crew 2』はそんな一言で終わってしまう。
だがこの素材は最高なんだ。オレは上にふんだんにかけられた悪趣味なソースを選り分けて、ひたすら素材を貪り続ける。
明日は南部を離れてベガスを経由して北西部を目指そうか。何ものにも囚われずただただ車を走らせ続ける。これ以上の快楽がこの世に他にあるだろうか?



ボンクラ360魂


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【Just Cause】ビバ・レボリューション

2018.11.22(18:29) 2793

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よう、オレはリコ・ロドリゲス。CIAのエージェントにして『Just Cause』シリーズの通しの主人公だ。
タキシードで気取ったイギリス野郎のせいで、スパイといえばマティーニを優雅にあおったり、出会ったばかりの女をいきなりベッドに誘うのが仕事のように思われがちだが、それは大きな誤解だ。
スパイの仕事ってのは、とにかく迷惑を振りまくことに集約される。
どっかでアメリカの意にそぐわない国があれば、乗り込んでそこの厄介者を支援する。
反政府ゲリラでも極右でもマフィアでも、なんだったら酔っぱらいの集団だって構わない。
とにかくそんなイカれた跳ねっ返りどもを適当に焚き付けて、ついでにちょっと手を貸して、その国がアメリカの介入なしじゃ立ち行かないほどの混乱に陥れる。
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まぁしっちゃかめっちゃかにするまでがオレのビジネスだな。
後のことはワシントンでふんぞり返っている奴らの領分だ。地元の人間がどれだけ迷惑を被ろうがオレの知ったこっちゃねえ。
こう見えてもけっこう忙しい身でな。もうすぐ4度目の大きな任務が南米のソリスって国で控えてるんだが、それに合わせてだかは知らないが、オレの記念すべき最初の仕事がXbox Oneに互換対応した。
あれも10年以上前の出来事になるのか。ちょとした回顧録みたいになるが、まぁ少しばかりあのときの話に付きあってくれ。
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当時の世界情勢についてまず少し説明しておこうか。
俗にオープンワールドって呼ばれるジャンルがそれなりに一般化してきて、どこの国もマップの広さを競うのが時流となっていた。
そんな時代にお前行って来いと言い渡されたのがサン・エスペリートって国だ。
南米にあるささやかな群島国家だが、それでも一つの国だ。マップの広さはどのくらいあっただろ? 確か東京ドーム2万個分とか吹いていたんじゃなかったっけな。
そりゃその頃はマップが広ければ広いほど有難がれる風潮はあったけどよ、さすがにそれは広すぎんじゃないかと思ったよ。
なんせ東京ドームを単位に持ち出されるとな。ほら、オレっていつも三塁側4階席から一塁側にある札幌蟹工船に弁当買いに行くだけでへとへとになってるからよ。それの2万倍だぜ!?
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そんなわけで恐る恐る向かったサン・エスペリートだけどよ、スパイの入国常套手段で空からスカイダイビングで訪れてみると、やっぱり目の前に広がる青い海と綺麗なビーチ、一面の青空ってのは気持ちいいもんだな。
なんせそれまでのオープンワールドゲームって、薄汚えダウンタウンとかそんなんばっかだったじゃん?
風光明媚はいいけれど、問題はこのだだっ広い国を巡る移動手段。だけどそれもまあすぐに解決されたよ。
グラップリングフック。そこらを走るクルマにこいつを引っ掛けてパラシュートを開けば、いつでもどこでも自由な空の旅が楽しめる。面倒くさい山や谷もあっという間にショートカットだ。
CIAはいつもドブにカネを捨てるように予算を消費しているけど、まぁこの開発費だけは元を取ってんじゃねえか?
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それにいざとなりゃヘリコプターだってある。
この国の警察はちょっとクルマを擦ったくらいで武装ヘリ持ち出して地上にロケットランチャー乱射するくらい短気な連中だが、まあこれは見方を変えればいつでもどこでもオレにヘリをデリバリーしてくれるようなもんだ。
グラップリングフックでヘリに飛び移って、パイロットさんはちょっと外に出てもらっって、ヘリごっちゃんです! ああ楽ちん。
そりゃ時にはヘリが撃墜されて迎えも来られないようなとんでもない山奥をさまよう羽目になったことも何度かあったが、それも今となっては楽しい思い出だ。
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まあ色々あるけど、なんつってもゲーム全体を貫くおおらかなラテン気質っての?
ミッションはどれもざっくりしてるし、ビークルやNPCの挙動やAIも当時としてもかなり大雑把だったんだけど、それが人がころころ巻き添えくって死にまくるCIAの蛮行を、コントみたいにうまく中和してくれてさ、オレも味方の反政府ゲリラや一般市民を巻き込むことをちっとも厭わなくなったぜ。どうせこの国に長居するわけじゃねえし。
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この良くも悪くもおおらかな部分ってのは、やっぱりこのサン・エスペリートが頂点で、以後のシリーズは完成度の充実と引き換えにそれがどんどん減退しているような気もすんだよな。まあ時代性もあるんだろうけど。
そんなこんなで今となっては懐かしい南米の小国。だけどオレはこの小さいけどだだっ広い国をざっくばらんに巡って、虱潰しに何かをするのがサイコーに楽しかったぜ。
じゃ、またどっかの因業な国で会おうな!
<Xbox One互換対応タイトル>

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